君といた日の続き の商品レビュー
小学生がタイムスリップしてくるというSFのような設定に最初はちょっとガッカリしたが、読み進めるうちにミステリ要素が入ってきて面白くなっていった。 小学生の正体はあの人では?とは考えたものの、途中でそれを打ち消さざるを得ない事実が明らかになり、最終的にはあの人だった、という展開には...
小学生がタイムスリップしてくるというSFのような設定に最初はちょっとガッカリしたが、読み進めるうちにミステリ要素が入ってきて面白くなっていった。 小学生の正体はあの人では?とは考えたものの、途中でそれを打ち消さざるを得ない事実が明らかになり、最終的にはあの人だった、という展開には舌を巻いた。子供と過ごせる時間を大切にしたいと思った。
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タイトルと表紙絵からは想像できないストーリーだった。 一人娘を亡くし離婚した譲のところに、タイムスリップし突然やってきたちぃ子。 なぜこのタイミングでココに現れたのか、全てに理由があった。 後半からは読みながら涙が流れ続けた。
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ここのところ、ネグレクトやヤングケアラー絡みの小説を立て続けに読んでいた(意図したのではなく偶然のタイミング)のだが、この作品は病で幼い命を亡くした少女の父親が主人公。娘と死別、妻と離婚、コロナ環境…と、虚無な引きこもり生活を送っていた主人公のもとに、過去からタイムスリップしてきたと思われる亡き娘と同年代の少女が現れ、共に生活することとなる。 虚無と絶望を抱えた主人公が、少女との生活で彩り潤いを取り戻していく描写は微笑ましく温かいが、悪く言えば安易な願望成就系ストーリーとも読めて、「SNSによく転がっている感動系ストーリー投稿やん」と思ってしまったのだが…。 後半以降、少女の正体が分かりつつあるあたりからの伏線回収と、二重の「実は…」が見事。比較的容易に予想がつく仕掛けなのだが、ストーリー展開としてこういう風に回収されていくと、読者としてはもうたまらんのよ。そして、物語の余韻とともに表紙を見て、タイトルを読み直した時の心にこみあげてくる感情ときたら…もう… 子育てを経た大人たちにぜひ読んでほしい傑作。
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タイムスリップものは、あまり得意ではないので、失敗かもと思って読み始めたら、あっという間に読み終わってしまいました。 1980年代の流行りや、よく使っていた言葉が出てきて、その頃の楽しかった事を思い出し、懐かしくそして、全てが揃ってしまった今がちょっと寂しくなりました。 小さな...
タイムスリップものは、あまり得意ではないので、失敗かもと思って読み始めたら、あっという間に読み終わってしまいました。 1980年代の流行りや、よく使っていた言葉が出てきて、その頃の楽しかった事を思い出し、懐かしくそして、全てが揃ってしまった今がちょっと寂しくなりました。 小さな変化は気づかないけど、10年、20年経った時に、小さな変化が大きな変化に変わり昔を懐かしく感じてしまうものかもしれない。 子供が亡くなり辛い部分もありますが、最後に全部が繋がり、後味の良い小説でした。
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病気に事件、子供が二人も命を落として、この上まだ悲劇が続くのかと暗い気持ちになったけど、救いが用意されていてよかった。
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夫の勧めで読んだ本。 最初、ありきたりなかんじだなあと思っていたけれど、そこから二転三転、予想を超えてきました。 良かったです。
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1980年代からコロナ禍にタイムスリップしてきたちぃ子と、一年前に娘を亡くした譲の、不思議なひと夏。 限られた時間しかないなら、何でも好きなことをさせてあげたらよかった、というのは、子どもを小さいうちに亡くした親なら、誰もが考えそう。実際には、元気な子どもを前にそういうわけにはい...
1980年代からコロナ禍にタイムスリップしてきたちぃ子と、一年前に娘を亡くした譲の、不思議なひと夏。 限られた時間しかないなら、何でも好きなことをさせてあげたらよかった、というのは、子どもを小さいうちに亡くした親なら、誰もが考えそう。実際には、元気な子どもを前にそういうわけにはいかないけれど。 素直に読み進めているうちに最後の日になり、はっ!これ辻堂ゆめさんだった!と身構えたら、やはり。普通に感動したかったのに、どんでん返しで少し覚めてしまったような気もする。 でもちぃ子にも譲にも、こういう結末になってよかった。これからの明るい展開を予感させる終わり方。 1992年生まれの作家さんなのに、80年代の出来事とか流行とか言葉とか、いろいろ出てきてすごい。全部調べたのだろうか。譲と年代が近い読者からすると、少し楽しい。
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過去からタイムスリップしたと思われる少女を拾った主人公。やむを得ず少女と暮らすことになるが、自分の過去の記憶にもつながる少女の正体は誰なのか。 伏線が絡みあうが、途中、なぜタイムスリップなのかを考えながら読んでいると朧気ながら謎の全体像が見えてきた。しかし謎は幸せとは何かを問うこの小説の肝ではない。 この切ない物語は、題名が全てを語っていると思う。心に残る小説だった。
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雨の日、アパートの前で10歳の少女ちぃ子と出会う。80年代からタイムスリップをしてきた彼女との夏休みのひとときの体験から娘を亡くし離婚した47歳の譲が人生を見つめ直し運命の不思議に気づく。
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図書館にて。 昭和あるある、児童養護施設あるある、10歳まで育てた子どもを亡くすという、この世で最大の悲しみ、、、 1994年生まれでなんというリアリティのある文章を書くのか。 あちこち散りばめられた伏線と、終盤だんだんとつながる糸もきっちり面白く、夜更かしして一気に読んでしま...
図書館にて。 昭和あるある、児童養護施設あるある、10歳まで育てた子どもを亡くすという、この世で最大の悲しみ、、、 1994年生まれでなんというリアリティのある文章を書くのか。 あちこち散りばめられた伏線と、終盤だんだんとつながる糸もきっちり面白く、夜更かしして一気に読んでしまった。
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