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プロトコル・オブ・ヒューマニティ の商品レビュー

3.7

25件のお客様レビュー

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2022/11/28

近未来小説。 ダンスに興味がなく、そもそもよく分からないところからダンスにどれだけ迫れるか自分に期待して読んだがダメでした。AIの学習で義足がどれだけ成長するか、というテーマは興味深いものではあったが。

Posted byブクログ

2022/11/18

2022-11-17 ダンスに関しては完全に門外漢で、コンテンポラリーの舞台なんて数える程しか見にいったことがない。そんな自分でもダンス空間には魅せられた。 その小説は、その理由の一端を解き明かしてくれたような気がする。それもスペキュレイティブな描き方で。 さらには、リモートでの...

2022-11-17 ダンスに関しては完全に門外漢で、コンテンポラリーの舞台なんて数える程しか見にいったことがない。そんな自分でもダンス空間には魅せられた。 その小説は、その理由の一端を解き明かしてくれたような気がする。それもスペキュレイティブな描き方で。 さらには、リモートでのコミュニケーションの問題を(間接的に)炙り出しているようにも見える。しかし、永遠子とのやり取りの多くはテキストベースであり、イヤでも最初は直接コンタクトか。そちらの問題はこの小説の範囲ではないね。 そして、森との関係-おそらくもう1つのテーマ-については、自分の経験との重なる部分もあり、どうしても思い出してしまう。そして自分に恥じることも。 この感覚を言語化する能力はわたしにはない。そしてもちろん、ダンス化する能力は微塵もない。 傑作です。ダンス版のprotocol of humanity も観なきゃな。

Posted byブクログ

2022/11/07

軽快な藤井太洋に比べると重すぎて、娯楽としての読書的には満点にはせず。 ただ、「文学」としてのインパクトはこちらの方が上ではある。 泉鏡花文学賞とか、あるかな?

Posted byブクログ

2022/10/26

舞台は2050年代の近未来。コンテンポラリーダンサーである護堂恒明は事故によって片足を失ってしまう。新たな可能性を求めてAIロボットとのダンスを模索するが、その先には過酷な現実が待っていた…。 ダンスという身体表現がなぜ精神に届く熱を帯びるのか。身体が発するプロトコルが「人間性...

舞台は2050年代の近未来。コンテンポラリーダンサーである護堂恒明は事故によって片足を失ってしまう。新たな可能性を求めてAIロボットとのダンスを模索するが、その先には過酷な現実が待っていた…。 ダンスという身体表現がなぜ精神に届く熱を帯びるのか。身体が発するプロトコルが「人間性」を作りだす喜びと、ままならなさ。そこに愛が生じる瞬間。その切実さを言葉で、物語で伝えようとする熱が、痛いほど伝わってきました。 ここより若干ネタバレ。 身体が人間性を帯びるからこそ、父親の介護にあたって恒明は苦悩します。そして同時に生じる愛情と受容の過程が実に見事でした。 父親とのダンスシーン、そして最後の公演は身体性が言葉を超える瞬間を描いており「情景が見える」という以上に、「実際に体験している」と感じるほど迫真の筆致です。また、心と身体がいかにチグハグで脆弱なものになり得るのかを、父親の介護を通して描くことで、栄光と衰退の物語を同時に進行させています。 『あなたのための物語』『BEATLESS』『My Humanity』の文脈も踏まえつつ、自身の介護経験や、コンテンポラリーダンスの企画参加といった、作者のこれまでのあらゆる体験が注ぎ込まれた、まさしく「10年ぶりの最高傑作」です。

Posted byブクログ

2022/10/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【読者モニターのゲラを読了】 読み始めたときはAI義足とダンサーのコミュニケーションを描いた物語だと単純に思っていたが、想定外の怒涛の展開。コミュニケーションをとることの難しさが描かれていて、胸が苦しくなる場面が多々あるが、それゆえに現実としてあり得そうな話だと感じた。 コンテンポラリーダンスとして、AI義足をつけたダンサーとロボットとの共演が試行錯誤の上でいったいどんなかたちで描かれるのか最後まで気になっていたが、クライマックスのダンスは緊張感があり、最高に惹きつけられるダイナミックな描写で、映像としても観てみたいと思えるダンスだった。 人と人とのコミュニケーションがあまりにも身近に感じる内容で、惹きつけられ、普段SFを読まない人にも薦めたくなる小説だった。 人と機械、人と人。いずれにしても、意思の疎通のためにはコミュニケーションは不可欠だと思う。人間性とは何かを問いかける『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』というタイトルからして秀逸だと思った。

Posted byブクログ