シンクロと自由 の商品レビュー
夜勤明けの職員の話をきちんと聞いてくれる、それだけで報われる部分は大きい、忘れていたけど。 その人のしたい事を抑圧しない為に自分がリスクを背負う事、長の立場になるって大変。 みんな伸び伸びと暮らしてるのは側から見たら微笑ましいけど働いてる側からしたらきつそうだし解決策を求めてしま...
夜勤明けの職員の話をきちんと聞いてくれる、それだけで報われる部分は大きい、忘れていたけど。 その人のしたい事を抑圧しない為に自分がリスクを背負う事、長の立場になるって大変。 みんな伸び伸びと暮らしてるのは側から見たら微笑ましいけど働いてる側からしたらきつそうだし解決策を求めてしまう。 良くも悪くも誰かの日記を読んでいるようだった。 お年寄りのエピソード、否定せずに一旦受け止める姿勢は案外自分の為にもなりそう。
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※このレビューにはネタバレを含みます
期待していた分ちょっと残念だった 後半になるにつれて、だらけてしまった 生きることに直結する行為は歩みを止めることができないので、シンクロを重ね、合意し直していくよりない 体の筋肉が動く機能を失う 時間と空間からの解放 あえて鈍感に接する
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「よりあい」という宅老所で高齢者のケアを実践している村瀬さんの本。その世界ではすごい人といわれている人だけど、それでも日々が試行錯誤の連続なのだなと思ったし、その答えの出なさとか、ちゃんとしてなさを半ば楽しんでいるんじゃないかなという印象を受けた。人間って不思議でおもしろい。 な...
「よりあい」という宅老所で高齢者のケアを実践している村瀬さんの本。その世界ではすごい人といわれている人だけど、それでも日々が試行錯誤の連続なのだなと思ったし、その答えの出なさとか、ちゃんとしてなさを半ば楽しんでいるんじゃないかなという印象を受けた。人間って不思議でおもしろい。 なるほどと思ったことの一つ。書題にもかかるけど「実年齢を離れて若い時分の「わたし」に戻ってしまうことを、タイムスリップが生じると考えてきた。いま抱いている感情に似通った過去の感情がシンクロすると昔の「わたし」が蘇ると考えていた。/蘇るというより、すべての世代の「わたし」が生き続けているのではないだろうか。」(p.117-118)とのこと。 実年齢とされるものがあって、認知が確かなうちはその実年齢や実年齢らしくあることに縛られているけど、実際は一人の人間のなかにいろんな年代の自分が詰まっていて、それが認知が不確かになることで現れてくる。その縛りから解かれた感じがいいじゃないかといっているのだと思う。 高齢者のことに限らず、常識とちょっと違った見方をすることでゆったりと向き合えたり余裕をもって物事に臨めることってあると思う。そういう目線の養い方を得られる本でもあると思う。
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長年、施設で介護職に就いている著者が、これまでに出会った利用者との豊富なエピソードを書いている。利用者の目線に立った温かい眼差しが素晴らしい。利用者と介護者がシンクロして行く様子が心に響く。
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さまざまな事例に共感しきり。シンクロって、そういう意味だったのか!個とは何か。支援と被支援の間にあるもの。そこから立ち上る新しい景色があるということは、何に記録できるのだろうか。
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老人ホームの施設長が語る、介護にまつわるふしぎな話たち。家族も、自分も、みんないつかいく道なんだなあ。
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介護の現場から清新な風が吹いてくる一冊。 ぼけ老人を、認知症という病の枠に押し込めず、さまざまな喪失を負いながらもその人らしく生き抜こうとしている一人の人間として関わる。 そこからむしろ人間が生きるということの思っても見なかった深い意味が立ち上がる。 ときにともに悩ませ、ときに笑...
介護の現場から清新な風が吹いてくる一冊。 ぼけ老人を、認知症という病の枠に押し込めず、さまざまな喪失を負いながらもその人らしく生き抜こうとしている一人の人間として関わる。 そこからむしろ人間が生きるということの思っても見なかった深い意味が立ち上がる。 ときにともに悩ませ、ときに笑わせ、ときに深く心を揺さぶられる。 しかも実に読みやすい文章で綴られている。 読み終えたときには、老いというものがどこか愛おしく感じられ、自分に対しても他者に対しても、少しばかりやさしくなっているような気がする、そんなすてきな本。
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介護でシンクロとは何だろうかと思ったが、私が私になっていく。つまり介護という行為を通り越して、介助をしながら、介護人と同化していくようなものだと思った。 常識を覆すような会話のやりとり。規則や縛りといった、また、効率化だけが、優先されがちな現代。 認知症という回復もしない、ただ進...
介護でシンクロとは何だろうかと思ったが、私が私になっていく。つまり介護という行為を通り越して、介助をしながら、介護人と同化していくようなものだと思った。 常識を覆すような会話のやりとり。規則や縛りといった、また、効率化だけが、優先されがちな現代。 認知症という回復もしない、ただ進行するという悪いイメージだけではなく、それにただ寄り添うという行為だけで、この本のタイトルでもある、自由になるという概念が存在するのだといいことを著者は伝えたいのではないかと思わせる。このシンクロという、いわば経済活動は、今後の時代の在り方すら予見する一冊。
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毎日新聞・年末ランキング書評から。介護スタッフがいかに寄り添うか、そして寄り添いきれないか、現場の実情がリアルに描かれている。スタッフの本音、アンガーマネジメントの方法なんかも生々しい。
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介護の現場は人気がない、大変さばかりが強調されるからだ。村瀬さんの活動は「ヘロヘロ」(よりあいの設立の経過を記した書)の時から興味があった。本書を読み、著者の利用者に向き合う姿勢、関係性からシンクロし、それから脱構築し、価値を生み出す。そして、それを集団化して、育成にも生かす、今...
介護の現場は人気がない、大変さばかりが強調されるからだ。村瀬さんの活動は「ヘロヘロ」(よりあいの設立の経過を記した書)の時から興味があった。本書を読み、著者の利用者に向き合う姿勢、関係性からシンクロし、それから脱構築し、価値を生み出す。そして、それを集団化して、育成にも生かす、今後も著者の活動は目離しができない。
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