透明人間は密室に潜む の商品レビュー
どの短編も設定が面白く、すぐ再度読み返したいと思えるほどに面白かった。どれも特殊な設定ながらしっかりと本格ミステリーで読み終えた後の満足感が素晴らしい。
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4編で構成されているが、「六人の熱狂する日本人」と「第13号船室からの脱出」がなかなか入り込めなくてスキップした.表題作は非常に綿密に作り込まれていると感じた.透明人間病に罹った彩子の行動に夫 内藤謙介が疑問と持ったことが発端だが、探偵の茶風義輝の推理があまりにも的確なことに何か...
4編で構成されているが、「六人の熱狂する日本人」と「第13号船室からの脱出」がなかなか入り込めなくてスキップした.表題作は非常に綿密に作り込まれていると感じた.透明人間病に罹った彩子の行動に夫 内藤謙介が疑問と持ったことが発端だが、探偵の茶風義輝の推理があまりにも的確なことに何か妙な感じがしたが、最後の謎解きでそれが払拭される瞬間が楽しめた.「盗聴された殺人」では異常に耳の良い山口美々香が探偵事務所の大野所長と殺人事件の検証をしていく物語だが、彼女の聞いた不協和音の発生原因がキーポイントになってくる.身近な意外人物が犯人だと判明する過程が楽しめたが、複雑なストーリーなので何度も読み返した.それは表題作も一緒で著者の発想力の奥深さを表しているものと感じた.
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面白かったです。 短編集なのでサクサク読めます。 元々「盗聴された誘拐」を読んでいて、同じ登場人物が出てくるというのを知ってこちらに辿り着きました。 同じ登場人物の出てくる話も面白かったですが個人的には「熱狂する…」のアイドルオタクの出てくる話が面白かったです。ネタバレになるので...
面白かったです。 短編集なのでサクサク読めます。 元々「盗聴された誘拐」を読んでいて、同じ登場人物が出てくるというのを知ってこちらに辿り着きました。 同じ登場人物の出てくる話も面白かったですが個人的には「熱狂する…」のアイドルオタクの出てくる話が面白かったです。ネタバレになるので詳しくは書きませんが、後半は予想を裏切る展開になりそうきたか!という感じでした。
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作者のノンシリーズ短編集。 以前「入れ子細工の夜」を読んで面白かったのでこちらも読んでみたのですが、物凄く楽しめました! 以下各短編感想。 「透明人間は密室に潜む」 表題作だけあってクオリティは折り紙つき。 透明人間になる病気が蔓延している世界での、特殊&倒叙ミステリ...
作者のノンシリーズ短編集。 以前「入れ子細工の夜」を読んで面白かったのでこちらも読んでみたのですが、物凄く楽しめました! 以下各短編感想。 「透明人間は密室に潜む」 表題作だけあってクオリティは折り紙つき。 透明人間になる病気が蔓延している世界での、特殊&倒叙ミステリ。ミステリを成立させるための設定が細部まで考えられてるなと思った。 特殊設定ミステリ特有の、そのシチュエーションだからこそ出来るトリックとかそういうのが大好物なのです...! そしてラストに明かさせる真相によって、作者の掌で転がされていたことが分かります。綺麗に騙されて快感でした! あと参考文献にジョジョ4部があってちょっと笑った。 「六人の熱狂する日本人」 アイドルグループのファン同士で発生した殺人事件を扱った裁判員裁判のお話。 本短編で1番のスラップスティック回。話が進むにつれてどんどんおかしな方向に向かっていき、カオスな事になっていきます。読んでて終始笑っちゃいましたw そして最後の結末もある意味前代未聞じゃないでしょうか。これがアイドルオタクの仁義ってやつなのでしょうか。 「盗聴された殺人」 推理の得意な探偵と耳が良い助手のバディ物。不可解な謎が、鮮やか推理によって一本に繋がるのはやはり快感。 耳が良い事を生かして全編音による手がかりをメイン据えているのは斬新じゃないでしょうか。 「第13号船室からの脱出」 誘拐事件からの脱出と脱出ゲームの二つをメインに据えた作品。 どちらも作者らしくかなり凝っていて、特に脱出ゲームの方はとある事実が導き出されることによって、全てが反転するのが秀逸。 結構エンタメ系の作品で楽しめました。
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透明人間の長編小説かと思っていたら違ってガッカリした。2本目、3本目はストーリーに入り込めず飛ばし読み。4本目はしっかり読んだが、最後は無理やりっぽいどんでん返し…だったらもっと伏線残しておかないと、、w Amazonでの評価は4.0でここでの評価も高目である。それほどかな?...
