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天使も怪物も眠る夜 の商品レビュー

3.5

39件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    13

  3. 3つ

    11

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    2

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2023/09/01

面白い! 螺旋プロジェクトの最後を飾る近未来SF小説。本作だけでも楽しめるほどに完成度の高い小説だが、それまでの壮大なストーリを見事に収束させる爽快感が最高。 世界観、複数の登場人物が徐々に絡み合ってくる緊張感、謎がだんだん解けて物語の輪郭がはっきりしてきつつ、新たな謎が立ち...

面白い! 螺旋プロジェクトの最後を飾る近未来SF小説。本作だけでも楽しめるほどに完成度の高い小説だが、それまでの壮大なストーリを見事に収束させる爽快感が最高。 世界観、複数の登場人物が徐々に絡み合ってくる緊張感、謎がだんだん解けて物語の輪郭がはっきりしてきつつ、新たな謎が立ち上がってくる「螺旋」構造、、、どれをとっても最高の作品でした。

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2023/08/13

〈新世紀〉吉田篤弘ワールド 伊坂幸太郎を始めとする今を輝く著名作家たちが一斉に会して主催された「螺旋プロジェクト」。 その〈未来編〉に当該するのが本作となります。 独特な世界観や、個性たっぷりのキャラクターたち。彼の長編を手に取った読者にとっては見慣れたであろう、多数の登場人...

〈新世紀〉吉田篤弘ワールド 伊坂幸太郎を始めとする今を輝く著名作家たちが一斉に会して主催された「螺旋プロジェクト」。 その〈未来編〉に当該するのが本作となります。 独特な世界観や、個性たっぷりのキャラクターたち。彼の長編を手に取った読者にとっては見慣れたであろう、多数の登場人物たちが交差するお決まりの展開。 言うなれば、 『22世紀版おやすみ東京』 と言えるでしょう。 睡魔が失われたネオ東京で起こる様々な出来事。 それは一見散発的だけれど、実は底の方で繋がっている。 様人々の思惑と「眠り姫」を巡って、物語は加速していく。 読後は、SFでありながらどこか現代社会に通づるものを感じました。 そして感想を書くにはあまりに夢想することが多い。 それは登場人物一人一人の考え方、生き様、そして動き出す世界の有り体に何かしら心惹かれるところがあるからです。 話を進めるために登場するモブキャラなど誰一人いません。 その人でなくてもいいけど、その人でないとだめ。 そんな人々が、吉田篤弘作品には多く顔を出します。 そんな愛おしい彼らが導き出した世界。 自分一度、こっそり顔を出して、誰かと語り合ってみたい。 うまく感想にならないけれど、概ねそんな気分になりました。 天使も怪物も眠るような夜更けに、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。 強いていうなら良くも悪くも登場人物が多いがゆえ、読むのに苦労します。吉田作品初心者には向いていないかもしれません。そこだけ注意。

Posted byブクログ

2023/06/25

本当に素敵な物語でした。 中央公論新社の「螺旋」という、8人の作家による共作で、本作が最後の物語にあたることは知っていたけれど、大好きな作家と心惹かれるタイトルに最初に読んでしまいました。が、もし、これを1作目に読み始めようとしているあなた、やはり順番通りに読む方が良いかもしれま...

本当に素敵な物語でした。 中央公論新社の「螺旋」という、8人の作家による共作で、本作が最後の物語にあたることは知っていたけれど、大好きな作家と心惹かれるタイトルに最初に読んでしまいました。が、もし、これを1作目に読み始めようとしているあなた、やはり順番通りに読む方が良いかもしれません。 吉田篤弘さん特有の、少し不思議で温まる展開になっていて、ずっと浸っていたい素敵な物語ですが、他の作品の伏線と思われるものも散らばっていて、巻頭に説明と年表はついているので、参照しながら読み進めることはできますが、読後の感動は、最後に読んだほうが、さらに感極まるものがあっただろうと思いました。 最初に読んでしまった最後の物語、これを機に8作すべて、読んで、、、みよう、、、かな。

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2023/06/21

はぁ〜〜混乱の嵐だった。 登場人物は多いし、いくつもの話が並行して語られていて私にはちょっと難しかったな〜。 主人公も誰なのか分からなくて(>_<)←最後に判明 いったい何の話なのか〜と思いながら読んだ。 半分以上読んだあたりから少しずつ繋がりが見えてきて、まだ読みやすくなって...

はぁ〜〜混乱の嵐だった。 登場人物は多いし、いくつもの話が並行して語られていて私にはちょっと難しかったな〜。 主人公も誰なのか分からなくて(>_<)←最後に判明 いったい何の話なのか〜と思いながら読んだ。 半分以上読んだあたりから少しずつ繋がりが見えてきて、まだ読みやすくなって何とか読了。 螺旋プロジェクトの完結編にあたる未来の話。 何冊か読んだ他の螺旋プロジェクトの本みたいに、山族、海族の事は色濃く出てこなかった印象だけど、完結編と言うだけあって、わだかまりのない良い終わり方でした。 この作品は読む人選ぶかな〜?? 好き嫌いはっきり分かれそうだけど、構成面白いしハマる人にはめっちゃハマると思います。

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2023/06/10

点と点が繋がっていく感じがすごく面白かった。あっちでもこっちでも伏線回収。 登場人物が多かったので本編と人物紹介ページを行ったり来たりしたのはちょっと大変でした

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2023/05/30

ピースが繋がっていく感覚が面白かった。 それはこの物語単体としても、 螺旋プロジェクトとしても。 まだ螺旋プロジェクト全部読めてないけど、 海族と山族の対立が 今まで読んだ作品とはまた違った形で対立してて、 逆な性質を持つからこそ惹かれるような描かれ方が新鮮やった。 私も眠...

