罪の境界 の商品レビュー
久しぶりに読むのを止める辛い物語でした。 通り魔事件の加害者と被害者、ライターのお話。明香里が家出しウィークリーマンション借りて、201号室の子供が万引きしたところで嫌になってしまいました。虐待、貧困、不登校、毒親、生い立ちが悲惨過ぎる。無理、、、とりあえず一旦やめた!
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通り魔殺人犯とその被害者をめぐるお話です。 ネグレクト、貧困など辛い事もてんこ盛りですが、被害者の明香里さんの心境や立ち直っていく様子も丁寧に書かれています。 重いです、とっても。暗くて苦しくなりました。 明香里さんをかばって亡くなってしまった飯山さん、犯人の小野寺、ライターの省...
通り魔殺人犯とその被害者をめぐるお話です。 ネグレクト、貧困など辛い事もてんこ盛りですが、被害者の明香里さんの心境や立ち直っていく様子も丁寧に書かれています。 重いです、とっても。暗くて苦しくなりました。 明香里さんをかばって亡くなってしまった飯山さん、犯人の小野寺、ライターの省吾、偶然にもみんな普通ではない人生。 あまり共感できずに、最後はどうまとめるんだろうと読み進めていくと、うーん、内容が重いわりにはちょっと安易な感じがしてしまったかな。 特にラストはちょっと不要な気がしました。
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うーん、、 これが贖罪のかたちになるのか、、 ちょっとモヤモヤ ただ、航平&あかりの復縁までの道のりは、心理描写がとても丁寧に感じました。唯一救われたところです。
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加害者の母親の身勝手な言い分が目にあまる。 実はこうだった、なんて言われても、長期に渡り我が子に凄惨な虐待を行なってた奴が何か言ってらぁという感じ。
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本への引き込まれる感じが凄く、一気読み。 ただ誰にも共感は出来ず。 渋谷スクランブル交差点で起こった無差別殺人の事件で被害者、加害者が今後どう関係(人生を交差)していくのか気になり読み進めた。 虐待が虐待をうむ。貧困が貧困をうむ。 実は身近にいるのかもしれない...
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登場人物の誰にも共感できないのに、なぜか引き込まれて一気に読了。 この人たちはこれから一体どうなっていくのだろう…と、ページを捲る手が止まらなかった。 貧困や家庭内暴力が生む負のスパイラルをどこで断ち切るのか… まるでノンフィクションを読んでいるかのようだった。
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生活をするために仕事は必要だけど、自分にとって大切な存在を犠牲にするものじゃない。 ただ、これからどんな人生を歩んだとしても絶望してほしくなかった。たとえ一時でも、たとえひとりでも、自分の人生の中で優しくしてくれた人がいれば、その記憶がわずかでも残っていれば、自分や他者を傷つける...
生活をするために仕事は必要だけど、自分にとって大切な存在を犠牲にするものじゃない。 ただ、これからどんな人生を歩んだとしても絶望してほしくなかった。たとえ一時でも、たとえひとりでも、自分の人生の中で優しくしてくれた人がいれば、その記憶がわずかでも残っていれば、自分や他者を傷つけるのを思い留まれる。 真面目に精一杯生きて、困っている人や苦しんでいる人がいたら助けてあげられるような、これからそういう生き方をすると約束してちょうだい。 ただ人生には、絶対に覚えているべきことと、早く忘れてしまったほうがいいことがあると思うんだ。 自分たちにはどうすることもできないことん考え続けるより、できることをこれからしていこう。
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通り魔殺人事件に端を発して、被害者女性が陥った苦悩の日々、そして自分の命を盾にして死んでしまった男性の知られざる過去を辿りながらの過程をなぞる。と、並行して加害者のその生い立ちに共感を持ったジャーナリストが自分の過去を辿るようにしてその加害者の母親を探してゆくストーリー。 悲劇と...
通り魔殺人事件に端を発して、被害者女性が陥った苦悩の日々、そして自分の命を盾にして死んでしまった男性の知られざる過去を辿りながらの過程をなぞる。と、並行して加害者のその生い立ちに共感を持ったジャーナリストが自分の過去を辿るようにしてその加害者の母親を探してゆくストーリー。 悲劇と悲劇が交差する事件の内包する事実が少しずつ明らかになってゆく。法廷での臨場感も眉を顰めながらも読み続けた加害者の暴言もリアルだが反対に被害者参加人としての言葉も深くリアルだ。 母親としての思いに強く胸が痛くなった。
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スクランブル交差点で起きた無差別通り魔事件 被害者の願いは、代わりに犠牲となった男の最最期の言葉を伝えること 加害者の望みは、自分を捨てた母親を探し出すこと それほどズシンと重くない内容 ラストは前向きになれる感じで、逆に安いかも。
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親子の愛憎について頭痛になるくらい考えさせられた。 著者の『告解』から続き、罪というテーマでいくつもの苦々しい人生が描かれる。たとえ毒親でも、本作でいえば母親からの虐待を受けていても、母の愛を求める心は消えてくれない。最初はうーんと半信半疑だったけど。 自分で苦しみに気づけず犯罪に走るもの。一方でそうしない人もいる。その境界とは一体何か。もうハラハラしっぱなし。 読み終わってからは、精神的な未熟(幼児性)と親との関連性に考えが止まらなくなった。たぶん、発達障害でいまは親という私の立場に関わっているからかも。ここで整理できてよかった。 ──(犯人は)虐待を受けていたことよりも、施設に入ってから一度も自分に会いに来なかったことに、母親への憎悪を募らせていたのだと感じた。唯一の親から自分が見捨てられたのだという、怒りと、憎しみと、悲しみ─ 怒りや憎しみは二次感情といわれる。怒りそのものに目を向けても怒りは勢いを増す。その根っこにある悲しみという一次感情に目を向けていれば、愛情を求めているという自分を確かめられたかもしれない。 しかし、それを慰められるのは親だけなんだろうか、というのが隠れテーマ。そう感じ取った。 たぶん、いやおそらく間違いなく、境界は「出会い」だと思う。作者はそう描いたと確信している。真剣に話を聞いてくれる存在。1人でも2人でも身近にいてくれればいい。人は人で変われる。 少年法や成人年齢の議論の時に、近年の若者は未成熟なんて言ってる方々がいた。昭和生まれで未成熟ですけど〜という異質なマイノリティから言わせてもらえば、そいつらのほうが幼稚だ。 話を聞けない中年が未熟者を生んでいるんじゃない?若者たちはSNSで聞く人を必死に増やそうとしている。そこに本当の出会いがあって欲しいとも願う。 ふと『万引き家族』の樹木希林が頭をよぎった。 母に代わる愛情は、この世界にきっとある。 この気づきを毒親の私がどう教えられるというのか。 子どもに向かって出てけー。とでも言おうかなぁ。 なんて、私が聞く1人になればいいんだなと最近ようやく気づいたので、この作品で勇気が倍増した。 親だって、子にとっては出会いさ。 少しは発達したかな、私。ふふ。 ──忘れてはいけないことと、忘れた方がいいことがある─ 物語の後半部で何度も目にする言葉。それは過去のしくじりなんて忘れろと諭してくれている。 愛し方は今の子どもたちが教えてくれる。 あぁ、頭から煙出た。 境界は遠いところではなく、身近なところにあった。
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