栞と嘘の季節 の商品レビュー
前作は短編集で今作は長編、図書室で本に挟まっていた猛毒トリカブトの栞、その栞の持ち主を探す中で教師が中毒症状で倒れ、誰がやったのか、栞の持ち主は誰なのかを探すミステリー小説。 やっぱり個人的には前作の短編集よりも長編の今作の方が好きだった
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読み終わったー! 『本と鍵の季節』を読んでから、この2人の続きが読みたくてたまらんかったので、結構早く読み切ったと思う…笑 1巻とは違って、連続短編集ではなくて小説全体を通して1つの謎を追っていくという感じだった。協力関係でありながら松倉も瀬野さんも、一人称の堀川でさえも少しずつ嘘をついていたり隠し事をしていたりして、読みながらそうだったんだ!?と驚くことが多かった。あと、1巻のときから登場していた植田くんをなんとなく可愛い後輩みたいに思ってたから、犯人の協力相手だったところも驚いたけど、1巻のときももしかしたらお兄ちゃんの証拠を隠滅したがってたかもしれない、みたいな感じだったからそこまで意外じゃなかったのかも…。 昔「切り札」といって縋るために作った栞を、瀬野さんが今度は過去の苦しんでた自分と決別するために失くすんだというところが良かった。自分の苦しみで精一杯で、そこから逃げることで周りに迷惑がかかるかもしれないということに気づいていなかった、と瀬野さんが後悔していたシーンは自分も共感した。 あと、なにより、堀川と松倉の関係性が良かった! お互いに全部を言葉にするわけじゃないっていうところが好き。以前Twitterで、男同士は自分の気持ちとか弱さを逆に隠すんだっていうのを見かけたけど、本当にそういう関係。それが、彼らなりの相手を尊重する方法なんだなってすごく思った。でも節々から感じる、相手への深い理解もいいだよなーー! ミステリーとしても良かったし、友情の物語としても好みど真ん中!!! また読む!
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青春ミステリ、いいなぁ。 前作では、堀川と松倉の思考がはやすぎて置いてけぼりになったけど、今作は長編ということもあり、最後まで2人とおんなじペースで歩ききった感がある。 登場人物たちの嘘が、物語のいいスパイスになってる感じ。すべてを明らかにしない、余白がある締め方も好き。 ...
青春ミステリ、いいなぁ。 前作では、堀川と松倉の思考がはやすぎて置いてけぼりになったけど、今作は長編ということもあり、最後まで2人とおんなじペースで歩ききった感がある。 登場人物たちの嘘が、物語のいいスパイスになってる感じ。すべてを明らかにしない、余白がある締め方も好き。 最後の黒幕の人物像がうまくつかめなくて、もっと知りたいと思った。次作があれば、ぜひ。
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いざというときに使える『切り札』 実際には使わないけど、使えば必ず相手を倒すことができる。 そのことで自尊心を保つ事ができる。 そんな『切り札』トリカブトの押し花を使った栞を巡って、図書委員の堀川と松倉が活躍する。 前作は、短編集でしたが、高校の図書室を舞台にしてるのは...
いざというときに使える『切り札』 実際には使わないけど、使えば必ず相手を倒すことができる。 そのことで自尊心を保つ事ができる。 そんな『切り札』トリカブトの押し花を使った栞を巡って、図書委員の堀川と松倉が活躍する。 前作は、短編集でしたが、高校の図書室を舞台にしてるのは同じだが、本作は長編になってます。 殺人事件とかはないが、高校生が主人公の青春サスペンスで、登場人物の嘘がストーリーに深みを出して面白くしてくれている。 タイトルが絶妙(^_^
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図書委員シリーズ続編。ある日の放課後、いつも通り図書委員の仕事をしていた主人公、堀川次郎は返却本の中に押し花の栞が挟まれているのに気づく。それはなんと猛毒を持つトリカブトだった。 個人的には短編形式の前作が好きだったけれど、今作も抜群の面白さだった。お互いがお互いの嘘や流していた...
