カヨと私 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ヤギは犬や猫と違って人に甘えたりしない。ヤギはヒツジと違って孤独に耐える動物。1967年生まれ、内澤旬子さんが2014年から小豆島で一緒に暮らしたヤギのカヨはどんなヤギなんでしょう(^-^) 「カヨと私」、2022.7発行。一息に読了しました。
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ヤギのカヨと私の心に沁みるお話。 読んでいてつい笑ってしまったり泣きそうになったり、ほっこりしつつも感情を揺さぶられるエッセイだった。
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初めての作者さん。予備知識なく、表紙の白ヤギの絵と、センスの良い装丁が目に入り手に取った。 一人で移り住んだ小豆島で、白ヤギのカヨと暮らすことにした作者。ヤギのお世話をするのは初めてで、始めの頃はカヨと二人だけで濃密な時間を過ごしていたけれど、カヨが子を産んで家族が増えていく...
初めての作者さん。予備知識なく、表紙の白ヤギの絵と、センスの良い装丁が目に入り手に取った。 一人で移り住んだ小豆島で、白ヤギのカヨと暮らすことにした作者。ヤギのお世話をするのは初めてで、始めの頃はカヨと二人だけで濃密な時間を過ごしていたけれど、カヨが子を産んで家族が増えていく。 ヤギといえば、メェ〜と鳴き、草食で大人しい、そして、のほほんとしてずっとぼーっとそそこに居るというイメージしかなかった。よく考えてみればそんなはずはないんだけれど…。 この本を読んでヤギがとてもユーモラスで活動的で、そしてとってもお世話が大変だと知った。今すぐヤギのあるどこかに行って、ずっと見ていたくなった。 女性が一人で生きて行くこと、動物の発情と出産のこと、ヤギの多頭飼いで、それぞれのヤギの性格に応じて対処していく難しさ、ヤギのためにこうしてあげたいという思いと現実的に難しいという葛藤、島民の方の助け、など様々な話題に触れられていた。 一番印象的だったのは、発情の問題。発情すると本能のまま突き進むヤギ。その姿を見ていると、その衝動や欲望を、そして、子を産むということを叶えたあげたいと飼い主は思う。発情や、出産で動物の行動はかなり変わってきて、読んでいる私でさえかなり狼狽えてしまったのだから、飼い主はもっとだろう。去勢や避妊に対する考え方も改めて問われた。人間の発情に関しては、色々と醜聞を耳にするけれど、それでもまだ統制されているのだなぁなんて妙に感心したり… 読んでいて、作者はとても強い人だと感じていた。自分でできる限界を超えていそうなことも何とかやってのけ切り抜けていく。そして、とてもヤギに愛情深い。ただ、その他のことがあまりイメージできなかったので、ネットで検索して作者の写真など見てみると…身体は細いけれど、想像以上にめちゃくちゃ強そうな人だった!写真からもピリッとしたものが伝わってくる。この方がヤギに愛情を注ぎ、お世話に四苦八苦しているという絵があまり浮かばなかった。そして、この方だからこそ、感情的になり過ぎずにヤギ達の問題に立ち向かい、それを書けたのだと少し勝手に納得した。 ヤギにあまり興味がなかった私でも、興味深く面白く読めた。そして、読後、いい本だなぁとため息が出た。読まずとも本を手に取ってみるだけでも、ヤギへの愛情が伝わってくる宝物のような不思議な一冊だ。
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ヤギ・カヨとの生活。 ヤギは、家畜で草を食べてもらえるので役立つ。という浅い認識しかなかった。 だが、カヨ一頭だけではなく交配を重ねて予測もしないほど増えてくると関係性というものがみえてくるようだ。 人間かのようにちゃんと気持ちもあり、個々の性格もある。 実に興味深い。 著...
ヤギ・カヨとの生活。 ヤギは、家畜で草を食べてもらえるので役立つ。という浅い認識しかなかった。 だが、カヨ一頭だけではなく交配を重ねて予測もしないほど増えてくると関係性というものがみえてくるようだ。 人間かのようにちゃんと気持ちもあり、個々の性格もある。 実に興味深い。 著者が言うには、ヤギを複数放し飼いにしていることの醍醐味は、彼ら独自の間合いとのこと。 間合いのすべてが会話である。 群れの敵でも未知の客でもなく、同じく時間と空間を共有する仲間として認識される至福に浸っているらしい。 カヨは、ヤギの形をしているけれど、なにか別の特別な生き物なのではないかと思えてならないと言うのがとてもよくわかる。 それほどまでに分かり合えているということだろう。 そして愛しいということも。
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豚を飼っていたと思ったらヤギと一緒に住んでたんですね。さすがは極端女王だわと思いましたが、ヤギファミリーを愛情深く見守る優しい目線は完全に母の目線ですね。 最初の一頭の白ヤギ「カヨ」が出産してどんどん増え、ゴッドマザーカヨになっていく過程がとても面白い。途中には挟まる内澤さんのイ...
豚を飼っていたと思ったらヤギと一緒に住んでたんですね。さすがは極端女王だわと思いましたが、ヤギファミリーを愛情深く見守る優しい目線は完全に母の目線ですね。 最初の一頭の白ヤギ「カヨ」が出産してどんどん増え、ゴッドマザーカヨになっていく過程がとても面白い。途中には挟まる内澤さんのイラストもさすがです。
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なんの予備知識も無いまま読みはじめると……?? ただただヤギのカヨと筆者の愛と葛藤の日々が綴られ えっとかへぇ~とか思いながら 次第にのめり込んでいく。 イラストに描かれたカヨは 人間と対等に譲ったり譲られたりしながら自分の意思を持って生きていっているんだな~ そう思わせる作...
なんの予備知識も無いまま読みはじめると……?? ただただヤギのカヨと筆者の愛と葛藤の日々が綴られ えっとかへぇ~とか思いながら 次第にのめり込んでいく。 イラストに描かれたカヨは 人間と対等に譲ったり譲られたりしながら自分の意思を持って生きていっているんだな~ そう思わせる作者の表現力に感心するとともに 動物と人間との関係性を思う。 それにしても小豆島での生活はお金がかからないらしいけれど それでもヤギは草があるけど人間はどうするのって心配になってきたが 最後の長い後書きが少し謎解きをしてくれた。
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小豆島での山羊との生活 最初はメスのカヨ一頭だけだったが、21日ごとの発情から 岡山へ連れて行って交尾させたことで2頭出産 だんだん群れになって拡大していく オスヤギの去勢は玉の根元をゴム紐で縛って腐って落ちるまで待つ 山羊と人の微妙な関係 プラテーロと私、ほど牧歌的では無い
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ヤギの「カヨ」との暮らしが綴られたエッセイ。装丁がシンプル&素朴、且つしっかりとした作りでとても好み(栞が2本付いている!)。 カヨとの生活は結構シビア。愛玩動物以外の生き物とのリアルな暮らしはこういうものなのか… 「ドライブ」が可愛らしくて良かった。
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すごく面白かった。ヤギについての概念が覆った。でもやっぱり生き物ってタイヘン。タイヘンだけど面白くて切なくてすごい。生命力について思いを馳せました。面白かったです。
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