騒がしい楽園 の商品レビュー
本書は『闘う君の唄を』の姉妹編、という位置付けになっています。 主人公の神尾舞子は、元同僚池波と共に東京都世田谷区にある若葉幼稚園に転任を命じられたのはつい先日のことだった。以前勤務していた神室幼稚園で不祥事が発生し、経営母体である宗教法人喜徳会が人心一新を理由に教職員の大異...
本書は『闘う君の唄を』の姉妹編、という位置付けになっています。 主人公の神尾舞子は、元同僚池波と共に東京都世田谷区にある若葉幼稚園に転任を命じられたのはつい先日のことだった。以前勤務していた神室幼稚園で不祥事が発生し、経営母体である宗教法人喜徳会が人心一新を理由に教職員の大異動を決定したのだ。 物語は、初日の朝から幕を開ける。 園長三笠野万次は、市街地に建つ幼稚園に特有のトラブルがあることを舞子に告げる。具体的には、騒音問題と待機児童だ。 (何だ普通じゃないか!なんて思うけれど) 先生と園児にとって幼稚園が楽しい場所であってほしいと願いますが、本書では、一筋縄では済まされない問題を掘り下げて小説にしているので、とんでもない方向に進むことになります。 中山七里さんの著書は、スッキリ解決しなくて、イヤミスかと思えるミステリー小説が多いです。 なるほどと思うけれど問題は深刻ですよ。 読書は楽しい!
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「大人だからって子供より勝っている部分なんて言葉と経験値と世渡りくらいじゃないのかな。 誰でも感情に走る時って、精神年齢は五歳に戻っているもの」 自分本位で何でもかんでも幼稚園のせいにする親、マスコミ、近隣住民の言動にはさもありなん、といった感じで読んでいてすごくしんどかった。ミステリー要素軽め、幼稚園を取り巻く諸問題にスポットを当てた作品だった。 そもそも一瞬たりとも目が離せない年齢層の子供を一人で何十人と見なければならない重責に加えて、モンスターペアレンツ、近隣住民との騒音トラブル…とてもじゃないけれど、子供が好き、だけでは続けられない仕事だと思う。以前、幼稚園の教育実習中に先生達にひどいいじめを受けたということがthreadsに書かれていて、同じような経験をした人も数人コメント欄にいて本当にびっくりしたのだけれど、それだけストレスの溜まる仕事なのか、と。保育士さんなども含めてもっと労働環境の向上があってほしい。
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舞子が園生の保護者や上司である園長から幼児殺害事件の責任を押しつけられ、尚且つ過熱報道の被害にあっていく行が姉妹作である『闘う君の唄を』の主人公:凜と重なった。 幼稚園教諭に過剰な負担を求めてボロボロになっていってしまう姿は現実を写していると思った。 園児殺害の犯人は最後まで分からない様になっていたが振り返ってみると犯人と分かったきっかけの出来事が唐突だったなと思った。 それでも個人的には幼稚園を舞台にしたこの2作は楽しめるものであった。
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闘う君の唄をの続編の位置づけみたいだけど、神尾舞子は岬洋介シリーズのおやすみラフマニノフの印象のが強い。 あのキャラがなぜに幼稚園の先生か?ってのもあるけど、幼稚園にこういう先生が居てもむしろいいかなとも思えた。 残酷な事件が続くストーリーに引き込まれ、ハラハラしながらもその犯人にはアタリは付けてたけど、真犯人の動機にはちょっとガッカリ。 でも、舞子と池波のコンビはいいね。 これ以上この幼稚園で事件は起きて欲しくないけど、この2人のコンビで続編あるなら読みたい。
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「闘う君の唄を」に続くシリーズ第2弾。今回の主人公は神尾舞子先生。こんな先生、1作目に出ていたっけ?と思って1作目を見ると、年少組の担任の先生とありました。覚えてない…。 序盤からグイグイと物語に引き込まれていく展開は、さすが中山七里さん。終盤に入るまで小動物殺し〜結愛ちゃん殺しに至るまでの犯人がさっぱり解りませんでしたが、終盤で犯人が犯人しか知り得ない情報を暴露した時、なんで古尾井刑事も他の皆も気が付かないのかなぁ〜と思っていたら、やはりちゃんと皆さん気がついていたんですね。それにしてもさすがどんでん返しの帝王、中山七里さん。意外と言えば意外、あり得ると言えばあり得る犯人とその動機に今回も楽しませて頂きました。 池波先生の推理もさることながら、本気を出した後の世田谷署の古尾井刑事の行動力と推理力が素晴らしいです。中山七里さんの作品に登場する刑事さんは、皆さん個性的で魅力的。(個人的には渡瀬刑事が好き。)池波先生と神尾先生のコンビも面白くて良かったです。この2人の話をまた読めると嬉しいです。
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『闘う君の唄を』に続く、シリーズ第二弾。 都内の幼稚園に赴任して来た神尾 舞子。 しかし、そこでは、様々な問題に加え、小動物の惨殺事件が起きていた。やがて、...事態は最悪の方向へ。 正義感の強い舞子と、どこか達観とした皮肉屋の池波の名コンビが、謎の解明に挑みます。 やがて...
