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金環日蝕 の商品レビュー

4

140件のお客様レビュー

  1. 5つ

    38

  2. 4つ

    61

  3. 3つ

    30

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

    0

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2023/05/04

題名と表紙から純文学だと思っていたら、違った。第1章でハマれず、400ページを読み切れるか迷っていたけど、第二章で理緒が登場してから面白くなった。(ただ、最後の「何でもするからそばに置いて」は引きましたが•••)クライムノベルは割と好きですが、最近川上三映子さんの「黄色い家」を読...

題名と表紙から純文学だと思っていたら、違った。第1章でハマれず、400ページを読み切れるか迷っていたけど、第二章で理緒が登場してから面白くなった。(ただ、最後の「何でもするからそばに置いて」は引きましたが•••)クライムノベルは割と好きですが、最近川上三映子さんの「黄色い家」を読んだところなので、どうしても比べてしまいました

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2023/05/01

先に感想を書いた『黄色い家』と同様、格差(貧困の連鎖)、金銭、特殊詐欺を扱った作品。こちらは私のテイストに合っていて、テーマへの問題意識を持ちつつエンタメとして十分に楽しめた。 特殊詐欺の手口には驚かされた(ターゲットに関する情報の入手)。 小説の構成も見事で、散りばめられた...

先に感想を書いた『黄色い家』と同様、格差(貧困の連鎖)、金銭、特殊詐欺を扱った作品。こちらは私のテイストに合っていて、テーマへの問題意識を持ちつつエンタメとして十分に楽しめた。 特殊詐欺の手口には驚かされた(ターゲットに関する情報の入手)。 小説の構成も見事で、散りばめられたピースが最後にピタッと収まるので、たいへん満足。小説のキープレイヤーの二人(春風と錬)の人物造形もなかなかのもの。

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2023/04/29

斜向かいの老婦人が自宅の前でひったくりに会う。大学生の春風(はるか)は、現れた高校生の錬とともに犯人に追いついたが、間一髪で逃げられる。犯人の落とし物を手がかりに、二人で正体を突き止めたが。 終始スピード感のある展開で、二つの視点が並行して進みながら交錯し、そして「反転」、映画...

斜向かいの老婦人が自宅の前でひったくりに会う。大学生の春風(はるか)は、現れた高校生の錬とともに犯人に追いついたが、間一髪で逃げられる。犯人の落とし物を手がかりに、二人で正体を突き止めたが。 終始スピード感のある展開で、二つの視点が並行して進みながら交錯し、そして「反転」、映画かドラマを観ているようで面白かった。そして、謎を残したラストに、続編の可能性がチラチラと。 「簡単なタイピングの仕事です」が、出会い系?のサクラ役のバイトだというエピソード、身近にいくらでも危険があるらしい。

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2023/04/29

斜向かいに住むおばあさんがひったくりに遭う瞬間を目撃した大学生の春風は、その場に居合わせた高校生の錬とともに咄嗟に犯人を追ったが、間一髪で取り逃がす。 犯人の落とし物のキーホルダーに心当たりがあった春風は、ひとりで犯入探しをしようとするが、錬に押し切られて探偵コンビを組むことに。...

斜向かいに住むおばあさんがひったくりに遭う瞬間を目撃した大学生の春風は、その場に居合わせた高校生の錬とともに咄嗟に犯人を追ったが、間一髪で取り逃がす。 犯人の落とし物のキーホルダーに心当たりがあった春風は、ひとりで犯入探しをしようとするが、錬に押し切られて探偵コンビを組むことに。 調査の結果、春風と同じ大学で犯人の正体を突き止めるが、事件は思わぬ方向へどんどん進んで行く。 登場する中・高・大学生、理不尽な出来事の被害者であったり、理不尽な境遇であったりするが、みんな受け止め方や生き方が全然違う。 何が正しくて何を許せないのか、悪いのは誰なのか、ちぐはぐな様でもあり均等をとっている様にも思える印象だった。 次々と明らかになっていく真相が、予想とは違う方向へ突進していくので、最後まで目が離せない。 「金環日蝕」魅力的な光と圧倒的な闇。 彼らの大切な人を想う真っ直ぐで優しい光と、どうしょうもないくらいの漆黒の心の中の大きな闇、ということなのかな。

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2023/04/24

初読みの作家様であったが、とても良かった〜 舞台は札幌! ということで、個人的なことではあるが遠くの友人はこの辺りに住んでいるのかな〜と思いながらの拝読となりました そしてその友人にも、札幌が舞台だよ!と報告を入れておきました 物語は引ったくりから始まる 犯人を捕まえるために、...

