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虚空の人 清原和博を巡る旅 の商品レビュー

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29件のお客様レビュー

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2023/07/08

漫画『かっとばせ!キヨハラくん』のイメージに押されたんだろうか、清原氏が覚醒剤に手を出したのも漫画・・・・ではなく、引き続き鈴木忠平氏のノンフィクションを読ませていただきましたが、やはり面白いですね。文章といいかなり引き込まれてしまいます。 自分で清原和博というキャラを作ってしま...

漫画『かっとばせ!キヨハラくん』のイメージに押されたんだろうか、清原氏が覚醒剤に手を出したのも漫画・・・・ではなく、引き続き鈴木忠平氏のノンフィクションを読ませていただきましたが、やはり面白いですね。文章といいかなり引き込まれてしまいます。 自分で清原和博というキャラを作ってしまい、それに翻弄され、元々蚤の心臓の彼が無理して無理して無理して生きてきた結果、のりピーになってしまう、のりピーもそうだったんだろうか、のりピーちゃんというキャラに翻弄され、ぴっぴぴぴp-って言った結果あーなってしまい、のりピーがんばれ、がんばれ、のりピー、かっとばせ!のりピー! やはり桑田氏との確執が残っているようですが、あのドラフトでは桑田氏と巨人との密約はなかったようだと著者の調べではそう感じます。キヨハラくんは今でも『あった』と思っていて、これが今のキヨハラくんを作ってしまうきっかけになったようですんね。 キヨハラくんの少年野球時代から現在に至るまで、著者はこのまま続けていいのか悩みながら取材し、結果キヨハラくんの闇、そして弱すぎる人間性が見えて来ました。 ただ、私はそんな彼を可哀そう・・・だとは全く思っていません。プロ野球人として大成功を収めた方です。人間の運は均等にあるとしたら、そこで使い切ってしまったんでしょうか、これからの復帰を期待しております。かっとばせ!

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2023/04/18

豪快で怖いものなしなイメージの清原はここには居なくて、真っ直ぐで野球だけが生きがいの弱くて頼りない1人の男の話だった。そんな姿を垣間見てもやはり応援せずにはいられない。今後の活躍を期待せずにはいられない。スターの輝きがあるほんの一握りの人だと思う。

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2023/01/30

嫌われた監督に続いて読みました。 清原氏の経歴を良く取材されているのがわかります。清原氏は過ちは犯したけど、同世代のスーパースターとして野球会に貢献してほしいです。

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2023/01/03

本年もよろしくお願いします。 さて今年の一冊目は「清原和博を巡る旅」と副題 にも謳われた「虚空の人」です。 「嫌われた監督」で注目を浴びたノンフィクショ ン作家、鈴木忠平氏の最新作です。 少なくともプロ野球選手としては成功した清原和 博氏についてはではなく、薬物使用で逮捕さ...

本年もよろしくお願いします。 さて今年の一冊目は「清原和博を巡る旅」と副題 にも謳われた「虚空の人」です。 「嫌われた監督」で注目を浴びたノンフィクショ ン作家、鈴木忠平氏の最新作です。 少なくともプロ野球選手としては成功した清原和 博氏についてはではなく、薬物使用で逮捕された 「その後」を追っています。 そして「その後」にこそ、清原和博という一人の 人間の姿を私たちは知ることになります。 「ああ、キヨハラってこういう人だったのか」と 妙に納得してしまいます。 何も知らない人は彼を「汚れた英雄」「堕ちた英 雄」と言います。 しかしこの本からは清原という人物は、たとえ甲 子園で13本のホームランを打っていなくても、た とえドラフトで西武でなくそのまま巨人に入って いたとしても、たとえ薬物に身をやつさなくても 「こういう人だったのだな」と納得し、親近感を 抱かずにはいられない一冊です。

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2022/11/30

タイトルが秀逸。著者の清原評そのものなんだな。 読んでいる間、ずっと頭の中で「男気じゃんけん」の清原が痛々しく甦っていた。 本書を読んであの姿と表裏一体の脆さが腑に落ちるところもありつつ、もう少し踏み込んでほしかった気もする。 踏み込んだ先が虚空だったのだろうけど。 誰にでもあ...

タイトルが秀逸。著者の清原評そのものなんだな。 読んでいる間、ずっと頭の中で「男気じゃんけん」の清原が痛々しく甦っていた。 本書を読んであの姿と表裏一体の脆さが腑に落ちるところもありつつ、もう少し踏み込んでほしかった気もする。 踏み込んだ先が虚空だったのだろうけど。 誰にでもある弱さ、という以上の弱さを、どう克服するか。彼はいよいよ自立することができるのだろうか。

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2022/11/20

告白も、読んだけど、清原かぁ。偉大な打者なんだけど、普通の人だよな。これ読むと。人間このくらいが精一杯なんだよ。清原頑張れ。

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2022/11/21

【はじめに】 スポーツノンフィクションの世界には名手と呼ばれる人が現れて素敵な作品を世に出してくれるものらしい。昔でいうと『江夏の21球』で有名な山際淳司が挙げられるだろうし、サッカーの世界では金子達仁をそのリストの先頭に挙げることができるだろう。 著者の鈴木忠平もその期待を担う...

