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運動の神話(下) の商品レビュー

4.2

12件のお客様レビュー

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2024/10/29

カロリー消費のために運動しなきゃって思ってたのに、無駄なカロリー消費を人間は避けるから運動するのが難しいっていうパラドックスがあるってことに全く気づいていませんでした。非常に面白かった。

Posted byブクログ

2024/03/21

上巻に続き、運動が大切だという内容に納得。 人間はもともと運動しないように進化していきたのに、現代の生活は運動不足が老化を早めてしまうという矛盾。

Posted byブクログ

2024/03/04
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※このレビューにはネタバレを含みます

運動に関して私たちが抱いている態度は神話に過ぎない  “現代の産業化された運動に対するアプローチは、身体活動に関する進化論的・人類学的な視点を無視あるいは誤って解釈しており、誤解、過大評価、誤った論理、散見する誤り、そして許しがたい責任転嫁により損なわれているという事実を、論拠を挙げて明確にしたい。”(p.16)     著者は、文明が発達した現代社会において、人間が運動するのは正常なことであるという神話のもとで「私たちは運動をしたがってあたりまえだ」、「私たち人間は運動をするために生まれてきた」という、運動愛好者による誤った吹聴や誇張された表現も多く、そのことは運動しない人々に手を差し伸べないにもかかわらず運動しない人々を不当に避難する結果となっているとを指摘する。  運動に関する多くの言説は、矛盾する神話で溢れておりその多くが誤っているとした上で、 ・なぜ、運動が身体に影響を与えるのか  ・なぜ、多くの人が運動に消極的なのか  ・なぜ、身体を動かさないと老化が早まり病気になる可能性が高まるのか  これらの疑問を、欧米人やアスリートに焦点を当てた従来の研究に加えて、進化論的、人類学的な視点から明らかにしていくという内容。   本書の結論をまとめると、人間の進化における必要性から、運動をすることには多くの利点があるが、人間にはエネルギーを節約したいがために運動を避ける本能があるため、それらを覆し運動することを選択する必要があるということだった。   人間は運動するために進化してきたという表現は明らかに誇張された表現であるとした上で、運動をすることで得られるメリットについても多く書かれていた。運動を避けるのは人間の本能であるということなので、運動することの利点をよく理解した上で、楽しいと思う運動を無理なく生活に取り入れて習慣にしていく必要があると思った。  以下に本書で紹介されている有酸素運動がもたらす多くの体へのポジティブな効果をメモしておく。 (有酸素運動の効果)  ▫️心臓の機能を高める  ・心臓の心室を刺激して、より大きく弾力的にする  ・心臓の機能が改善し、血液を送り出しやすくする毛細血管が拡張し、細動脈や酸素交換の効率が良くなる  ・悪玉コレステロールや中性脂肪を減らし、動脈を不純物の付着していない、詰まりのないものにする  ▫️体内のほぼあらゆるシステムの成長と維持を促す ・筋繊維の成長を促す糖質を蓄えて脂肪燃焼能力を高める内臓脂肪を燃焼させ、糖分を利用する能力を向上させる ・多くのホルモンのレベルを有益に調整する ・骨を大きく高密度にする骨の修復とともに、他の結合組織を強化する免疫系を刺激して、一部の感染症を予防する能力を高める  ▫️脳の機能を高める  ・脳への血流を増加させ、脳細胞の成長、維持、機能を刺激する分子の生産を高める ・認知能力や気分を向上させる

Posted byブクログ

2024/01/09

下巻は上巻をふまえた実践編という位置付け。 ウォーキングもランニングもしている私にとってはとてもありがたい内容だった。 「アクティブな祖父母仮説」と「コストのかかる修復仮説」は石器時代から現代まで通用するのかも、と思うだけで知的な刺激になる。 運動量や病気との関わりは科学的...

