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ラーゲリより愛を込めて の商品レビュー

4.5

64件のお客様レビュー

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2023/09/28
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仕事を真剣にするがあまり、上司に従うがあまり、余所者(新入りの後輩)と優しく関われなかった自分は、読んでよかった一冊になった。 本で読むからこそ頭の中でより痛々しく、そしてむごく想像してしまった。そんな中、自分ならすぐにでも命を投げうっていたと思う時も、前しか見ない山本幡男さんの人格に胸を打たれた。 山本さんは、決してぞろぞろ率いるタイプでないが、芯のある人格により信頼を寄せている。どんな卑怯者にも真正面から立ち向かい、その人すらも敵(悪者)にしない。そんな人間。 果たして今の自分が山本さんを目の前にして、対峙できるか。 時代は違えど、彼らのように時間と人と全てを大切にしたいと思った。

Posted byブクログ

2023/06/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「頭の中で考えたことは誰にも奪えない」 私にとってはこの言葉がすごく心に残った。 それは現在でも変わらないし、自分の思っていることは誰にも奪うことはできない。 だからこそ見かけのものを大切にして増やしていくのではなく、自分を磨いていきたいと思った。

Posted byブクログ

2023/06/18

最後まで帰国を諦めず、収容所の中でも句会等でささやかではあるけど、『楽しみ』を創り出す主人公を尊敬します。言葉では表せない気持ちが渦巻きます。どんだけ絶望をあじわったかとか、、 本当に戦争はダメです

Posted byブクログ

2023/06/17

最後の引揚船に捕虜たちが乗船するあたりから、最後まで涙が止まらなかった。 山本の人間としての誇りや、どんな過酷な状況にあっても希望を持ち続けられる心の強さ。それらが、山本本人だけではなく、周りの仲間たちや家族をも強くさせる。 そして、クロを含む山本の仲間たちが、どれほどまでに山...

最後の引揚船に捕虜たちが乗船するあたりから、最後まで涙が止まらなかった。 山本の人間としての誇りや、どんな過酷な状況にあっても希望を持ち続けられる心の強さ。それらが、山本本人だけではなく、周りの仲間たちや家族をも強くさせる。 そして、クロを含む山本の仲間たちが、どれほどまでに山本を大切に思っているのか、自分の命をかけてでも守りたい山本の存在価値を示すために、山本の家族に会いに行く。山本の家族もその想いを真正面から受け止める。 言語化できないほどの、山本とその関係者との心のつながりや信頼関係を目の当たりにし、涙せずにはいられなかった。 自分と向き合うにあたり、これから定期的に読み返す一冊になる予感です。

Posted byブクログ

2023/06/01

最後の遺書で泣ける 希望を失わずに必死に生きている姿から、こういう人たちがいたからこそ、今私たちが生きていけるということが分かった

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2023/05/30

どんな状況でも人は希望を持ち、思いやる気持を忘れずにいられるのか。 過酷な環境でも、楽しみを見つけ、自分に何が出来るのかと思えるのか。 もしかしたら人は満足して死に行くためには恵まれた環境の中ではなく与えられた場所でどれだけ自分に嘘をつかずに生きてこれたかによるのかもしれない。 ...

どんな状況でも人は希望を持ち、思いやる気持を忘れずにいられるのか。 過酷な環境でも、楽しみを見つけ、自分に何が出来るのかと思えるのか。 もしかしたら人は満足して死に行くためには恵まれた環境の中ではなく与えられた場所でどれだけ自分に嘘をつかずに生きてこれたかによるのかもしれない。 この本は実話なんですね。 映画も機会があれば観ようと思います。

Posted byブクログ

2023/05/20

友人のススメで読んだ本。 気になってはいた映画のノベライズ。ノベライズ本を初めて読んだ。 愛とか強い想いとか、そういうのがズシンときた。読み終わった熱い目頭のまま映画の予告を観て涙が出た。

Posted byブクログ

2023/04/18

・ この過酷なフィクションにのめり込んで、通勤の車内で涙ぐむこと数回。うっかり乗り過ごしそうになることも数回。 今もこの世界で、理不尽な戦争が行われていること、何十年か前の日本でも行われていたという事実を、普通に暮らしていると忘れがちな自分がいます。 シベリア抑留という熾烈な...

