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筆のみが知る の商品レビュー

3.8

53件のお客様レビュー

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  3. 3つ

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2026/02/03

怖い絵を描くので有名な絵師の火狂(興四郎)が居候しにきた料理(しの田)に真阿という一人娘がいた。胸を患って部屋から出たことがなく、余命も何年もつかと思っていたら理由があった。 幽霊が見える怪奇な話かと思ったら、ちょっと違った。人が見えないものを見ることができ、絵にかける興四郎と...

怖い絵を描くので有名な絵師の火狂(興四郎)が居候しにきた料理(しの田)に真阿という一人娘がいた。胸を患って部屋から出たことがなく、余命も何年もつかと思っていたら理由があった。 幽霊が見える怪奇な話かと思ったら、ちょっと違った。人が見えないものを見ることができ、絵にかける興四郎と同じく敏感に察知して夢に見る真阿。一枚の絵から真実を導いていくのが、ミステリーぽくておもしろかった。お互いに心地よい関係で、お互いの素性がわかるのがよかった。 時代背景的にどうしても恨みや生きづらさが出るけど、短編なせいか重すぎず楽しめたので続編とか出ないかなと思った。

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2025/08/31

大好きな作家さん。 日常に潜む、人間模様やミステリーは、独特の感性で間違いなく楽しめる。 時代が明治維新の後の、大阪の料理屋。 大事に育てられた一人娘の真阿と、 そこに居候となる有名な幽霊絵師の興四郎。 霊感のある興四郎と、霊的な夢を見る真阿が、 たくさんの幽霊絵の謎を解くと...

大好きな作家さん。 日常に潜む、人間模様やミステリーは、独特の感性で間違いなく楽しめる。 時代が明治維新の後の、大阪の料理屋。 大事に育てられた一人娘の真阿と、 そこに居候となる有名な幽霊絵師の興四郎。 霊感のある興四郎と、霊的な夢を見る真阿が、 たくさんの幽霊絵の謎を解くところは、ワクワクした。 そして、二人のそれぞれの生い立ち、悲しい過去、 ストーリーをさらに深さが加わっている。 ラストで、真阿の父親がわかった時、あ~、と思わず声が出た! 絶対、シリーズにしてほしい!

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2025/07/01

〔引用〕真阿にとって、興四郎は広い世界の入り口なのだ。(p.85) 〔内容〕時代は明治に入ってすぐくらいか。身体の弱い真阿の両親は大阪の新町(今の北堀江の北、靱公園の南あたりか)で料理店「しの田」を営んでいる。そこに絵師の火狂が居候としてやってきた。真阿と火狂のあたたかな交流と...

