指輪物語 最新版(5) の商品レビュー
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全編アラゴルン、ガンダルフ、ローハン勢、ゴンドール勢らのパート。アラゴルンらは死者の道を行き兵を集める。モルドールの軍勢に包囲されたミナス・ティリスへセーオデン率いるローハン軍が救援に向かう。映画のクライマックスの一つだったペレンノール野の合戦が始まる。敵軍が投石兵器で攻撃してくるのは映画でも描かれていたが、原作では炸裂する石の他に討ち取った兵士たちの首を投げてくるという、ぞっとする描写がある。 セーオデン、エーオメルは映画以上に高潔で勇猛な武人として描かれていて頼もしい。ピピンとメリーの活躍にも多くのページが割かれている。 ペレンノール野の合戦はゴンドール連合軍が劣勢だったがエーオウィンがアングマールの魔王を討つ大殊勲を立てて形勢逆転する。アシストしたメリーが手にしていた塚山出土の剣は魔王打倒の念が込められた、いわば魔王特効の剣だったというのが熱い。 デネソールは乱心して自死し、セーオデンは戦死。新たな後継者により世代が変わる。アラゴルンが正統なゴンドールの王として人々に認められていく。 ペレンノール野の合戦に勝利した一行はフロドの任務成功をアシストするため黒門へ進軍、囮として数では圧倒的に劣る最後の戦いに臨む。 だらだらした前半はかなり退屈で読むのがつらかった。ゴンドールが包囲され戦闘が本格的に始まったあたりから面白くなった。しかし死者の道の出来事といい、前巻のフロドがシーロブにやられるシーンといい、3巻のボロミルの戦死といい、見せ場となる箇所をトールキンは会話での説明などで省略してしまう。それが本作の小説としての面白さを損なっていてもったいないと思う。
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2024/11/17読了 指輪戦争勃発! モルドールの大軍を迎え討つゴンドールだが、援軍が来ても彼我の戦力差は圧倒的に不利。おまけにモルドールからの暗雲で日の光は遮られ、空から指輪の幽鬼ナズグール(※1)が恐怖と絶望をばら撒く。 絶望しかない状況をひっくり返したのが、ローハン軍と、エレッサール王として遂に立ったアラゴルン。ご先祖イシルドゥア王との盟約を果たさなかった事で呪いをかけられ成仏(?)出来なくなった死者の軍勢(※2)も味方に付け、不意を打たれたモルドール軍は潰走。人間の男には殺せないナズグールの首領もエーオウィン姫に討ち果たされたが、此方の犠牲も大きく、しかもこれは第一波攻撃に過ぎない。アラゴルン、ガンダルフたちが採った次の一手は、フロドたちが指輪を破却する事に望みを繋ぎ、サウロンとモルドール軍の目を彼らから逸らすために、モルドールに正面切って戦いを挑むという無謀とも言えるものだった……。 いよいよ大詰め。前巻でキリス・ウンゴルにてオークに囚われたフロドは、滅びの山まで行けるのか? ※1)1巻では、何度もフロドを仕留め損ね、最後は川流れで終わるというイマイチ冴えない連中だったのに、馬から空飛ぶ怪獣に乗り換えた途端に強キャラ化してますね。 ※2)映画版でも、モルドールの大軍を一掃する大活躍。劇中描写を見るに、こっちの攻撃は当たらないのに向こうからのは何故だか入るというチート状態だった(確か、オリファントも薙ぎ倒していたし)。原作では港を制圧した所でお役御免となっていたけど、映画では此処を削ったので見せ場を他所に持ってきたんでしょう。展開的には映画の方が好きだけどなぁ。
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ついに冥王サウロンの軍勢と激突! 旅の仲間たちにローハン勢、ゴンドール勢といろいろなキャラが出てくるけど、今巻はやっぱりエーオウィン姫と、執政デネソール&ファラミル親子が印象に残る。メリーとピピンの出番も多くて嬉しい。 物語も佳境に入ってきたが、最初はピンと来なかったホビットたち...
ついに冥王サウロンの軍勢と激突! 旅の仲間たちにローハン勢、ゴンドール勢といろいろなキャラが出てくるけど、今巻はやっぱりエーオウィン姫と、執政デネソール&ファラミル親子が印象に残る。メリーとピピンの出番も多くて嬉しい。 物語も佳境に入ってきたが、最初はピンと来なかったホビットたちの強さが分かってきた。小柄で戦力的には劣りそうなのだけれど、根が快活で精神的に強いのだろう。分かりやすく腕っぷしが強いのも良いけど、こういう強さも魅力的だなあと思う。
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もうこのシリーズの本には星を五つつけることに何の躊躇も感じない。 それくらい好き。それくらい素晴らしいと思う。 たしかにちょっと言葉使いが古めかしい(というより武人よりも侍然としてしまう話言葉)に思うけれど、それくらいかけ離れた世界である方が没入できる気がする。 ついにミナス・ティリスの戦い。 エオウィンが戦いに出て居くというのが、映画を観た時に「すごいな、お姫様が戦に出ていくなんて!」と思っていたし、随分女性がその魂を誇っているな、と感じていたけれど、原作からもそうだったなんて驚いた。 主軸で描かれているのは男の人物なのだけれど、女性が追いやられているとか、軽んじられているとかいう印象は受けない。 ちょっとここまで読んで思ったのだけれど、オークたちには女はいないんだな。 というか、女を欲する欲自体が無い気がする。 いたぶるのには男も女もない、という感じ(女に興味がない、人間というものとしてひとくくりにしているのかもしれない)。 メリーとエオウィンの戦い。 ピピンのファラミアへの献身。 エオメルの妹や王への深い愛情、そして妹へ知らずにかけていた影の正体への反省。 彼は本当にいいやつなんだろう。アラゴルンとも気が合うんだろうな。 きっと王の息子が生きていた時は、仲良くやっていたんだろう。 平和なときなんてあったんだかと思うけれど、幼馴染三人(兄弟+王子)の幼い日の話とか読みたい。エオウィンが料理駄目なのって、映画オリジナルなのだな、というのも知れた「王の帰還 上」だった。 ホビットという種族は、驚くほど生きる気持ちが純粋に強いのだろうな。 メリーが目覚めて最初に晩御飯の話とパイプ草の話をするのなんて、どれくらいあの場所にいた人たちの気持ちを和らげただろう。 明るくすることはできなくても、そこに居てくれるだけで心にやわらかで温かなものが押し当てられるような感覚になるのじゃないか。 デネソール候がピピンを好いていたのも、それが欲しくてなんじゃないかと思う。 本当にどこにいてもみんなが好きになる存在だ。 そりゃアラゴルンが人がホビット庄に入るの禁止にするはずだよ。 のこのこ行ってしまうと思うもの。そして美味しいもの一緒にたべていたいもの。 でもきっと心にあの場所の平和を守れているという自負を持って生きることは、なんてつよくて甘いお守りなんだとも思う。 エルフや魔法使い、ドワーフ、そして人間までは神様が授けた力を持っているけれど、ホビットは何となく中つ国が生み出した生の喜びの結晶みたいな種族だなと思う。 ホビットがどんどん好きになってしまうな。 上巻が終わり、ついに最終巻(まだシルマリル?の物語とか、終わらざりし物語があるんだけれど、そこにフロド君いないし、、、これだけみんなのこと好きになっても、フロド君が一番好きだ)に手を出すのか。 「二つの塔」の下巻の感想にも書いたけれど、さみしい。寂し過ぎる。 でも読む。
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