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そこにはいない男たちについて の商品レビュー

3.4

21件のお客様レビュー

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2024/09/12

いるけどいない夫(不仲)、いないけどいる夫(未亡人)を持つ二人の女性が主人公。前者の取り返しが付かない家庭内別居状態の描写がリアルだった…どちらが決定的に悪いでもなく。嫌っていたいから別れないでいた=いるけどいないのではなくずっといたじゃないかと思う。なのに、拗れると歩み寄ること...

いるけどいない夫(不仲)、いないけどいる夫(未亡人)を持つ二人の女性が主人公。前者の取り返しが付かない家庭内別居状態の描写がリアルだった…どちらが決定的に悪いでもなく。嫌っていたいから別れないでいた=いるけどいないのではなくずっといたじゃないかと思う。なのに、拗れると歩み寄ることは本当に難しい。当て馬にされた浮気相手の男性は可哀想だった。後者は、いないけどいることを受容しながら、いるしいる相手と幸せに生きていけるのだろう。解説の通り「きれいな女の人の前に立った無粋な女の子のような気持ちにさせられる」小説。

Posted byブクログ

2024/08/11
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心がざわざわする。結婚をしたけれど夫のことが嫌いで、「いない」ようなものとして生活するまりと、 夫を突然亡くしてしまい、文字通り夫が「いない」実日子の2人のストーリが軸で進んでいく。 女だから共感できるのか分からないけど、短い文章で的確に女性の気持ちを表現されていて、ものすごく心がざわざわした。 だいきらいだったはずの夫から離婚を切り出されて、 だいきらいだったのではなく、ずっとだいきらいでいたかったのだと気づく場面なんて、、、 なんだか心当たりがある感情で本当に参る。 あと、解説にもあったけど、本当に料理のセンスが良くて美味しそうで。 作中のレシピ公開してほしいです。笑

Posted byブクログ

2024/07/19
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公私共にずっと夫と過ごしており、夫が嫌いなまり。 突然夫が亡くなった料理家の実日子。 まりが実日子の料理教室に行くことから話ははじまる。 ひどく食欲を掻き立てられる一冊だった。 食べたい料理がたくさん。 イメージが浮かぶような料理なのに、少し手が込んでいるから誰かが作ったこの料理を食べたい気持ち。 夫が存在しているけど、自分の中ではいないものとして考えているまりと、夫はいなくなってしまったけど、自分の生活の中で夫を感じる機会の多い実日子が対象的に描かれている中、エンディングでは二人の立場がクロスするというのが面白かった。 解説にある「きれいな大人の女性の前に立った、無粋な女の子のような気持ち」がしっくりきた。

Posted byブクログ

2024/06/24

夫を亡くした料理研究家 実日子と夫とうまくいってないまり 二人の女性の孤独と冒険の物語 女性のちょっとした会話などで気持ちが動いていく 男性ではわからない表現が複雑で面白い 男は単純でつまらないかもしれないが その分明快で幸せなのかもしれないと感じた

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2024/05/17

ほんとうにひさしぶりにノンフィクションやエッセイでないものを読んだ。アラフォーになって、急に物語を読むのが億劫になったのだ。 なんとなしに、ネットサーフィンしてたら見つけて、読みたくなり読んだ一冊。 料理描写、もうなんだろう、いちいち、洒落ていて、作りたい欲ふつふつ、もちろん食べ...

ほんとうにひさしぶりにノンフィクションやエッセイでないものを読んだ。アラフォーになって、急に物語を読むのが億劫になったのだ。 なんとなしに、ネットサーフィンしてたら見つけて、読みたくなり読んだ一冊。 料理描写、もうなんだろう、いちいち、洒落ていて、作りたい欲ふつふつ、もちろん食べたい欲も。 直接的な性描写なんてないのに、急にドキッとムラッとくる一文がある。あと2人の対照的な女性ですが、なんとなしに田舎もんじゃなくて、洗練されたシャレオツな女性なんだろうなぁとか.... 普通に夫と、子供2人いる主婦ですが、なんかないかな?なんか男とオサベリしたい....と悶々させてくれますわ(笑)

Posted byブクログ

2023/12/25
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自分が相手のことを「嫌い」と思うのは良くても、相手が自分とは無理だと諦め捨てるなんて許せないという女性と、大切な夫を亡くして面影に囚われている女性。果たしてどっちが可哀想なのか。 全然共感できずに終わってしまったけど、切なさとお料理美味しそう…という気持ちは残った。

Posted byブクログ

2023/10/20
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一緒に生活してるけど大嫌いで、いない様な夫と、心の中にはずっといるのに現実世界にはいなくなってしまった夫。 これからの人生でどっちも起こり得るから、他人事とは思えない。 女性側からしか語られてないから、いったい何でそんなことしようと思ったのかわからないし、何なら聞いてみたい位だけど、まりの夫の突然子供を作ろうと言い出す→関係が良くなった様な態度→離婚というこの行動が嫌すぎた。 あとがきで原田ひ香さんが書いてる通り、出てくる料理はメニュー名見ただけでとっても美味しそう。

Posted byブクログ

2023/07/31

人間寂しいとおかしな行動を取ってしまうとどこかで呼んだのを思い出した。もういない人には期待できないけど、一緒に住んでいると期待してしまうから、その分孤独に感じると思った。

Posted byブクログ

2023/06/29

まりと実日子の話。 どちらも存在しない夫。どっちが幸せか、、みたいなテーマだけどどっちも同じタイプの自己中心的なイヤな女でシチュエーションが違うだけであまり対比になってないかも。

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2023/06/22

そこにいないのに「いる」、いるのに「いない」 そう感じることは度々あってそういうときは共通して寂しいし辛い 人と人はそうやって少しずつすれ違うけど、そこを繋ぎ止めようとするその空間に愛らしさと美しさを感じる 「ちょっとずつ違う」というのを大切にする でもその差が広がらないように沿...

そこにいないのに「いる」、いるのに「いない」 そう感じることは度々あってそういうときは共通して寂しいし辛い 人と人はそうやって少しずつすれ違うけど、そこを繋ぎ止めようとするその空間に愛らしさと美しさを感じる 「ちょっとずつ違う」というのを大切にする でもその差が広がらないように沿っていくこと、 に意味があるんだと思った

Posted byブクログ