営繕かるかや怪異譚(その弐) の商品レビュー
梅雨時の鬱々とした何とも言えない湿度を感じる時に読みたい一冊。第一巻よりもこちらの巻のほうがかるかやさんの出番が控えめなイメージです。その分、各話の主人公の見ている闇がより暗く、より得体の知れないもののように感じてぞくぞくします。ふと目に入る隙間やくらがりにドキッとする小野不由美...
梅雨時の鬱々とした何とも言えない湿度を感じる時に読みたい一冊。第一巻よりもこちらの巻のほうがかるかやさんの出番が控えめなイメージです。その分、各話の主人公の見ている闇がより暗く、より得体の知れないもののように感じてぞくぞくします。ふと目に入る隙間やくらがりにドキッとする小野不由美先生の筆致がとても好きです。
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一巻よりもよりじわじわと這い寄るような怖さのある怪異譚。 『まつとし聞かば』はぼろっぼろに泣いた。動物を飼ったことのある人にはつらいけどすごく刺さる話だと思う。 『まさくに』や『水の声』も好きな感じの話だったな。 『水の声』は大半が語り口調で進んでいくのもおもしろかった。
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怪異とは非日常ではなく、日常に寄り添って起こっていると僕は思う。何気なく暮らしている日々の中で、ふと感じる怪異は、思い込みや恐怖心から作り出す幻想であることも多いだろう。しかし、それでも理屈に合わない不思議なことはあるもので、僕はそういう話が大好きである。じわりと怖い。この作品は...
怪異とは非日常ではなく、日常に寄り添って起こっていると僕は思う。何気なく暮らしている日々の中で、ふと感じる怪異は、思い込みや恐怖心から作り出す幻想であることも多いだろう。しかし、それでも理屈に合わない不思議なことはあるもので、僕はそういう話が大好きである。じわりと怖い。この作品はまさにそうした良質の恐怖を描いていて大好きな作品である。シリーズ3作目も出ているようなので、また読みたいと思う。ちなみに最近、この小説の漫画も出たようなので、そちらも読んでみたいです❗
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一巻よりもホラー要素を強く感じましたが、怪異の落とし所が見事。今作も変わらず「折り合いをつける」話がメインです。 毛色が違ったのは「芙蓉忌」「水の声」でしょうか。
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笑いの一切ない,薄ら寒い日本独特の怪談の雰囲気を醸成させるこの手腕は,正しく小野節.発売された夏に直ぐ読むべきだった….6編で編まれる短編それぞれ,古き良き日本文化が通底する.
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家にまつわるホラーな話詰め合わせ。 その第2弾。 1作目とはちょっと話のバリエーションが異なるが、相変わらず怖い。 今回は必ずしも悪い怪異ばかりではないのも新鮮。 どの作品も怖くて良かったが、個人的には芙蓉忌が人の業を感じさせる話で好きだった。
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営繕屋、尾端が怪異に悩む人を助ける。 とは言っても彼は怪異を特別な方法で無くしたりはしない。 ほんの少し手伝ったり、アドバイスをするだけ。 物語はバッドエンドにはならない。そこに救われる。 怖がりだけど、怖すぎるのはダメ、という人にはおすすめしたい。 だが。 「まさくに」は非常...
営繕屋、尾端が怪異に悩む人を助ける。 とは言っても彼は怪異を特別な方法で無くしたりはしない。 ほんの少し手伝ったり、アドバイスをするだけ。 物語はバッドエンドにはならない。そこに救われる。 怖がりだけど、怖すぎるのはダメ、という人にはおすすめしたい。 だが。 「まさくに」は非常に怖い物語。 ぶらぶらとぶら下がっている人の姿も怖いし、血だらけの腹、ぶよぶよとした肉片が…落ちた……。 これは、仮に自分が目の前にしたら、発狂してもおかしくない。 そんなめちゃくちゃ怖い物語は思わぬ方向へ。 いやこれは驚いた。 まさかまさか、とはこのことだ。 タイトルが知人の名前と同じ名前で、名前にいい印象を持っていたので、この物語の着地点は嬉しかった。 「関守」 幼い頃会ったのは、鬼だったのか? 作品では断言しない。 しかし、物語の中で語られる姿は、見た目は恐ろしいが、きっと自分を守ってくれた存在なのだと思わせる。 しかし一方で、その助けが2度あるとは限らない、ということに戦慄もする。 尾端は、登場人物の過去に戻って助けたり、あなたには神がついている、なんてことは言わない。 ただ、事実を述べ、そこから推測される事柄を提示しただけだ。 だが、それが、伊y、それだけでも救われる心持ちだ。 それは、尾端の仕事に対する誠実さだとか、人に対しての誠実さの表れなのだろう。 願わくば私も、仕事や人に対して誠実でありたい。 それが誰かの支えや助けとなることを希う。
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(借.新宿区立図書館) 「その弐」になってちょっと変化球も出てきて(尾端があまり出てこないで怪異が解決しないとか)、単純でない怪異譚的な面が増えてきたようだ。
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久しぶりの小野不由美のホラー!面白かった〜! 正直ホラーは苦手なんだけど、このシリーズは怖いけど優しい。とは言え、ほとんど読んだのは明るい昼間のカフェだったんだけど。 猫のエピソードが一番印象的だなあ。やっぱり動物が出てくる話は感情移入しちゃって弱い。 一番不穏だったのは芙蓉忌...
久しぶりの小野不由美のホラー!面白かった〜! 正直ホラーは苦手なんだけど、このシリーズは怖いけど優しい。とは言え、ほとんど読んだのは明るい昼間のカフェだったんだけど。 猫のエピソードが一番印象的だなあ。やっぱり動物が出てくる話は感情移入しちゃって弱い。 一番不穏だったのは芙蓉忌。すごく雰囲気があってこちらまで呑まれそうになる。尾端さん出てきて一番ホッとした。
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前巻を読んだのが結構前なので、話の流れを覚えてなく、尾端の登場がラストでほんの少ししか出番がないとこに驚きました。それでもこの人が出てきた時の安心感はなかなかないと思いました。どのエピソードもじっとりとくる怖さで、尾端が来るとわかっているからこそ楽しめるなって思いました。
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