【はじめに】 スポーツノンフィクションの世界には名手と呼ばれる人が現れて素敵な作品を世に出してくれるものらしい。昔でいうと『江夏の21球』で有名な山際淳司が挙げられるだろうし、サッカーの世界では金子達仁をそのリストの先頭に挙げることができるだろう。 著者の鈴木忠平もその期待を担うべき人と呼べるのではないか。ことに前作落合監督を描いた『嫌われた監督』は素晴らしかった。 【清原和博】 本書は、クスリとその地に落ちた評判に苦しむ清原和博を追いかけたスポーツノンフィクションになる。後に『清原和博への告白 甲子園13本塁打の真実』に結実するNumberの特集号のあとに、清原がわざわざその記事を書いた著者にお礼の電話をかけてきたという強い印象を残すエピソードからこの本は始まっていく。 清原との関係は著者にとって決してよいものばかりではなかった。著者はそれを隠してはいない。また物書きとしてカタルシスを求めて、ある種のストーリーを求めて取材に取り組んできた著者にとって、結末は理想通りではなかっただろう。ただ、そのことが清原和博の真実を表しているのだろうし、『虚空の人』と著者が名付けたことにもつながっているのだろう。そこかしこににじみ出る清原の弱さ。日本シリーズでの巨人戦で見せた涙は、ドラフトの日の傷の深さを思い出させるし、清原の純粋さと弱さが典型的に現れているように思い出された。そうであるがゆえにクスリに落ちたのだろうし、またそのような清原からそのために離れる人もいれば、逆に自らの利を度外視をして清原を助けようとする人が少なからずいるのだろう。 清原和博その人ではなく、清原和博を巡る旅と題さざるをえなかった著者の思いも伝わる。清原にはもっとよい野球人人生があってよかったはずだ、と思う。伊良部や村田兆児のように死を選ばないことを望む。そういった危うさをこの本の清原からは感じるのだ。 ----- 『清原和博への告白 甲子園13本塁打の真実』のレビュー https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4163905782 『嫌われた監督』のレビュー https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4163914412 ----- NumberWeb特集ページ http://number.bunshun.jp/articles/-/827042 戦友たちの30年越しの告白に感謝を。清原和博からの1本の電話 http://number.bunshun.jp/articles/-/827112 清原和博への告白。~甲子園で敗れた男たちの物語~ http://number.bunshun.jp/articles/-/826255 清原逮捕後に発刊されたNumber「甲子園 最強打者伝説」の編集後記 https://pbs.twimg.com/media/Cpn_tOFVMAE58ly.jpg

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2022/11/15

この人の魅力は、弱さをさらけ出せることだと思う。 ただし、支えてくれるたくさんの人の存在があったからこそ吐露できたと言える。一方で、支える人が辛抱強く支えることができたのは、どこかでこの人に、惹きつけられるスター性と人間性があったからだろう。真相が少し明らかになったようで面白い。

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2022/11/08

作家の生業について考えさせられる。対象との距離感に苦慮する作家の姿が印象的なドロドロした内容の本。 石井妙子さんの「女帝 小池百合子」を読んだ時に似た、重い読語感。 対象に惚れ込みながら食い物にしているだけでは、と自問自答する作家の姿。 輝かしい存在に照らされ人生を振り回さ...

作家の生業について考えさせられる。対象との距離感に苦慮する作家の姿が印象的なドロドロした内容の本。 石井妙子さんの「女帝 小池百合子」を読んだ時に似た、重い読語感。 対象に惚れ込みながら食い物にしているだけでは、と自問自答する作家の姿。 輝かしい存在に照らされ人生を振り回される一般人。そして自身の輝きのために、余儀なく演技を続けていかなければならない天才バッターの苦悩。 桑田、清原の確執にも踏み込んでいる。 今は亡き山際淳司の「ルーキー」と合わせて読むと更に面白いだろう。

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2022/10/17

清原氏は三歳ほど年上の方。 スポーツはおろか、健康にも、恵まれたとはいえない自分の青年期に、あまりの格差に、羨ましいとも感じず、ただニュースで名前を見るだけの人だった。 中年になり、とんねるずの番組で、どう見ても堅気ではない様子で活躍しているのも見かけた。 その後、クスリで話題に...

清原氏は三歳ほど年上の方。 スポーツはおろか、健康にも、恵まれたとはいえない自分の青年期に、あまりの格差に、羨ましいとも感じず、ただニュースで名前を見るだけの人だった。 中年になり、とんねるずの番組で、どう見ても堅気ではない様子で活躍しているのも見かけた。 その後、クスリで話題に。 同じ時代を生きてきた、あまりに違う誰かが、どんなふうに過ごしたか、興味はあった。 読んでみて印象的だったのは、むしろ筆者の息遣い。 以下抜粋箇所は、中でも気になったところ。 「スポーツライターという肩書をぶら下げて、勝者となった誰かが手にしたもの、敗者となった誰かに残されたもの、極端な光と闇の間にあることを書けばよかった。フックが付いた針が心に引っ掛かることはなく、憂鬱に堕ちることもなかった。何より、ことあるごとに自分自身の腹の奥底を覗かなくてよかった。」(p207) 「もし、清原の人生があの甲子園の決勝戦だけであったなら、ホームランの一瞬だけであったなら。私はそう考えたりもした。だが、祭りが終わったあとも人生は続いていく。だんじりが通り過ぎたあと、ホームランの歓声が消えたあとには平坦な道が残されるだけだ。人はその日常をもがきながら生きていくしかない。それは清原だけでなく私や他の人間にとっても同じことだった。 誰かの人生を一つの物語に綴じることなどできない。私にできるのは眼前にあるつぎはぎだらけの矛盾を書くことだけだった。私はようやくそのことに気づいた。 そう考えると不思議と焦燥は消えた。物語を探す必要もなかった。」(p292)

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