透明人間の長編小説かと思っていたら違ってガッカリした。2本目、3本目はストーリーに入り込めず飛ばし読み。4本目はしっかり読んだが、最後は無理やりっぽいどんでん返し…だったらもっと伏線残しておかないと、、w Amazonでの評価は4.0でここでの評価も高目である。それほどかな? 透明人間の長編が読みたかった。
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透明人間は密室に潜む 透明人間って便利に思えて確かに結構不便だなーと気づきを得られた。オチも好きな終わり方。 六人の熱狂する日本人 1番好き。登場人物の会話がとにかくシュールで面白い。 盗聴された殺人 耳がめっちゃ良い探偵が事件を解くという斬新な設定があって、謎解きもユニークで良かった。 第13号船室からの脱出 4作品の中では1番ど真ん中ミステリーって感じだったけど、複数のどんでん返し要素もあり面白い。
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表題作の透明人間のエピソードは予想外の結末で裏をかかれました。個人的には″六人の熱狂する日本人″かなり好きです。きっとすごい葛藤があったろうなってw
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短編集。 『透明人間は密室に潜む』は設定がぶっ飛んでる。終盤には驚かされた。参考文献にグッド。 『六人の熱狂する日本人』はカオス。以上。 『盗聴された殺人』『第13号船室からの脱出』ももちろん面白かった。
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――透明人間病――未来に発症する病。細胞の変異により、全身が透明になって しまう。 透明人間化を抑制する薬があったが、 新薬が発明され今までより高い透明人間 抑制が、期待される。 ――透明人間が殺人をする――何故? 透明の体で完全犯罪は? この本は、表題作「透明人間・・・・」...
――透明人間病――未来に発症する病。細胞の変異により、全身が透明になって しまう。 透明人間化を抑制する薬があったが、 新薬が発明され今までより高い透明人間 抑制が、期待される。 ――透明人間が殺人をする――何故? 透明の体で完全犯罪は? この本は、表題作「透明人間・・・・」の他に 「六人の熱狂する日本人」 アイドルグループに関わる殺人事件、裁判員裁判になったが、六人の裁判員は熱狂していた!よりによって、六人ともが揃いに揃って・・・・ ――この内容はあまり面白くなかった。 私の好みではなかったと思う。 「盗聴された殺人」 盗聴器を仕掛けてあった部屋での事件。 探偵事務所に務める女性は、特異体質を 持っていた!これは面白く、もう少し 読んでいたかった。 「第13号船室からの脱出」 この話も残念ながら、私好みではなかったと思う。 表題作「透明人間は密室に潜む」この話 のみで、一冊の本にはできなかったかと 思う。・・・透明人間の場合こうなるのか・・・透明になった時の様子、透明の愉しさ。この話は後半の中身が濃いと思う。もっと引き伸ばしながら最後も書いていけば良かったのでは、と生意気な ことを考えてしまう。 阿津川辰海さん、初めましての挨拶。 生意気なことを申しました。 あとがきを読むと、短編集より中編集。心は本格ミステリー、とありました。 私にとってはしっかりミステリーを 読むことができました。 2023、11、7 読了
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「阿津川辰海に翻弄される四編」の言葉通りに翻弄された!この本を読むきっかけは、このミスと「透明人間」ある種SF設定が本格ミステリーとどういう風に関わってくるのか気になったから。 表題作も面白かったけど、特にお気に入りは4つ目の『第13号船室からの脱出』。リアル脱出ゲームはやった事ないけど挑戦してみたいと思えたし、「狂言誘拐」、頭のキレる人々の頭脳戦、ラストの展開全ての要素がガッチリハマっていて面白かった。 阿津川さんは『紅蓮館の殺人』ぶりだったけど、短編小説だからこそ気張らないで楽しめる。しかも短編でも一辺倒ではなくて、密室殺人、特殊能力(特殊設定)、推理バトル、オタク文化など人によってビビッとくる部分が違うところが良い。すっかりお気に入りの作家さんになりました!『蒼海館の殺人』積読中なのでゆっくり気長に楽しみたいと思う。
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