図書委員シリーズ続編。ある日の放課後、いつも通り図書委員の仕事をしていた主人公、堀川次郎は返却本の中に押し花の栞が挟まれているのに気づく。それはなんと猛毒を持つトリカブトだった。 個人的には短編形式の前作が好きだったけれど、今作も抜群の面白さだった。お互いがお互いの嘘や流していたこと、わざと視点をずらそうとしていたところを指摘するバディなのが、読んでいてワクワクした。長いことミステリー・サスペンスが札新事件を題材としているものを読んでいたので、誰も死なない(中毒症状は出てはいるが…)展開の作品も十分面白いなと思った。舞台が学園なので情景も浮かびやすく、すごく読みやすい。松倉が追っている事柄について、堀川は頼まれれば協力するけれど、無条件にではなく理性的に線引きするところが、中々簡単にできることじゃないよなあといつも感心してしまう。続編は出るのだろうか?ぜひ読みたい!!!
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題名の通りの栞と嘘にまつわる松倉と堀川のお話。一つ謎が終わったと思ったら、こっちとあっちに疑問が出てきて、最後には全てがスッキリと繋がる展開が爽快でした!堀川の相手を知ろうとまっすぐ受け止める姿が、誰にもできることではなくて眩しい。そんなところが松倉も好きなのかな
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個人的には前作よりも好き。堀川松倉コンビの絶妙な距離感がなんか良い。こぶし合わせたところなんてニヤってしてしまった。 imposter syndrome って名前が気になったけど、なんかちゃんと意味があるのかな? 勝手に短編だと思ってたけど、長編でも相変わらず良かったです。
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前作よりも好きだったな この言葉ってどういう意味?みたいな疑問を感じずに読めるからすらすら読めた 推理は、どんでん返しはあまりない。けれど、読んでいるとあ!そういうことか!?みたいに、ちゃんとこちらが推理する余白を残してくれていて、推理小説の推理にいつも振り回されている身としては...
前作よりも好きだったな この言葉ってどういう意味?みたいな疑問を感じずに読めるからすらすら読めた 推理は、どんでん返しはあまりない。けれど、読んでいるとあ!そういうことか!?みたいに、ちゃんとこちらが推理する余白を残してくれていて、推理小説の推理にいつも振り回されている身としてはありがたい 強いて難点を挙げるなら話し言葉が大体同じため今話しているのは誰?ってなるかも
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著者自身がハードボイルドな作品を目指していたということもあり、本作の登場人物は、主人公の二人をはじめ、全てのキャラクターが高校生にしては遥かに大人びて見える。もちろん、そういったところも本作の魅力であり、前作で堀川と松倉の関係性に惹かれた読者にとっても、本作は安心して楽しめる一冊になっている。 米澤穂信といえば短編小説の名手で、並べられた短編を一つ一つ読み進めていくと、全体として大きな物語が浮かび上がるという仕掛けを得意としている。前作に当たる『本と鍵の季節』もそういった仕掛けになっていて、全編を通して読むと、謎に包まれた松倉の私生活の一端が明らかになるというストーリーだった。 本作は、その一連の出来事が終わった後の学校生活が舞台になっている。松倉は堀川が自分の秘密に気づいたことを知っているが、表面上は全く変わらずに接しており、二人の関係は前作とほぼ変わらない。 しかし展開される物語は前作とは大きく異なり、今回は短編連作ではなく一つの長編物語となっている。冒頭でやや唐突に提示される謎は「トリカブトを押し花にした栞」だ。 ミステリー好きでなくても知っているように、トリカブトとは猛毒として微量でも人体に重大な被害を与えることができる。そんな物騒な花をどうしてしおりにすることができたのだろうと疑問を持つ読者もいると思うが、どうやらトリカブトは実際に山に自生しており、知識があれば栽培することも可能なようだ。 とはいえ、そのトリカブトをわざわざ好き好んでしおりにして持ち歩くというのはただ事ではない。