下巻は上巻をふまえた実践編という位置付け。 ウォーキングもランニングもしている私にとってはとてもありがたい内容だった。 「アクティブな祖父母仮説」と「コストのかかる修復仮説」は石器時代から現代まで通用するのかも、と思うだけで知的な刺激になる。 運動量や病気との関わりは科学的に記述できる範囲で書いてある。かといって運動したくない人に強制はしてこない。「人間は運動するように進化してきたのではなく、必要に応じて体を動かすように進化してきた」のだから。 最後に気に入ったことば。 P223 体の使い方に関する哲学は、人生の生き方に関する哲学と同じくらい有用だと確信するようになった。

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2023/09/08

運動はしないよりもしておいたほうがいいわ。 目新しい新事実は少ない。ランナーを小馬鹿にしたりマッチョを小馬鹿にしたりする内容を期待してたから消化不良。

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2023/07/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上巻で、人は動くものなの?等々、運動の神話を「それって、神話だよねー」とほぐしていきつつ、やっぱり、運動って大事たよね、いつからでも遅いことはないから、運動しようね、と落ち着いた(笑)。

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2023/05/29

コネチカット大学で教鞭をとっていた30代の時に室内競技場を女性に解放する運動の一環でランニングを始めた、著者のお母さんの話が印象的だった。1970年だって。そんなに最近まで、女性が走ることは市民権を得ていなかったんだ、米国ででも!

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2023/02/12

運動そのものが、根拠なく礼賛されており、それはまるで「神話」のように、理由なく正しいものとして扱われている。 「運動は、体に悪い」と言われれば、その前提があるがゆえに、「なぜ?」と悪いことに対してのみ根拠が求められる。 この本では、そんな運動に関する、数々の神話を紐解いていく。...

運動そのものが、根拠なく礼賛されており、それはまるで「神話」のように、理由なく正しいものとして扱われている。 「運動は、体に悪い」と言われれば、その前提があるがゆえに、「なぜ?」と悪いことに対してのみ根拠が求められる。 この本では、そんな運動に関する、数々の神話を紐解いていく。この本の面白いところは、運動が嫌いな人の視点から書かれていること。通常であれば、運動をすれば、こうしたメリットが得られる、という結論へと繋がる本が多いのだが、冒頭でいきなり、運動することの矛盾性を解く。 『つまり、運動とは逆説的なものなのだ。健康的でありながら異常であり、本来無料でありながら高度に商品化され、喜びと健康の源でありながら、不快感、罪悪感、反感を抱かせる。(P14)』 今着ている服で家の周りを走るだけでも、ランニングになるのに、私たちはどうしてわざわざ形から入るのか。そこには、「商品化された運動」があるからであり、確かに、お金を払う価値のあるものへと変化してきているのも事実である。 では、運動そのものが良い悪いのどちらであるかというと、この本では、「したほうがよいもの」として扱われている。この本の上下巻にわたる内容を読めば、なぜ「すべきもの」ではないのかが、明らかになるだろう。そして、そうした運動の特性こそが、先ほどのP14で引用した内容にも繋がってくる。 私は、どちらかといえば走ることはあまり好きでないが、歩くことを含めた運動自体は好きであり、歩きながら考えることも多い。 お金を払えば手軽に通えるジムが増える一方で、お金を払わなければ質の高い運動ができないのではないか、という悩みも生まれる。そんな方に相応しい一冊。

Posted byブクログ

2023/02/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

エビデンスを示しつつ、 難しくない言葉で要するに 以下のことを 教えてくれてありがとう。 ・運動は必要かつ楽しめるものにしよう ・有酸素運動を中心に、多少のウェイトトレーニングも行おう ・運動は、しないよりしたほうがいい ・年齢を重ねても続けよう この本の嬉しい点は、 平易な言葉や事例で 読者を飽きさせない工夫をしてくれていること。 実はこの下巻で 一番印象に残ったことは、 人が40キロマラソンで 馬に勝てる事実だ。これは強烈でした。

Posted byブクログ

2022/11/02

人間は基本的に無駄なエネルギーを消費するのを避ける生き物である。 だから運動はしなくても良い…のではなくだからこそ運動をしなければならないのです。 では、どうやって…。 上下巻でボリューム感たっぷりで読み応えもあり面白かったです。

Posted byブクログ