この部屋から東京タワーは永遠に見えない の商品レビュー
具体的な地名が出てきたりして、かなりリアリティのある小説といった印象です。地方から都会に出てきた人にとっては内容的にものすごく刺さるんだろうなと思いました。自分が楽しければ、それで幸せであれば他人から何を言われようが人生良いんだろうなと感じました。
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漫画で知ったけど本も面白かった。東京で青春時代を過ごした人なら必ず刺さるに違いない。港区女子とかtinderとか田舎からの早慶とかなんかワードがリアルなのよね。本当に現実にいそうな人ばかりで著者の才能がすごいわ。
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この手の短編をまとめて読んでも、イマイチ面白みに欠ける、かも。ネットでたまーに読むくらいがちょうどいい。
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からっぽな人たちの物語をからっぽな心のまま読みつつ、これ、最後までこのまま行くのか?と不安と期待感で読み進めた。後半で、あ、これ、もしかして上京してきた田舎者がどれかの人物に共感して自分のことかと錯覚して打ちひしがれる要素があるのかと気づく。と同時に、私は自分のことをからっぽな田...
からっぽな人たちの物語をからっぽな心のまま読みつつ、これ、最後までこのまま行くのか?と不安と期待感で読み進めた。後半で、あ、これ、もしかして上京してきた田舎者がどれかの人物に共感して自分のことかと錯覚して打ちひしがれる要素があるのかと気づく。と同時に、私は自分のことをからっぽな田舎者(上京組、登場人物たちと同年代)だと思っていたけれど、そこまで空っぽじゃなかったかもなと自覚した(自称だから怪しいけど)。 何を感じればいいのか、いや何も感じないことが目的のような不思議な本という意味で、読む価値があった。面白くはなかったけど、読んでよかった。うーん、難しい。人に薦めて、どう思うか知りたい本だ。
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東京という街にいそうな誰かの物語集 短編集でサラッとよめる 人間の感情の暗い部分がみえる。読後感はよくない。
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この本は短編集で、基本的に、異なる主人公が1人称で自らの半生や境遇を語る形式をとっている。 前半は特にインパクトが大きい話が多い。 主人公たちは総じて中流以上の東京都心に住む裕福な人々。 豊かで華美な生活を送っているが、それぞれのステージ、境遇でなんらかの悩みやコンプレックスを抱...
この本は短編集で、基本的に、異なる主人公が1人称で自らの半生や境遇を語る形式をとっている。 前半は特にインパクトが大きい話が多い。 主人公たちは総じて中流以上の東京都心に住む裕福な人々。 豊かで華美な生活を送っているが、それぞれのステージ、境遇でなんらかの悩みやコンプレックスを抱えていて、どうにも幸せそうに見えない。 主人公の出自は貧しい家庭出身もあるし、代々裕福なパターンもある。 容姿に恵まれているパターンやそうでないパターン、 頭脳に恵まれているパターンとそうでないパターンがある。 巷でもてはやされる、高学歴、人気企業への就職、高収入、絢爛華麗で贅沢な消費行動を得ている、ないし一時的に得た人々が、なぜにここまで苦しそうなのか。 1冊を通して複数の話を読んでみて、より明確にその要因が見えてきた。 共通しているのは以下の点だ。 ・親やメディアや社会がいう、テンプレ的な「良いもの」や幸福の形を追い求めてばかりで、自分個人が主体的に「楽しい、幸せだ」と思うものを選んでいない。 ・親、パートナー、ライバル、SNSフォロワーのような周囲の目や周囲の期待を意識しすぎる ・学歴、職、収入をめぐる競争に翻弄されてしまい、相対的に上位の人々に対する僻み、下位に位置する人々への侮蔑を抱えている。同様に、上に上がれなかったり下に落ちてしまった絶望に苛まれている。 反面教師的に、この本から学ぶものは多い。 文章が長くなったため全文はnoteにて。 ------ https://note.com/ronnio/n/n47347b1c6e23
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あるある集ならぬ、居る居る集。 どこかで誰かがコメントしていたが、時が進んだ後で、「当時の東京に住む若者はこのような社会の中で生きたのか」と後世から振り返るにはよさそう。 内容は面白いけれども、読んだ後に少し暗い気持ちになるとあう意味では、『闇金ウシジマ君』を読んだ後の感覚にも...