大きな声で平和を唱えるようなタイプではない二人も、自らが通学する学校でトリカブトが栽培されていたという不気味さから、協力して活動を始める。 しかし、活動を始めてすぐに、松倉の同級生である瀬野麗(せのうらら)という女性が図書室に現れ、一瞬の隙を突いてしおりを持って逃げ出してしまう。追いかける二人をうまくまいた彼女は、校庭の中でそのしおりを燃やし、何事もなかったように去っていく。 これで事件が終われば一件落着だったわけだが、残念ながら、校内ではそのトリカブトを使ったと思われる中毒事件が発生してしまう。事件の裏側を知っているのは自分たちだけだと感じた二人は瀬野と協力し、中毒の原因となる料理を作成してばらまいている人間を探そうとする。しかしやがて二人は、その影響が校内だけではなく、彼らが住む街中にも広がっていることを知るのだった。 もともと米澤穂信はライトノベル出身ということもあり、登場する女性キャラクターは美形に設定されていることが多い。ただし、それも常識的な範囲に抑えられていることが多く、本作のように、誰もが目を吸い寄せられるような、ずば抜けて美しい美少女が登場するのは珍しい。 彼女が登場したシーンでは「もしかしたらまたアニメ化を狙っているのではないか」というメタ的な邪推もしてしまったのだが、どうやらそんなことはなく、ちゃんと物語の中でも必然性を持って彼女が美少女である理由が語られる。 おそらく普通のライトノベルであれば、彼女と堀川あるいは松倉の間に何らかの男女関係が発生するという展開になるのだろうが、著者は意図的にそのような展開を避け、三人の距離は常に楕円形の軌道を描くかのように、一定の幅の中で収まるよう設計されている。何より、確かな友情があると思われる堀川と松倉でさえ、ベタベタするようなシーンは一切ないのだ。それこそがまさに著書がハードボイルドであると語る理由なのだろう。 また本作はミステリーという体裁を取っている以上、謎解きという観点からも一言感想を書いておこう。日常の謎を解くタイプのミステリーを多く提供している著者にとって、本作のように、誰も知らない、より大きな謎を扱うミステリーは、得意な作品の形態であることは間違いない。 一方で、多くの作品がどこか箱庭のような世界の中で緻密な謎解きを作るタイプであることが多いことを考えると、特に中盤で探索範囲が広がっていくところは、やや新しい趣向に感じられる。とはいえ、最終的には彼らが見知った人間関係の中で謎が解かれるため、ミステリーとしてアンフェアなところはどこもない。 ただし、いわゆる「世界の謎」を解きたいタイプの読者にとっては、本作は全てを語られるわけではないという意味で、やや不満な点が残るかもしれない。堀川と松倉が追うのはあくまで目の前の事件だけであり、その裏側で何があったかということは彼らはあえて手に取ろうとはしない。また、事件が一旦解決した後の「その後」についても、やや投げっぱなしのように終わってしまうと感じる読者もいるだろう。もちろん、これもまたハードボイルドを志向するがゆえの演出ではあるのだが。
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前作のように、いくつか事件が起こるのかな?と思っていたのですが、一続きのお話でした。タイトルの「嘘」がこのように効いてくるとは驚きでした。後半は一気に読んでしまいました!堀川松倉コンビの関係が不思議だなあと。仲がよく親友と言ってもよいような気がしていたら、お互い踏み込ませたくない...
前作のように、いくつか事件が起こるのかな?と思っていたのですが、一続きのお話でした。タイトルの「嘘」がこのように効いてくるとは驚きでした。後半は一気に読んでしまいました!堀川松倉コンビの関係が不思議だなあと。仲がよく親友と言ってもよいような気がしていたら、お互い踏み込ませたくないラインをしっかり引いていて、すべてをさらけ出しているわけではない。そういう微妙な関係が不思議なような、でもリアルなような気もしました。仲良い子とはべったりしたい女子とは違うのかな。一線を引いていてもお互い理解し合えるのはうらやましい気がします。 ラストのあとの瀬野さんの話が一冊の本のボリュームで読みたい!と思います。最後出ていった子は絶対にあれで終わらないと思うので。
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