・ この過酷なフィクションにのめり込んで、通勤の車内で涙ぐむこと数回。うっかり乗り過ごしそうになることも数回。 今もこの世界で、理不尽な戦争が行われていること、何十年か前の日本でも行われていたという事実を、普通に暮らしていると忘れがちな自分がいます。 シベリア抑留という熾烈な状況下、身体的にも恵まれてるとは言えない中で「こういうのはどうだろう?」と、気持ちが豊かになれる提案を同僚にできる主人公・山本幡男さんの人間としての矜持(という言葉すら軽く感じる)と尊厳ある生き方に、ただただ敬意です。 本当に大切なことをやりとげたり、信じ続ける胆力って、どうやって培われたのだろう。 映画のノベライズなので、サクサク読めますよ。 敢えて読みやすくすることで、歴史を知ってもらう間口が広がるなら、それはそれで良いんじゃないかなって思います。

Posted byブクログ

2023/04/10

映画化されている情報から入り、原作を読みたくて図書館で予約したのだけどこちらはノベライズだった。 終戦間際にシベリアの強制収容所に抑留されたひとりの一等兵、山本幡男が生き別れた妻と母、四人の子どもたちとの再会を命の拠り所にして、ひたむきに、前向きに過酷な境遇を生き延び、その行き...

映画化されている情報から入り、原作を読みたくて図書館で予約したのだけどこちらはノベライズだった。 終戦間際にシベリアの強制収容所に抑留されたひとりの一等兵、山本幡男が生き別れた妻と母、四人の子どもたちとの再会を命の拠り所にして、ひたむきに、前向きに過酷な境遇を生き延び、その行き様で、まわりの人々をも変えていった実話に基づいたお話。 強制収容所での体罰や強制労働の描写や、それまでの境遇から同じ日本人同士であっても分かり合えない状況にひたすら胸が痛み、読み始めてから最後まで心穏やかに文字が追える時間は、ない。 詳しくは書かないが、私の祖父は志願兵として16歳で出兵し海軍として戦った。祖母は東京大空襲を生き延びた。そうした戦争の四方山話を聞くことは、小学生の頃の、夏休みの宿題のひとつだった。祖父はあまり話してくれなかったけれど。 両親は一時期、家族旅行でよく沖縄に連れて行ってくれた。ただ綺麗な海や砂浜、沖縄料理を堪能するだけではなく、戦争の傷跡を、怖がる小学生の私と妹にしっかりと見せ、色々と教えてくれた。 結婚して広島市に住むことになり、友人や家族が来る度に案内するので、想像してた以上の回数、原爆資料館や呉の大和ミュージアムに足を運ぶ機会があった。 通えば通うほど、新しく知ること、何度でも胸に迫り来るものがあることを知っている。 原爆投下が、戦争が、人ごとではないことを強く感じるようになった。 アムステルダムに転勤になった。 ある日、歩道に点々とながら、綺麗にお花が置かれているのを見つけ、何かな?と見てみたらタイルに名前が。そのタイルの傍らにある住居から、第二次世界大戦中に連行されたユダヤ人家族の名前だった。 アンネの家も二度、見学に行った(英語と蘭語での理解が乏しくて)。 私にとって、戦争の話は、遠いのに、身近。 平和な日本の平和な時代に何不自由なく生まれ育ったけど、その過ちと犠牲を伴う礎を知ること、忘れないことが、生涯大切にしたいことのひとつだと思っている節があり、こういった本は読まずにはいられない。逆に、映像を伴うものはよほど覚悟しないと観られないので、この作品の映画も観られないかもなあ。 改めて原作も読もう、と思った。 今この瞬間も、世界のどこかで同じことが繰り返されていることに苦しくなる。 早くやめて。

Posted byブクログ

2023/04/04

生きるとは何か。 人生とは何か。 理不尽な目にどれだけ遭おうともただただ家族に会いたい、と強く願い続けること。どんな状況でも希望を持って楽しむことが大切。 山本幡男の生き様とその影響を受けた周囲の人々を思うと涙なしでは読めません

Posted byブクログ