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犬小屋アットホーム! の商品レビュー

4.2

38件のお客様レビュー

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2023/10/06

それぞれに辛い人生を過ごしてきた人たちが暮らす老人ホーム。このホームで暮らす条件は、それぞれが一匹の犬と共に暮らす事。そして、その犬たちも辛い経験をしてきた犬たちなのだ。入居者側から書かれる章と犬側から書かれる章、それぞれの人生(犬生)からなる。ホームのスーパーマンのような支配人...

それぞれに辛い人生を過ごしてきた人たちが暮らす老人ホーム。このホームで暮らす条件は、それぞれが一匹の犬と共に暮らす事。そして、その犬たちも辛い経験をしてきた犬たちなのだ。入居者側から書かれる章と犬側から書かれる章、それぞれの人生(犬生)からなる。ホームのスーパーマンのような支配人の人生と、一匹の犬のこれまでで終わる。 初めて読む作家、ユニークな設定だった。

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2023/09/27

こんなお話が大好きです。犬と人の絆で、犬も人も幸せに暮らせるお話。こんな施設があればいいのに。資産家だったら、こんなふうにお金を使ってみたいな。そして、最後まで犬と暮らしたい。 現代のお伽話。明日の暮らしもままならない、犬と人間が、オーナーのマダムと支配人横須賀と犬のベスに...

こんなお話が大好きです。犬と人の絆で、犬も人も幸せに暮らせるお話。こんな施設があればいいのに。資産家だったら、こんなふうにお金を使ってみたいな。そして、最後まで犬と暮らしたい。 現代のお伽話。明日の暮らしもままならない、犬と人間が、オーナーのマダムと支配人横須賀と犬のベスに導かれ、ニーシャシャン(フランス語で犬小屋)で暮らし始める。お金もかからない、束縛もない、ひとつあるルールが、犬の世話をすることという、施設。そこに辿り着くまでのそれぞれの人生と犬生、そして、ニーシャシャンでの日常が、優しく綴られる。後悔に苦しむ人々が再生していくお話でもあるので、つい、ほろりとさせられてしまう、そんな物語。

Posted byブクログ

2023/08/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 犬と一緒に住めることができる犬のパートナーだけが住める老人ホームが舞台。理事長は巴原音(マダム)、施設の支配人は獣医の横須賀時生。連作5話。「サクラ」と「犬小屋」がお気に入りです。時生が子供の頃、可愛がっていたポチの話(遠足のバスをずっと追いかけて迷子になった)は、辛かったです。なぜ、バスから降りなかったか。その後悔が今の彼の犬を守る原動力になっているのだと思います。続編を期待します!

Posted byブクログ

2023/08/12

いい話で心が温まった。特に「ピアノ犬」の章は泣けた。ピアニストとして成功を求めていた英理人が挫折し、ピアノから遠ざかっていた。音楽が「音が苦」になっていたが、ピアノ犬や岸がたどたどしく弾く「子犬のワルツ」をきっかけにピアノに触れる英理人。涙、涙の展開で、ピアノを弾ける喜びを感じた...

いい話で心が温まった。特に「ピアノ犬」の章は泣けた。ピアニストとして成功を求めていた英理人が挫折し、ピアノから遠ざかっていた。音楽が「音が苦」になっていたが、ピアノ犬や岸がたどたどしく弾く「子犬のワルツ」をきっかけにピアノに触れる英理人。涙、涙の展開で、ピアノを弾ける喜びを感じたことで多くの人までが変え、しかも彼の人生まで変わっていく。多くの人にこの感動を味わってほしいと思った。おすすめです。

Posted byブクログ

2023/08/10

猫弁もあずかりやさんもそうですが、ほのぼのだけでは終わらないのが魅力。人の抱えるしんどさを本当に上手に描かれますよね。しんどいんだけど、読み手はしんどくなりすぎないように工夫されている気がします。私は、しんどくなる本は自分に余力がないときには手を出すのをためらいますが、大山さんは...

猫弁もあずかりやさんもそうですが、ほのぼのだけでは終わらないのが魅力。人の抱えるしんどさを本当に上手に描かれますよね。しんどいんだけど、読み手はしんどくなりすぎないように工夫されている気がします。私は、しんどくなる本は自分に余力がないときには手を出すのをためらいますが、大山さんはそれも包んでくれるような。いい本ですね。個人的には3分の2くらいまでが最高に好きです。

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2023/07/28

 どのような過去や人生の履歴を持っていようとも、金が余りなくても犬を家族の一員として面倒を見ることさえできれば、タダで老人ホームに入る事が出来、残りの人生を謳歌する事が出来る。  こんな素晴らしい老人ホームが全国各地にできて欲しいと 思いました。

Posted byブクログ

2023/07/26

全編を通して生より死をひしひしと感じる。犬好きとしては読んでいて辛い描写が何箇所か出てくる。悲しい、けどどうすることもできない。身近にいる命を大切にしていこうと思うお話でした。

Posted byブクログ

2023/06/28

一癖も二癖もあるが、心根は穏やかで優しい住人や犬たちに癒され、温かな気持ちで読了。こんな施設があったら入りたい。「犬のぬくもりと匂いが人を救う」「悔いても過去に戻る切符はない。できることは、今と未来にしかない」続編で「猫ちゃんハウス」読みたい。

Posted byブクログ

2023/06/22

よかったんだけど、よかったんだけど…! お金の出所というか、ファンタジー部分が多くて素直に読めなかった。 近藤史恵の最後の毛布のほうが厳しくて好きかも

Posted byブクログ

2023/06/22

人生の最後に、自分を丸ごと肯定してくれるペットに寄り添ってもらって旅立つ。 すごく魅力的だけど、それはつまりペットの動物を一人ぼっちで遺して逝くということ。だから、ある程度の年齢になったなら、動物をパートナーとして生きていく事は諦めないといけないって思っていたけど、こんな施設であ...

人生の最後に、自分を丸ごと肯定してくれるペットに寄り添ってもらって旅立つ。 すごく魅力的だけど、それはつまりペットの動物を一人ぼっちで遺して逝くということ。だから、ある程度の年齢になったなら、動物をパートナーとして生きていく事は諦めないといけないって思っていたけど、こんな施設であれば出来るな。と思ってしまった。 夢だな。でも、いい夢見たな。 もう少し見ていたかったな、という寂しさと、いい夢に出会えた嬉しさと、夢から醒めてしまった物悲しさと。

Posted byブクログ