『闘う君の唄を』に続く、シリーズ第二弾。 都内の幼稚園に赴任して来た神尾 舞子。 しかし、そこでは、様々な問題に加え、小動物の惨殺事件が起きていた。やがて、...事態は最悪の方向へ。 正義感の強い舞子と、どこか達観とした皮肉屋の池波の名コンビが、謎の解明に挑みます。 やがて明らかとなる真相とは? 最後のどんでん返しは、さすが中山七里氏ですね。
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2024-019 中山さんのストーリー展開好きだなぁ。あっという間に引き込まれました。展開自体は、そんなにだけど、池波と舞子の関係はいいね。続編に期待。
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「闘う君の唄を」に続くシリーズ第二段! これは幼稚園シリーズとなっていくのでしょうか? だとすると、正直、幼稚園系での殺人事件とかやめてほしい! 子供が殺人事件系に巻き込まれる物語は好きではありません。 本作の主人公は神尾舞子。 冷静沈着なできる先生として、都内の幼稚園に赴任。...
「闘う君の唄を」に続くシリーズ第二段! これは幼稚園シリーズとなっていくのでしょうか? だとすると、正直、幼稚園系での殺人事件とかやめてほしい! 子供が殺人事件系に巻き込まれる物語は好きではありません。 本作の主人公は神尾舞子。 冷静沈着なできる先生として、都内の幼稚園に赴任。 しかし、そこで様々な問題に巻き込まれます。 騒音問題による町内会長からの苦情、親同士の対立、待機児童問題で入園を迫る母親。 幼稚園の先生ってそんなところまで気を使わなきゃいけないの? そして、発生する事件。 小動物が何者かに惨殺される事件が立て続けに発生。 事なかれ主義の園長と警察。 そんな中、ついに園児が犠牲に.. マスコミの誹謗中傷、母親たちのエゴ この一連のパターンはそうだと思いながらも読んでて辛い。 自分なら間違いなく心が折れて耐えられません。 そして、ようやく犯人探しのモードへ..(笑) 明らかになる真実と犯人。 といった展開です。 待機児童をめぐる問題、幼稚園の先生の辛さがわかる物語でした。 解説によると、舞子は「闘う君の唄を」で主人公の同僚として登場してたとのこと。覚えていないし、自分のレビューにも残っていない(笑) さらに、「おやすみラフマニノフ」ではオーボエを先行していた大学生として登場してたとのこと。これも当然覚えていない! 中山七里さんの小説には、こうして、ほかの作品の登場人物がちょくちょく出てくるのも楽しみの一つですが、今回は覚えていなかった(笑) しばらく、読んでいなかったからなぁ...
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主人公の神尾舞子、なかなか「切れ者の幼稚園教諭 」との目で読んでいると、少しいらいらすることも。それが面白い。読者を誘導させ次はと期待させる。 それぞれの世代、それぞれの人が様々な感情を持ち、エゴも含めて様々に動き、話す。でも、その中に神対応ならずとも、人を動かす言葉や行動がある...
主人公の神尾舞子、なかなか「切れ者の幼稚園教諭 」との目で読んでいると、少しいらいらすることも。それが面白い。読者を誘導させ次はと期待させる。 それぞれの世代、それぞれの人が様々な感情を持ち、エゴも含めて様々に動き、話す。でも、その中に神対応ならずとも、人を動かす言葉や行動がある。 そんなことを作者は言いたいのかな。この人の本は何冊か読んだが、また読みたくなった。
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前作では田舎の幼稚園の新任熱血教員が主人公でした。今作では前作主人公の同僚だった「冷静さ」が売りの神尾舞子が主人公になります。 田舎から都内住宅街へ舞台は移り、そこには近隣住民からの「園児の声が騒音だ」という苦情や待機児童問題など、前の職場とは異なるものの課題が山積しています。 ...
前作では田舎の幼稚園の新任熱血教員が主人公でした。今作では前作主人公の同僚だった「冷静さ」が売りの神尾舞子が主人公になります。 田舎から都内住宅街へ舞台は移り、そこには近隣住民からの「園児の声が騒音だ」という苦情や待機児童問題など、前の職場とは異なるものの課題が山積しています。 舞子のように「正論で」渡り合うことができるのであればラクな部分もあるのでしょうが、実際にはそうはいかないことが多いからこそ、読んでいて一種の爽快感があるのだと思います。 ただ、園児が殺害されるという事件については、自分の子どもがちょうど同年代ということもあるのでしょうが、受け入れることができませんでした。前作でも「園児の死」が幼稚園のトラブルの一つとして描かれていましたが、アレは20年ほど前の話でした。今作では「リアル」な事件として起こったことで、読んでいて感じる圧迫感が違います。一連の事件の動機や解決に至る道筋については違和感はなく、ミステリ作品としては面白く読める作品だと思います。
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