ピースが繋がっていく感覚が面白かった。 それはこの物語単体としても、 螺旋プロジェクトとしても。 まだ螺旋プロジェクト全部読めてないけど、 海族と山族の対立が 今まで読んだ作品とはまた違った形で対立してて、 逆な性質を持つからこそ惹かれるような描かれ方が新鮮やった。 私も眠り姫になりたい(笑) けど、面白い物語は読みたい、 ので、 夢の中で面白い物語の展開を楽しみにしながら、 心地良いベッドで眠りたいな。

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2023/04/30
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螺旋プロジェクト第8弾。 未来の話。登場人物が多くて、それぞれがそれなり以上の重要な役割の人物が多かった。海族・山族の人物も多くて。苦戦しました。 これまでの螺旋プロジェクトの話と違って、海と山の対立はなくて、この時代より以前にあったっていう記述だけだったような。どちらかといえば、対立をなくすために協力していたって感じでした。海族が山族に協力するようなカタチだったような。 この時代になってようやく対立ではなく、海と山が「ひとつになりたいふたつ」として描かれていました。 超越した存在は、銭湯の大将の春三さん。口が悪くてがらっぱちな感じのおっちゃんやけど、優しく王子を導いてくれていたように思いました。 この春三さん、ウェレカセリっぽいなと思った。物語の途中でいなくなってしまったのも含めて。全部わかっていたような感じを受けました。 「人生はこれすべて(いまのところ)だ。」とか言うていたし。本当ですね。 螺旋やクジラ、壁、ラムネ、アイムマイマイなど、螺旋プロジェクトではおなじみのアイテムも登場して楽しかった。 最後、王子が姫と出会ってからエンディングへの流れはこの物語のエンディングであると同時に螺旋プロジェクト全体のエンディングでもあるなぁ、と思うと、感動して鳥肌もんやった。 王子と姫がひとつになって「おおる、おおる」となってハッピーエンディングでした。 マユズミ氏の書く、脚本の続き読んでみたいです。 そのマユズミ氏が「私に云わせれば、過去が未来なのだ」と言っていたので、実はこの「天使も怪物も眠る夜」は「ウナノハテノガタ」に続いていって一つの環になるんじゃないのかな?と思いました。それこそ手塚治虫の「火の鳥」のように。 「天使も怪物も眠る夜」は、苦戦しましたが、とても楽しく読みました。これで螺旋プロジェクトをとうとう読了しました。が、大いに楽しめました。ちょっと名残惜しい感じがするので、また読みたいと思う小説たちでした。 螺旋プロジェクトを読むならこの「天使も怪物も眠る夜」は一番最後に読むのが良いと思います。

Posted byブクログ

2023/04/23

登場人物が多く、個性的な名前ばかりで読むのに苦労した。読み終えた後も、いい意味で話が頭に残り、どんな話か考えさせられた。 本というより、1つの「舞台」として、考えると、テンポよく楽しく読めそう。 初めてそんな印象を受ける本に出会った。

Posted byブクログ

2023/04/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

意味がわからなさすぎた。最後の締めくくりだけは他の螺旋プロジェクトを読んでいたから理解出来たものの、吉田さんのオリジナルストーリーの所はひとつも場面展開が理解出来ずなんの話しがどう進んでいるかも分からなかった。 久々に全部読んでもなんの事か分からなく苦痛な本だった

Posted byブクログ

2023/04/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

螺旋プロジェクト(私の中で)最後の作品。 今まで読んだ他の7作品よりも、海と山の対立が前面には出ておらず、途中まで螺旋プロジェクトということを忘れそうになるほどだった。しかし終盤に行くほどその仕掛け(?)が分かり、これまでの7作品が紡いできた最終着地点として感慨深い作品となった。 登場人物が多く、文体も結構独特なので慣れるまで時間がかかったが、このワールドにハマると結構面白い。「未来」にうってつけだったのではないか。最後のあとがきを読むとまた一段と感慨深かった。 【最後に螺旋プロジェクト全体の感想】 このプロジェクトを知ってから1冊ずつ読み進めるのが本当にワクワクして面白かった。 同じ設定でも、作家さんによってこんなに変わるものかという面白さもあったし、初めて出会う作家の方もいて新鮮だった。 螺旋プロジェクトは8作品同時に連載されていたものを今回文庫化したようなので、1冊ずつ読んだ今回と、8作品同時にちょっとずつ読み進めたのではきっと感想も変わったと思う。特に本を跨いで出てくる共通のキーワードや描写などは、文庫だと1冊目に読んだ本では分からない。 第2弾もあるようなので期待したい。あー終わっちゃった!トートバッグが届くのが楽しみだ。

Posted byブクログ