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付き添うひと の商品レビュー

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41件のお客様レビュー

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    11

  2. 4つ

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2023/08/16

少年犯罪における弁護人の役割を担うのが『付添人』 この小説で始めて知りました。 傷つき、心を閉ざした子供たち そんな彼らと真正面から向き合い、辛抱強く温かく、寄り添っていく付添人のオボロ(朧太一) とても魅力的な主人公です。 しかし、その描写は…… 「男のスーツは、見るからに...

少年犯罪における弁護人の役割を担うのが『付添人』 この小説で始めて知りました。 傷つき、心を閉ざした子供たち そんな彼らと真正面から向き合い、辛抱強く温かく、寄り添っていく付添人のオボロ(朧太一) とても魅力的な主人公です。 しかし、その描写は…… 「男のスーツは、見るからにくたびれていた。」 「四十がらみの男の顔には微笑が浮かんでいる。」 え〜っっ! 冴えないよぉ~! でも読んでいくうちに、オボロの人間味あふれる愛情の深さ、自らの過去と向き合い葛藤する姿に、いつの間にか魅了されています。 登場人物たちに派手さはなく、物語全体は地味なイメージだけど、子供たちの声にならない叫びやSOSを丁寧に掬い上げていて、胸にグッときます。 「自分を大事にしてほしい。  生きてさえいればまた歩き出せる」 そうですね シンプルだけど、とても大切なこと。 私も大人として、自分自身の心に刻み、子供たちにもしっかり伝えるべき言葉だと思いました。

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2023/12/27

少年犯罪が題材と聞いて身構えていましたが、岩井圭也さんの文体が入り込みやすいということと、テーマと主人公のオボロというキャラクターは一貫しつつも、短編集のような構成で、章ごとに事件が変わっていくので読みやすかったです。

Posted byブクログ

2023/07/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

過去の経験を通して、付添人(少年犯罪において弁護人の役割を担う人)の仕事に就いたオボロ。 彼に舞い込む依頼の先では、簡単には心を開かない、声を上げる方法すら分からない子どもたちが、心の叫びを胸に押し込め生き延びていた。 オボロは、彼らの心に向き合い寄り添う中で、彼らとともに人生を模索していく――。 (アマゾンより引用)

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2023/07/18

 それにしても、岩井圭也の犯罪というテーマへのこだわりの強さには、心揺らされる。  中山七里さんの御子柴とは正反対の朧さん。これでもかというくらいに、現実を受けとめようとする。ただ、それだけにもしかすると登場人物達がリアルさを欠くと感じさせる嫌いがあるのかもしれない。  でも、ま...

 それにしても、岩井圭也の犯罪というテーマへのこだわりの強さには、心揺らされる。  中山七里さんの御子柴とは正反対の朧さん。これでもかというくらいに、現実を受けとめようとする。ただ、それだけにもしかすると登場人物達がリアルさを欠くと感じさせる嫌いがあるのかもしれない。  でも、また、朧さんの小説に会いたいと思ってしまう。

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2023/06/08

子どもの弁護士、付添人って仕事の話 主人公が14歳の時に空き巣で犯罪者に 主人公の朧太一の人物像がハッキリわからない、子どもを救いたい、キャラが立ってない気がする、でも邪道を選ぶ事しか出来なかった子どもが自らの意思で立ち上がり進む描写はグッとくる2023.1.23

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2023/05/04

〈付添人〉家庭裁判所で審判を受ける少年の権利を擁護・代弁し、少年審判の手続きや処遇の決定が適正に行われるよう裁判所に協力する人 面白かったです。 短編5つの300ページ程の作品ですが、なかなか心に沁みる内容でした。 どの話も凶悪な犯罪を犯した少年達ではなく、家出を繰り返す少...

〈付添人〉家庭裁判所で審判を受ける少年の権利を擁護・代弁し、少年審判の手続きや処遇の決定が適正に行われるよう裁判所に協力する人 面白かったです。 短編5つの300ページ程の作品ですが、なかなか心に沁みる内容でした。 どの話も凶悪な犯罪を犯した少年達ではなく、家出を繰り返す少女や、ネットで誹謗中傷をして訴えられる引きこもり少年…そんな内容です。 わたしちょっと勘違いしてました。 少年達の犯罪に弁護士として関わる話だと思ってました(*_*) 彼らのこの先を考え奔走する…そんな話です。 弁護士のオボロが彼らに付き添う姿は本当に救われますしエールを送りたい! それぞれ登場する親達は最悪ですが何よりオボロの過去、その親達に腹が立ちました(T-T) もっと読んでみたい…続編出ないかなぁ。 ゴールデンウィークで家庭内が賑やかしい! なかなか読書できない環境に若干イラッとしてます笑

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2023/04/11

テーマが重たかったが、 読みやすく一気に読んでしまいました 今までこういう仕事があると知らなかったが 知れてよかった

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2023/03/14

40ドラマチックな出来事は起きないけど、小さな震える心に寄り添う気持ちが暖かくて、こう言うしんどさを知っている人の言葉に耳を傾けていける社会になったらいいなあ、と思わせるお話し。続編あるのかな

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2023/03/09

経験者が付き添うって 本人はしんどいこともあるだろうけど 少年たちにはありがたいことなんだろうな~ 少年たちの気持ちのわかる 大人がもっと増えるといいな。 こういう仕事があるということ もっと知られてもいいと思う。大事な仕事。

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2023/02/18

「味方だよ」 オボロが発するこの一言が、どれほど少年達の力になり救いとなった事だろう。 親の無関心や無理解、暴力、犯罪の強要。 血が繋がった親子とは思えない壮絶な家族関係に打ちのめされる。 主人公は少年犯罪において弁護人の役割を担う付添人の朧太一。 誰に頼る事も出来ず居場所...

「味方だよ」 オボロが発するこの一言が、どれほど少年達の力になり救いとなった事だろう。 親の無関心や無理解、暴力、犯罪の強要。 血が繋がった親子とは思えない壮絶な家族関係に打ちのめされる。 主人公は少年犯罪において弁護人の役割を担う付添人の朧太一。 誰に頼る事も出来ず居場所のない彼等に優しく寄り添い、固く閉ざされた心の扉を少しずつ開いていくオボロの真摯さに胸が一杯になる。 親だからといって許す必要も、許せない自分を責める必要もない。 子供達の声なき声に耳を澄ませ信じて受け入れる。 切なさの中に深い愛情を感じる救いの物語。

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