初読みの作家様であったが、とても良かった〜 舞台は札幌! ということで、個人的なことではあるが遠くの友人はこの辺りに住んでいるのかな〜と思いながらの拝読となりました そしてその友人にも、札幌が舞台だよ!と報告を入れておきました 物語は引ったくりから始まる 犯人を捕まえるために、女子大生と男子高校生が2人で犯人探し そこから物語はどんどん進んで、特殊詐欺も絡んでくることに 詐欺について私は詳しくないけれど、描かれているように巧妙な下調べをされて、名前や職場の事など言われてしまったら本当のことだと思ってしまいそうだ 騙されないと思っていても、読んでいると本当に電話の相手は知っている人物だろうかと怪しんでしまうかもしれない この物語に出てくる人々は痛々しく傷ついている人が多い 家庭の事情、お金の事情、過去の事情 詐欺に手を染めること、本当はやりたくないと思ってても生きるために仕方なくやっている人は多いのかもしれないなって思ってしまう 最後は呆気なく感じたものの、それでも面白く読めたなって感じられる 読み終わった後に、はぁー…読了したー!って思える作品は私は好き 物語に没入出来た感じがする この物語もそういった感覚が強くで、目が離せない1冊であった!

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2024/01/01

初読み作家さんなのですが面白く読めました♪ とある木曜日の夕方、大学から帰ってきた森川春風ハルカは近所に住む70歳の老女が引ったくりに遭う場面に出くわす! そこに偶然同じように犯人を追ってくれた高校生の北原錬クン。 2人は犯人が落としていった手作りキーホルダーを手がかりに犯人捜...

初読み作家さんなのですが面白く読めました♪ とある木曜日の夕方、大学から帰ってきた森川春風ハルカは近所に住む70歳の老女が引ったくりに遭う場面に出くわす! そこに偶然同じように犯人を追ってくれた高校生の北原錬クン。 2人は犯人が落としていった手作りキーホルダーを手がかりに犯人捜しを始めたのだけど..... ああ同じ高校の先輩後輩コンビの犯人探しの話なのかな?と思ってたら思いがけずとんでもない方向に進んでいきます‼︎ なかなか上手いし、特殊詐欺事件という時流もきちんと取り込んであり面白い作品でした♪

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2023/04/16

北海道を舞台にした少年探偵もの? という印象で読み進めたが、先に進むにつれ全体の構図が現れてくると、緻密に計算された作品であることがわかる。 主人公は20歳の女子大生・春風。知人の老女がひったくりの被害に遭うのを目撃し、犯人を追跡したことから、複雑な事件に巻き込まれていく。相棒を...

北海道を舞台にした少年探偵もの? という印象で読み進めたが、先に進むにつれ全体の構図が現れてくると、緻密に計算された作品であることがわかる。 主人公は20歳の女子大生・春風。知人の老女がひったくりの被害に遭うのを目撃し、犯人を追跡したことから、複雑な事件に巻き込まれていく。相棒を務めるのは春風の出身高校の後輩である17歳の錬で、彼もまたひったくり犯の追跡に加わった。 正直なところ、中盤あたりまでは乗れなかった。あまりに都合よく進みすぎる気がしたのだ。登場人物にも深みがなく、表面的な書き方に思えた。しかしそれは意図的なもので、それまで描かれたことのすべてに裏があり、真相が明らかになると腑に落ちた。

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2023/04/13

あらすじとかまったく知らずに読み始め、最初はタイトルから昭和の社会派小説的な硬い内容を想像してたけど、冒頭からアッサリ覆されライトノベル的な展開に、まぁ読みやすいからいいかと思って読み進めていくと、2章目からいきなり面白くなって一気読みしてしまった。 ラストが少し物足りなかった...

あらすじとかまったく知らずに読み始め、最初はタイトルから昭和の社会派小説的な硬い内容を想像してたけど、冒頭からアッサリ覆されライトノベル的な展開に、まぁ読みやすいからいいかと思って読み進めていくと、2章目からいきなり面白くなって一気読みしてしまった。 ラストが少し物足りなかったかなと思うけれど、今後の作品に期待大な作家さんです。

Posted byブクログ

2023/04/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一気読みした。 ひったくり犯を捕まえようとしただけのことだったのに、そこからどんどん話が広がっていく。 高校生なのにどこか世間慣れして確かな推理力を持錬が魅力的。寄せばいいのに謎を解こうと突き進む春風にはハラハラさせられるが、応援したくなるキャラクターである。 春風、錬のパートから一転して描かれる理緒の話面白い。いや、辛い状況なので面白いというのははばかられるのだが。 絶望的な状況で頼る人もいなかったら、少しでも手を差し伸べてくれる人を無条件で信用してしまうだろう。それが悪人であっても。理緒のことを偉い偉いと褒めてくれる大人は沢山いるけれど、実際に生活を助けてくれる大人はいないのだから。 ここのとこ詐欺を扱った本を立て続けに読んでいたせいで、それらしい話はもうお腹いっぱいと思っていたが、そんなことはなかった。 この物語全体に最後までうまく騙されていた気分だ(褒めてる)。カガヤの正体しかり錬の目的しかり。 人を騙すことがいけないことなのは分かっている。しかし、それがどうしても困り果てての上での行為だったら?大切な家族を守るためだったら?ポケットに護身用の武器を忍ばせつつ普通に道を歩くのも、人を騙していることになるのでは? この物語に出てくる「騙す側」の人達を、どうにも嫌いと断定できない。 錬が悪い方向へ成長しないようにと思うものの、そうではない未来も同時に思い浮かべてしまう。

Posted byブクログ

2023/04/08

今更だが、特殊詐欺のシステム考えた人はすごいな、分業制にしたことで罪悪感なく加担するし大元は見つからないし。強すぎる春風は心配だ。

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