布団の中から蜂起せよ の商品レビュー
アナーキズムとフェミニズムが交差するところ、アナーカ・フェミニズムへの訴えかけが力強い。アジってる文章は個人的には好みではないが、暴力と女性・フェミニズムをめぐる考察はとてもよかった、いいぞもっと書いてくれという感じ。
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「生き延びよう」静かで力強い、祈りと闘いの意思が込められている本だった。読みながら、血が巡っていくような感覚。フェミニズムや社会運動は何と闘わなければならないのか、自己責任論が強い日本の社会に大きな一石を投じるエピソードが盛り込まれている。音楽や映画、炎上で話題になったトピックな...
「生き延びよう」静かで力強い、祈りと闘いの意思が込められている本だった。読みながら、血が巡っていくような感覚。フェミニズムや社会運動は何と闘わなければならないのか、自己責任論が強い日本の社会に大きな一石を投じるエピソードが盛り込まれている。音楽や映画、炎上で話題になったトピックなど、身近なところで取り扱われるコンテンツや問題から思考されているものも多いので、とてもわかりやすく自分自身が考えるきっかけにできるポイントが多い。学びと見逃したくない視点に溢れていて、なによりテンポよく鋭い言葉たちがどんどん飛んでくるのですぐ読み終わってしまった。どの章でも目を逸らしてはいけない、すぐにないことにされてしまう人たちの存在や歴史、文脈が捉えられているように感じ、勉強になることが多かった。
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「今日もまた一日生き延びた」 そんなことを思わせてくれる一冊だった。 「生きづらい」という言葉が人口に膾炙して久しい。 実際、生きづらい。 税金はべらぼうに高いし、物価上昇は止まらないのに賃金は上がらないし、老後の不安は消えないし、差別は蔓延しているし、格差は広がる一方だし。 ...
「今日もまた一日生き延びた」 そんなことを思わせてくれる一冊だった。 「生きづらい」という言葉が人口に膾炙して久しい。 実際、生きづらい。 税金はべらぼうに高いし、物価上昇は止まらないのに賃金は上がらないし、老後の不安は消えないし、差別は蔓延しているし、格差は広がる一方だし。 だが、私はこの言葉が嫌いだ。 少なくともすんなり口に出すことができず、ざらりとした違和感がある。 諦めばかり感じられるから、我が身を憐れむばかりに思えるから、ありきたりな“キラキラ”に回収されて終わることが多いから、そう言いつつ「頑張ろうね」と個人の努力を請求してくるから……「生きづらい」と言おうとする度に何かが抜け落ちるような違和感がある。でも、実際、生きづらい。 そんな葛藤をこの本は丹念に言葉していく。 儀礼と「優しい」「美しい」言葉に流されそうになる時は、ただ布団の中に力なく寝そべるだけで既に抵抗だ。 誰も殺さず、誰にも殺されず、日常の小さな違和感を言動に反映させることが蜂起の始まりだ。 そう解釈した私は、筆者のサイン会で旧姓でサインされることを希望した。 愛する人との生活と引き換えるかのように、家父長制が奪っていった私の名は金色のインクで書かれ、確かに輝いている。
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生存こそ抵抗 高島鈴さんが苦しみながら生み出した言葉たちの凶々しいまでの鋭さは確実に希望だと思った。というか同じようなことを考えて、苦しんでいる人がいるんだという発見でもあった。 特に三章、ルッキズムに関する章立てはハッとすることだらけで、自分の今までの鈍感さを恥じる。 僕もアナ...
生存こそ抵抗 高島鈴さんが苦しみながら生み出した言葉たちの凶々しいまでの鋭さは確実に希望だと思った。というか同じようなことを考えて、苦しんでいる人がいるんだという発見でもあった。 特に三章、ルッキズムに関する章立てはハッとすることだらけで、自分の今までの鈍感さを恥じる。 僕もアナーカ•フェミニストを名乗っていきたいと思います。自分の加害性も同時に引き受けた上で。
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