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戦国十二刻 女人阿修羅 の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2024/09/19

〈戦国十二刻〉シリーズ。 今回はサブタイトルにあるように、女性にスポットを当てた物語7編。 長久手の闘い×阿茶 関ケ原の闘い前哨戦×細川ガラシャ 高遠城落城×花 吉川元春×賛姫 耳川の闘い×ジュリア 伊達家最上家の和睦×義姫 信孝信雄和睦×千代 歴史的に有名な出来事もあれば恥...

〈戦国十二刻〉シリーズ。 今回はサブタイトルにあるように、女性にスポットを当てた物語7編。 長久手の闘い×阿茶 関ケ原の闘い前哨戦×細川ガラシャ 高遠城落城×花 吉川元春×賛姫 耳川の闘い×ジュリア 伊達家最上家の和睦×義姫 信孝信雄和睦×千代 歴史的に有名な出来事もあれば恥ずかしながら知らない出来事もあり、有名な女性もいれば知らない女性もいた。 だがどの物語も副題のとおり壮絶だった。 特に賛姫とジュリアの話は戦慄という印象。 また阿茶の話は相当の覚悟を感じたし、細川ガラシャと義姫には彼女たち特有の愛情表現にゾクゾクした。 切なかったのは花と千代の物語。真逆の話ではあるが、命に代えても守る愛情というのが感傷的ではあるが、他の物語のなかでは真っ直ぐな愛情に感じられて良かった。 歴史物は結末が分かっていて、途中経過も文献や研究により分かっていることがある中で、分からない部分をどうその結末に向けて肉付けしていくのかが作家さんの腕の見せ所。 木下さんの〈戦国十二刻〉シリーズはまさにその肉付け部分が興味深く面白い。 このシリーズは続けて欲しい。

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2023/03/16

ご無沙汰しております、木下昌輝さん。今作は戦国の世に生きた7人の女性に焦点をあてたフィクション作品。装丁が山本タカトさんなんで迷わず手に取った。やっぱりこの絵には魅かれるものがある。 知らない女人も何人かいたが、その物語を読んでいくと分かる。どの物語もとにかく壮絶で驚かされる。...

ご無沙汰しております、木下昌輝さん。今作は戦国の世に生きた7人の女性に焦点をあてたフィクション作品。装丁が山本タカトさんなんで迷わず手に取った。やっぱりこの絵には魅かれるものがある。 知らない女人も何人かいたが、その物語を読んでいくと分かる。どの物語もとにかく壮絶で驚かされる。武将に焦点をあてがちなこの時代、そこで生きる女人の覚悟と強さと狂気に敬服する。どれも読み応えのあった中、1番印象に残っているのが「醜愛」。賛姫ではなく吉川元春の方に。結婚に美醜は関係なく、ただ強い子を産める女人が優秀だと。今のだと間違いなく炎上案件。同じく「戦腹」の家康の行いにも言える。サブタイトルの女人阿修羅に納得。

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2023/02/17

短編で刊行するのは本当に勿体無い粒選りの短編集。特に阿茶と賛姫、義姫、千代の4話は長編とまではいかなくても、倍以上の文量で読みたくなる。事が成る一日前からを濃密に描くという手法も興がある。面白かった。

Posted byブクログ

2023/02/03

戦国十二刻シリーズの女人編。世に知られた戦国エピソードの裏で、「女人阿修羅」の名の通り、濃いめの想念蠢く女人に因んだ七編の物語となっている。基本、よく知られたエピソードの真実とは意外やこうだったのかも、という斬新な、大胆な、時に突飛な解釈が提示され、なるほどそうきたかと物語を愉し...

戦国十二刻シリーズの女人編。世に知られた戦国エピソードの裏で、「女人阿修羅」の名の通り、濃いめの想念蠢く女人に因んだ七編の物語となっている。基本、よく知られたエピソードの真実とは意外やこうだったのかも、という斬新な、大胆な、時に突飛な解釈が提示され、なるほどそうきたかと物語を愉しむことができるつくりになっている。ちょっと時間ができた時にサクッと一編ずつ読みきれる文章量もちょうど良い。

Posted byブクログ

2022/12/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 戦国を生きていく女性たちの十二刻。    特に細川ガラシャと阿茶局の物語が面白かった(*^^*)  ガラシャの与一郎に対する愛情が重いけど、こうした解釈もできるんだなぁとしみじみ。  そして、親子でも敵になる戦国という時代では子供を産むことも戦なんだと思い知らされる阿茶局の話。  あー、面白かったです。

Posted byブクログ

2022/12/06

歴史の大事に至るまでを濃密に描く「戦国十二刻」シリーズ。荒れ狂う時代に翻弄される七人の女性の一日に迫る作品集。家康の子を身ごもった阿茶の局の覚悟、愛に報いる細川ガラシャの永遠の命。じりじりと史実に迫り濃く熱い時を刻む、歴史を操る時代小説イノベーション!

Posted byブクログ