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領怪神犯 の商品レビュー

3.8

32件のお客様レビュー

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2023/09/04
  • ネタバレ

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これは、人智を超えた危険な現象――領怪神犯に立ち向かう役人たちの記録。 この世には、理解不能な神々が引き起こす超常現象がある。 善悪では測れず、だが確かに人々の安寧を脅かすそれは「領怪神犯」と呼ばれている。 役所内に密かに存在する公的組織・領怪神犯特別調査課の片岸は、部下の宮木と日本各地で起きる現象の対処に当たっていた。 毎年身体の一部が村に降ってくる神、不老不死の夢を見せる神、あらゆる事象の辻褄合わせをさせる神、一切の記録がなくただ信仰だけが残る神――。 それらの奇怪な現象や、時には神を崇める危険な人間たちとも対峙しながら、片岸は個人的な事情からも領怪神犯を深追いしていく。 だがそれは、戦慄の真実を知ることにつながって……? 読了後のモヤモヤ感がすごかった。短編集のような形で物語が進んでいく。各編にいろいろな神が出現する。自分の居場所や体がバラバラになったことから身体の破片を動かす神。水中から他の神から住民を見守っていた神。様々な神が様々な信仰を拠り所として存在している、というのは日本の民俗学の根源なのだろう。 そして、物語はそんな神を調査する人が主人公。神を調査すると言っても、人智を超えたものに対処する方法もなく、これ以上ひどくならない事、を主目的にしているのが読了感に繋がっているのだろう。 人智を超えた存在に正しい畏怖を持つことが日本で生きていくには大切なのかもしれない。

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2023/08/26

一話ごとにすっきり解決するのでは無く、人の手に負えない神に会っては逃げる話が続く。クトゥルフものやクトゥルフ系TRPGと似ている。また随所に散りばめられたこの世界の違和感が最終話ではっきりと示される部分がとても良かった。2巻も楽しみ。

Posted byブクログ

2023/07/31
  • ネタバレ

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ホラーは苦手なのですが、ぐいぐい読み進めてしまいました。 後半の『辻褄合わせの神』『こどくな神』『知られずの神』が特にお気に入りです。 不気味な神による超常現象だけでなく、人間の手によって生まれた社会の歪みが恐ろしかったです。 そしてその歪みは閉鎖された村だけでなく、もっと大きなものっぽい…?というところで終わり、続刊を読むのが楽しみです!!

Posted byブクログ

2023/07/20

ネタというか発想はめちゃくちゃ好みなので、あとは何が/誰がどういう動きをしてるか・なぜそう判断したのかもっとわかりやすい描写をしてくれたらまじで推すと思う。期待値で星増やしました!

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2023/07/16

2023/7/16 読了 解決したのか、してないのか分からず、2話くらいまでは理解が追いつかず、モヤモヤ。でも、帯に書いてる通り、「善悪なし」「超常現象」と念頭におけば、読みやすくなった。流し読みしてたから、その辺読み飛ばしてしまったんだろうな、、2巻が近々出るようなので、買って...

2023/7/16 読了 解決したのか、してないのか分からず、2話くらいまでは理解が追いつかず、モヤモヤ。でも、帯に書いてる通り、「善悪なし」「超常現象」と念頭におけば、読みやすくなった。流し読みしてたから、その辺読み飛ばしてしまったんだろうな、、2巻が近々出るようなので、買ってみたい

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2023/06/29
  • ネタバレ

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後ろが怖くなったのは辻褄合わせの神。 理不尽とは違うけどそれに近い何か。 良くては無し、悪くて死。 ずっと違和感を感じていたが何か分からず。 でも昭和で違和感の正体が分かったような。 ゲームとは言い得て妙。 片岸さんではなく宮木さんだったのかと思った。 何がと聞かれても言葉にするのは難しい。でも、宮木さんの方だった。

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2023/06/15
  • ネタバレ

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ほぼどの怪異(?)にも対応出来ない。 なるほど、「神犯」ということか。 2巻が7月に発売とのことで予約した。 読み進めていると「もしかして…」と方向性は予測出来る内容。しっかり完結出来たらかなりの良作になると思う。次が楽しみ。

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2023/06/13

神々が引き起こす超常現象。人々の安寧を脅かすそれは、「領怪神犯」と呼ばれている。 役所内に密かに存在する特別調査課の片岸は、部下である宮木とともに日本各地で起こる超常現象の調査にあたっていた。 ある事情を抱えながら、神々が起こす超常現象を調査する特別調査課に所属する公務員の男...

神々が引き起こす超常現象。人々の安寧を脅かすそれは、「領怪神犯」と呼ばれている。 役所内に密かに存在する特別調査課の片岸は、部下である宮木とともに日本各地で起こる超常現象の調査にあたっていた。 ある事情を抱えながら、神々が起こす超常現象を調査する特別調査課に所属する公務員の男・片岸を主人公とするホラー小説。第7回カクヨムweb小説コンテストホラー部門とComicWalker漫画賞を同時受賞した作者さんのデビュー作です。 ちょっとSCP Foundation(「異常存在を集めている秘密組織『財団』が密かに存在する世界」という設定のシェアワールド)味を感じる民俗学ホラー。 「巨大な体の一部が降ってくる村」「死体の内臓が消失する現象」など、人の力ではどうしようもない様々な現象を起こす「神」という存在を、排除したり戦ったりすることなく、実情を調査して最低限の対応で済ませるあたり、「公務員である」という設定の”らしさ”と「人の身では神に対して無力に近い」という雰囲気があってとても好きです。 すこし文章的に読みづらい部分もありますし、オチがすっきりしないという意見もありそうですが、こういう人知を超えた存在に対するどうしようもなさというか、諦観のような達観のような、あるいは対照的な憧憬、切願のようなそんな言葉で表せない感情が好きなので、この神と共存する世界の独特の雰囲気がとても魅力的。 個人的には『水底の匣の中の神』と『辻褄合わせの神』の話が好きでした。 7月に2巻とコミカライズ版も出るそうなので、そちらもぜひ読みたいです。

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2023/02/15
  • ネタバレ

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幽霊とかの心霊系ホラーは大の苦手なのですが、都市伝説とか土着信仰的なものが好きで普通に楽しく読めました。 知られずの神の項が印象に残り、人が消えたのに消えたことを忘れてしまう描写にゾクゾクしました。私達の当たり前の生活にも見逃したり記憶から消えたなにかがあるのではないかと思わてくる内容で面白いものでした。 最後の項の話のような辻褄を合わせるというのは、きっと我々の学ぶ歴史の中では幾度も行われてきたことなのだろうなと思います。

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2023/01/08
  • ネタバレ

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超常現象を起こす神々と、調査する公務員のはなしという設定が好きすぎた。 村って都会と違うヤバいものがありそうなイメージがあるから舞台設定もめっちゃ好み。 好きなはなしは『水底の匣の中の神』と『辻褄合わせの神』『そこに在わす神』 昭和百四年、実は第三次世界大戦もあってすべて隠してある歪みが神をうみだしているのではないかという予測をしてしまう、もうたまらなく好き。 神は神だからそれこそ人間ひとりにひとりずついてもおかしくないし例えばひとつの村に神が何人いてもおかしくない。 歪みを知りすぎた宮木が前の部署からとばされてきたことも今後どんな展開になるのかめちゃくちゃ楽しみ! 紙の本でぜひ続きを読みたい!!

Posted byブクログ