〔引用〕真阿にとって、興四郎は広い世界の入り口なのだ。(p.85) 〔内容〕時代は明治に入ってすぐくらいか。身体の弱い真阿の両親は大阪の新町(今の北堀江の北、靱公園の南あたりか)で料理店「しの田」を営んでいる。そこに絵師の火狂が居候としてやってきた。真阿と火狂のあたたかな交流と、ときおりのふしぎなできごとを描く。 〔感想〕ひとつひとつのはなしはみじかくたんたんとあっさりしていてよみやすいこところがよいです。[★★☆] ■簡単なメモ 【座敷小町】蔵に閉じ込められて窓から火事を見ている夢。 【犬の絵】真阿の見る黒い犬の夢。 【荒波の帰路】海沿いの小屋に閉じ込められて「帰りたい」とつぶやいている夢。 【彫師の地獄】火狂とウマが合っていた彫師の蓬吉の弟弟子が下絵を描いてくれと申し込んできた。 【悲しまない男】関の亡くなった妹の、連れ合いは童顔で真面目で腕のいい大工だがどこか怖いと関は言う。 【若衆刃傷】絵に描かれた若衆が姫を殺す夢。 【夜鷹御前】何度売っても必ず戻ってくる夜鷹の絵で糊口をしのいでいる藩のお抱え絵師だった元武士。 【筆のみが知る】赤ん坊を背負っていっしんに不動明王を描いている女と、役者絵を描いている若い娘の夢。 ■簡単な単語集 【秋/あき】「しの田」の中居。優しい。 【選ぶ】《どちらも自分で選べないなら、気楽な方を選んでもいいのかもしれない。》p.25 【火狂】本名は興四郎。幽霊絵師。東京では有名らしい。四十歳近い。白くて大きいらしい。《ひとつ場所には長居しない。土地も人も長くつきあえばつきあうほど、絡みついてくる。そのうち、そこに縛られて動けなくなる。それが怖い。》p.5。しかし大阪はわりと居心地が良くてもう二年ほどいる。《真阿にとって、興四郎は広い世界の入り口なのだ。》p.85。「見える人」らしい。 【北見俊一郎】火狂が注文を受けて描いた若衆の絵のモデルが誰なのか聞きに来た。元武士っぽい。 【希与/きよ】真阿の母。善太郎の後妻。 【関/せき】「しの田」の女中。 【善太郎/ぜんたろう】真阿の父。 【太吉】腕のいい、まじめな大工。関の、最近亡くなった妹の、夫。虎丸の父。かわいい顔をしている。 【豊/とよ】「しの田」の女中頭。よく太っている。 【虎丸/とらまる】関の、最近亡くなった妹の、息子。父は太吉。六歳。 【夏】「しの田」の使用人。 【蛭沼平五郎】火狂の弟子になりたいらしいが元武士のようで偉そうだ。 【平次郎】火狂の客。口調が堅いので元武士かもしれない。 【蓬吉/ほうきち】高田屋の彫師だった。火狂はなんとなく気に入ってたらしい。 【真阿/まあ】大きな料理店「しの田」のひとり娘。胸を病んでおりほとんど部屋から出られない。今年十四歳。《自分は、はりぼてでからっぽだ》p.13。外に出してもらえず本ばかり読んでいたのでけっこう物識り。いろいろ夢を見る。 【光】「しの田」の女中。 【世の中】《家族でもなく、好き合った仲でもない、赤の他人を信じることができたら、急に世の中が優しく感じられるのだ。》p.164 【利市/りいち】彫師。高田屋では蓬吉の弟弟子。

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2025/05/28

時は明治初期。 江戸の料理屋のひとり娘は篭の鳥。 そこに絵師が居候として住まうようになり。 モノローグのような一冊。 シリーズ化を期待。

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2025/02/11

時代小説?と言ってもいいのか悩む。 ともかく時代が古いのは初めて読んだ。近藤さんの作品だから読めた。 ともかく見知らぬ言葉が多い、その時代で言っていた名前も多く、検索しながら読み進めた。でも、読みやすかった、何これって名前も軽い説明が入るので助かった。 江戸かなあ〜と思ったが、読...

時代小説?と言ってもいいのか悩む。 ともかく時代が古いのは初めて読んだ。近藤さんの作品だから読めた。 ともかく見知らぬ言葉が多い、その時代で言っていた名前も多く、検索しながら読み進めた。でも、読みやすかった、何これって名前も軽い説明が入るので助かった。 江戸かなあ〜と思ったが、読み進めているうちに明治時代だと分かった。明治ってこんな時代だったんだ、と改めて歴史の勉強をしている気分に。 さて、作品の内容は、幽霊絵師。 ゾワゾワするような絵とはどんなものか、怖いもの見たさで見てみたい。 さくさくと読みやすく、時代に合った話で、あまり読まない私にとっては、とても新鮮に感じた。 人殺しが今よりも身近に感じたのも、なんか凄かった。

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2024/11/17

明治初期。 大阪の料理屋「しの田」にふらりと現れた、怖い絵を描く絵師・火狂。 一方、「しの田」のひとり娘・真阿は大きな病を患い、外出もままならない毎日を過ごす。 そんな中真阿は火事の夢を見るようになり…。 絵にまつわる幽霊とその謎を、真阿と火狂が解いていく。 ちょっぴりホラーの短...

