罪の境界 の商品レビュー

薬丸岳(著者)

2024/07/01

冒頭の展開から一気に引き込まれた。一つの犯罪に係るあらゆる人物とその背景にスポットを当てて詳細に描き出している。

2024/07/11

この手の話は薬丸氏に限る。
読んでいて、時には腹が立ったり、苦しくなったり、、、
相変わらず上手い。
罪の境界、越えるか超えないか、超えても戻れるか戻れないか、、、
あっちの世界とこっちの世界の境界はどこにでもあるのかも。
加害者は勿論、被害者にもあるんだと。

2024/06/23

あらすじは割愛。
最近は映像ばかりで読書から離れていたけど、久しぶりにこの小説を手にとって読んだら、止まらない止まらない。
通り魔事件被害者の明香里の精神が崩落していくさま、強くなっていく様子の描き方がうまい。
学校にも行かせてもらえない虐待、ネグレクト...
きっとこんな子どもが日本にはたくさんいるのかもしれないと思ったら胸が苦しい。
そしていつも母親が子どもにとってはキーなのか。
父親には罪がないのかと思ってしまう。

それにしても他の人も感想書いているけど
最後の最後はズッコケた。
あそこだけは全く共感できないし、ないわー...

2024/06/14

audibleで耳読しました。女性の声の方がすごく上手で、おばあちゃんの声や、年配のおばさんの声、男の子の声と色んな声で、きちんと誰の言葉か聞き分けられました！
内容も良かったです！あかりが立ち直ってくれて良かった！
犯人は、可哀想だと思うけど、やっぱりそんなことで殺人を犯してしまうのは違う…でもきっとこういう思考を持った人達が一定数はいるんだろうな…自分勝手にも程があるけど。私も虐待されて育ちましたが、連鎖はしていません。親とも縁を切っていますが、あちらは「お前が悪いんだからお前が謝りに来い。」と思っていると思います。生きているうちしか伝えられないと本にもありますが、私は母に伝えておきたい事は何らありません。その代わり今の家族を大事にし、ちゃんと伝えていこうと思います。(自分の話しになっちゃった…)

2024/06/13

●面白かった点
無差別暴行/殺人事件の被害者と加害者、双方の視点で描かれる物語は、読んでいる自分自身の価値観を試されているようで、考えさせられました。
事件で生き残った被害者が、自分を助けて亡くなった人物について調べていくうちに心が変わっていく描写が、とても心に残りました。

▲惜しかった点
途中、この物語はどう着地するのだろうか....。とハラハラしながら読んでいましたが、最後はわりと無難な終わり方だと思いました。
サブキャラクターで、あのキャラはどうなったのだろう？という人物もいるので、その辺り、少しでも描写があったら良かったです。

2024/06/11

世の中には自分の想像できない環境で生まれ育った人がいることを、最近何気なく選んで読む小説が突きつけて来る。

2024/06/10

　久しぶりに薬丸さんのを読了。これまでさんざん甘いだのくどいだのと文句を言ってきましたが、今回はよかった。
　まあそれでも被害者が自分を助けてくれた人物の手がかりを探すところなんぞは、ここまで同じこと書かなくてもいいだろうと思う個所はいくつかありましたが、それより加害者の気持ちをなんとかして汲み取ろうとする努力に敬服します。
　最後の母親のくだりは、まあ、薬丸さんらしいかな。

2024/05/27

実際に事件に巻き込まれて今までの生活が変わってしまった人達が沢山いると思う
「人を傷つけたらダメ」って小学生でも分かるようなことなのに無くならないのか
誰も悲しまない平和な世の中になってほしいな

2024/05/26

テンポよく登場人物それぞれの視点に切り替わるため 退屈なく読みやすい。そして、それぞれの人物に感情移入しながら読んだ。人にはそれぞれ事情があるんだな、ということをひしひしと感じた。

2024/05/09

　迷ったけど読んで良かった。無差別殺人事件の被害者と加害者の心理描写が丁寧だった。虐待の連鎖にある母子をただ悪や不幸と決めつけるのではなく、たまに垣間見える愛ある瞬間や善良な部分もあったことが、現実のように感じられた。
　最後に明香里が公判で陳述したタイトルを回収する内容が心に沁みた。