あるある集ならぬ、居る居る集。 どこかで誰かがコメントしていたが、時が進んだ後で、「当時の東京に住む若者はこのような社会の中で生きたのか」と後世から振り返るにはよさそう。 内容は面白いけれども、読んだ後に少し暗い気持ちになるとあう意味では、『闇金ウシジマ君』を読んだ後の感覚にも似ている この本に出てくる主人公は、共通して愛が注がれていない、小エリートだ。 考えてみると、いい家に生まれたり、いい学歴に生まれたりすることよりも、愛のある家庭で育ったことの方が、何倍も価値があり、意外にも「希少」であると感じられてきた。 今、私の強みとしての人間性があるのも、父と母のどちらかではなくて、タッグで織りなした「愛情」がベースである。両親への感謝が増幅する内容であった。いつか、「愛情」に関する文章を、麻布競馬場を引き合いに出す形で文字に起こしたい。 短編集であるため、下記、短編ごとの一言感想。 (感想記載してないものもあり) ▪️3年4組のみんなへ こんな典型的な人に会ったことはないのだけれど、沢山存在することの想像は容易に想像できる。 大衆が思ってたけれど、社会的に言語化されてなかった、一般的なエリートホワイトカラー日本人の典型例。 ▪️30歳まで独身だったら結婚しよ 「3年4組のみんなへ」よりもよりハイコンテクスト&アッパー層にいる女と男の話。 ▪️2802号室 この類の人間が誰に当たるのか分からないが、恐らく今後いたりあったりするのだろう。 ▪️青山のアクアパッツァ あまり知らなかったけど(これから知る?) 港区女子の実態。 ▪️真面目な真也君の話 色んな人が頭に浮かんだ。 友人A、友人B、そして自分自身も。 ▪️森から飛び出たウサギ 田舎の女の子が東京の恋愛価値観に触れる話。 →私もアイリッシュバーを使いたいなと思った笑 ▪️僕の才能 悪くない。コピーの話。 この本に出てくる主人公のうち、世間における母数としては1番多い層だと思われる。 ▪️ウユニ塩湖で人生変わった(笑) 社会で10年経たないうちに挫折する人が、こんなに多いことが不思議になった。意外と俺は良いところにいるのかもしれない、と強気になった。 ▪️高円寺の若者たち うん、居る。 ▪️大阪へ/大阪から 地方側の意見 又吉の『人間』と近いかも ▪️Wakataをクローズします いくつかの団体が私の中でも頭に浮かんだ、ベンチャー界隈の、ある部分における負の側面も伝わった。 ▪️我輩はココちゃんである 良い。 マッチングアプリ(女性)の下位層の心情が写っていた。 ▪️美しい家 近しい物を感じた。 ▪️希望 不覚なも涙が込み上げてしまった。 必ずある話だ。 両親への感謝は、忘れずにしておこう、 と思った。 ▪️この部屋から東京タワーは永遠に見えない おそらく、社会において最も多い層なので、刺さることも多そう。その分、話はローコンテクストにはなるが。 ▪️カッパを見たことがあるんです 微妙かな ▪️東京クソ街図鑑 知人Cさんとかが思い浮かんだ。 ▪️すべてお話しします は、さすがに気分が良くないな
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この本が「わかって」しまう人よりわからない人の方が人生楽しいんだろうな(私は前者) 私は田舎の貧乏な家から東大を目指すも諦めて地方旧帝大に進学しましたが、同級生の地頭のよさに勝てないと悟り、将来有望そうな男の子と付き合うことで自尊心を埋めることにしました。 就活は面接での演技力の...
この本が「わかって」しまう人よりわからない人の方が人生楽しいんだろうな(私は前者) 私は田舎の貧乏な家から東大を目指すも諦めて地方旧帝大に進学しましたが、同級生の地頭のよさに勝てないと悟り、将来有望そうな男の子と付き合うことで自尊心を埋めることにしました。 就活は面接での演技力のおかげで人に自慢できる所に就職しましたが仕事ができず、早々に婚活し、結婚を言い訳にして退職しました。現在は高学歴なんてほぼいない中堅会社の事務で身の丈にあった仕事をし、人間関係もよく充実した日々を送っています。 ただ、それも京大卒で大手企業管理職のイケメン夫がいるおかげで自尊心が保たれているせいなのかもしれません。
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Twitterでリア充から見ると苦笑いレベルのnoteを売っている方々の水面下での足かき部分が描かれており面白いです。
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えげつない文章も、ネット上で見るとあまりギョッとしなくなった昨今だが、こうやって書籍の体裁で読むと、この内容はTwitterのままでいいのではないか、と思う。乱暴で下品な文体は、Twitterであってもどうかと思うが、それらは卑屈さや虚勢の裏返しであり、(筆者のというより登場人物...
えげつない文章も、ネット上で見るとあまりギョッとしなくなった昨今だが、こうやって書籍の体裁で読むと、この内容はTwitterのままでいいのではないか、と思う。乱暴で下品な文体は、Twitterであってもどうかと思うが、それらは卑屈さや虚勢の裏返しであり、(筆者のというより登場人物の)人となりをうまく表している気もする。唯一、愛すべき登場人物?が猫のココちゃん。冷静かつ優しい目線で、物事の本質を射抜く。ところで、絶対的な東京の価値観が語られている本書だが、私の生まれ育った京都の人々は、その東京をもまったく相手にしない妖怪たちだ。本書の内容は可愛い小競り合いにも思える。
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