タスキメシ 五輪 の商品レビュー

額賀澪(著者)

2023/03/19

オリンピックの舞台裏、選手村の内情が分かりおもしろかった。

作者は、アスリートの心情をよく表現できてすごい。

2023/02/25

『タスキメシ箱根』から時が流れ、
紫峰大学の駅伝部だった仙波千早は、鶴亀食品の社員として、東京オリンピックの選手村食堂に関わることになった。

前半は、オリンピックの舞台裏で様々な思いを抱えながら、選手たちを支えるスタッフのお仕事小説のよう。
この作品に出てくるように、私自身も「こんなコロナ禍の不安な生活を送る日々の中で、本当にオリンピックなんて出来るのかな」と思っていた。

実際に現場で働く人も、選手として出場する人も、みんなそれぞれの思いがあったのだろう。
医療現場のコロナ禍の小説もいくつか読んだが、同じコロナ禍の全く異なる現場で、どちらの関係者も誰かを責めたり不満をまき散らすのではなく、ただ目の前の自分のすべきことに懸命に取り組んでいる姿に引き込まれた。
スポーツがテーマなので、爽やかさも感じられたし。

後半は、パリオリンピックを目指す眞家春馬をメインとした、ランナーたちのスポーツ小説。
自分は長距離走は全く苦手なのに、読むのは本当に情景が目に浮かんで楽しい。
パリもまた描いて欲しいなと思う。

2023/02/16

なつかしいメンバーに久しぶりに会えました。東京2020の裏舞台はこんなになっていたのかなあ、なんてことを思いつつ、たくさんの人々のオリンピックに向けた様々な感情に触れました。スポーツ小説の色合いが薄まって、お仕事小説の様相が強くなってました。そして美味しそう。

2023/02/05

待ちに待ったシリーズ第3弾。
本作はマラソン小説というよりもコロナ禍の東京五輪裏側を描いた要素が強く、これまでのシリーズとは少し違った雰囲気でした。
でも、これはこれでおもしろかった！

箱根を走った千早と早馬に料理を教えた都の二人。東京五輪開催の裏側、コロナ感染状況の変化に翻弄されながらの選手村食堂運営の奮闘が描かれていました。
特に選手村の食堂ではギョーザにまつわる描写がとても良かった！
スタッフと選手たちとの交流に心温まる。いいなぁ。
気持ちじーんとしながらも、こんなふうに個人なら簡単に国の垣根を越えられるのに、国家間となるとどうして…と思わずにいられませんでした。

シリーズ毎度のことですが食欲を刺激され、無性にギョーザが食べたくなりました！
仙波千早
眞家春馬
藤宮藤一郎
助川亮介
かつてのシリーズで箱根を走ったメンバーが揃うとワクワクします。

『私が作ったものを美味しく食べてくれた人達が、どうか、楽しく、充実した、人生の思い出として残るような時間を、過ごせますように。』

2023/02/05

オリンピック延期、コロナ禍にオリンピック？本当に開催するの？
日本中が確かにそんなムードで迎えたオリンピックを思い出しますね。
選手村の食堂から複雑なオリンピックの葛藤の様子が伺える。
前作の熱い走りから随分と爽やかな大人になった仙波君も好印象。
裏切られた後の景色もそんなに悪くない。裏切られた俺、結構頑張ってる…そんなふうに言える仙波君の成長が微笑ましく、カッコ良い！
前2作より走りは少なめかな…
やはり走りの場面になると疾走感が心地良い！
お正月に見たニューイヤー駅伝の記憶がまだ新しいのでラスト数ページはリアルな映像が頭に浮かび、春馬、助川、藤宮の３人がまるで本当に今年の元旦に走ったかのような感覚に見舞われた！
以前箱根2区を闘った３人の共演にちょっと胸がギュッとなった！
次作も楽しみ。

2023/01/29

すっかりシリーズになっているタスキメシシリーズ。東京五輪というテーマでかつての駅伝メンバーが関わっているので楽しい。テーマに比して結構小粒な話なのでサラッと終わってしまった感もあり。

2023/01/28

タスキメシ3作目。
前半は都と千早がメインのオリンピック選手村を舞台にしたストーリー。
陸上の話はあまり出てこないけど、オリンピックの舞台裏を見せてもらったようで、東京五輪を思い出しつつ読んだ。
何かをやりきった人は、次のステージでもまた頑張る事が出来るのかなと思った。
後半は春馬メインのパリオリンピックに向けてのストーリー。
早馬にももっと登場して欲しかったな。

2023/01/27

タスキメシ、箱根の後はオリンピック。マラソンよりも食堂お仕事小説ぶりがおもしろい今作だけど、五輪で話しが終わらず、まだまだ続く気配。気分良く並走した作品でした。

2023/01/26

今までのシリーズのメンバー勢揃いで、前の読んでたらしばらく経ってるので思い出しながら読みました。

1作目では高校生だった都が、今作では28歳。コロナ禍で不評を買っていた東京オリンピックの選手村で日本ブースの食事担当のアルバイトをする都。コロナさえなかったら違うオリンピックだったのかもしれないけれど、そのコロナ禍の中で精一杯選手の為に働く都が格好良かったです。

次はどんなタスキメシなのか。又読みたいです。

2023/01/26

タスキメシシリーズ3作目。
五輪編ということで、東京オリンピックがメイン舞台となっており、僅かしか時間が経っていないのに妙に懐かしく、それでいて当時の感動が蘇ってきました。
あの大舞台の裏側で、食を支えてくれていたスタッフがいたのだなと、その奮闘に頭が下がります。
また、コロナ禍という逆風にも負けない強い気持ちで踏ん張って下さった方々に、今更ながら感謝しなければと思いました。