明治初期。 大阪の料理屋「しの田」にふらりと現れた、怖い絵を描く絵師・火狂。 一方、「しの田」のひとり娘・真阿は大きな病を患い、外出もままならない毎日を過ごす。 そんな中真阿は火事の夢を見るようになり…。 絵にまつわる幽霊とその謎を、真阿と火狂が解いていく。 ちょっぴりホラーの短編集。 * 近藤史恵さんのいつものテイストとは違う感じだった。 ふっつり切られたように宙ぶらりんになってざわざわする読後感。 真阿の呪縛が解けてから少しずつ成長していく様がうれしく、応援したくなった。 この世には説明がつかないことは確かにある。 誰かの思いが宿って離れないこともあるのだろう。 そしてそれが罪悪感とつながり、恐怖となる。 理由がわからないと「恐怖」だけど、理由がわかると「業」をしみじみと考える。 できればそんなできごとと無縁で生きていけるといい。 続編があったら読みたい。

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2024/11/02

やわらかい文体でとても読みやすく、ひとつの絵にまつわる悲しかったり切なかったりする物語にスっと惹き込まれました。 私自身が好きで絵を描くので、絵に込められる想いなどが鮮やかに表現されているところに感銘を受けました。

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2024/09/20

2024.9 近藤史恵さんの小説は好きで何冊も読んでいますが、この小説は各ストーリーが浅くて中途半端。 宮部みゆきさんの三島屋シリーズ並みの作品を期待したのですが残念です。

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2024/05/09

火狂という画号の有名絵師の興四郎が、料理屋の "しの田"に居候するところから物語が始まる。 興四郎は幽霊の絵を描く。その絵を見たいのと 興四郎に興味がある料理屋の一人娘の真阿。興四郎の部屋に行くようになるのだけど、この二人のやり取りが好きだな。興四郎は真阿を子供扱いをせずに 一人...

火狂という画号の有名絵師の興四郎が、料理屋の "しの田"に居候するところから物語が始まる。 興四郎は幽霊の絵を描く。その絵を見たいのと 興四郎に興味がある料理屋の一人娘の真阿。興四郎の部屋に行くようになるのだけど、この二人のやり取りが好きだな。興四郎は真阿を子供扱いをせずに 一人の人間として接する。真阿にとっては興四郎は 頼りになるお兄さんみたいな感じかな。興四郎の おかげで世界が広がって嬉しかったのではないかと思う。 幽霊の絵を描くということで、絵が原因で怪奇現象がおきる。絵師が一筆一筆魂を込めて描いた絵は、 なにかが宿ってしまうのだろう。そういう絵が 不思議と、興四郎のところに来る。もともと霊感があるせいなのかもしれないけど。 真阿はその影響なのか、そういう性質なのか絵に 関係する夢を見るようになる。で、この二人が絵と 怪異の謎を解いていく。短編集で一話一話が謎を解いてスッキリという結末ではない気がする。 私はスッキリして終わるのが好きなんだけど、 この作品はモヤっとする終わり方がいいのかも。 どの絵も物悲しいから。物悲しい余韻に浸るのもいいかなと思う。 読み終わり、幽霊の絵や絵が原因の怪奇現象より、 生きてる人間の悪行のほうが怖いと思った。 怪奇現象は伝えたい事があって起こってる。 「そいつが悪い奴」と教えてるだけ。そんな絵たちの思いがただ哀しい。 続編があればいいのにと思う。興四郎と真阿を 見守っていきたいな。真阿の絵と裁縫が上達するかが気になる。

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2024/05/06

短編の集まりでプロローグ、エピローグを追加されて一冊の本になってる。 荒波の帰路で小舟の絵と帰りたいという声の聞こえる夢が、ラストぞくーっとした。鳥肌立つ怖さ。 そこまで怖くないんだけど、背筋がゾクゾクってくる感じ。 表紙の絵がとてもいいです。絵師の話に相応しいイメージ。

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