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私たちはどう学んでいるのか の商品レビュー

4.1

32件のお客様レビュー

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2024/09/22

自己啓発本には分類されないと思いますが、すんごい啓発されました。人的資本や人材育成が注目される昨今、リスキリングという御旗の元に、媒体問わずでいろんなコンテンツがありますが、虚しく思えてきました。あれらは情報であり、記憶しただけでは知識ではないわけで、と。スキルにまで高めるには実...

自己啓発本には分類されないと思いますが、すんごい啓発されました。人的資本や人材育成が注目される昨今、リスキリングという御旗の元に、媒体問わずでいろんなコンテンツがありますが、虚しく思えてきました。あれらは情報であり、記憶しただけでは知識ではないわけで、と。スキルにまで高めるには実践して色々とやっていかないといけないわけで、と。日々の仕事の中に取り込んで活用しないと実践とはならないと思うわけで、従ってリスキリングとは、人だけではなく仕事の方も対象にして、変える前提で、一緒にやらないとね!

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2024/05/28

知識は情報や環境から生み出されるもの、ということは分かるが、教育をどうするかについては分かりにくかった。

Posted byブクログ

2024/01/29

学ぶ事によって身になる、というのはどういうことと考えられるか、ということについて論理的にまとめられている。一度読んだだけだとまだ腹落ちしてない部分や、読み返して理解を深めたくなる箇所が多く、長く味わえる。

Posted byブクログ

2023/11/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 認知科学の視点からの「学び」の実態を明らかにするという書。 『類似と思考』を書いた鈴木先生の著作。鈴木先生は、思考、学習における創発過程の研究を行っている認知科学の専門家。 いろいろ直観に反する話が載っている。 一般に教えているのは「情報」であり「知識」の素材にすぎない。 問題を解くには、認知的リソースと状況が提供するリソースを組み合わせて「知識」を構築する必要がある。 このあたりの主張は、自分の思い込みをはずしてくれる。 ・知識はそのまま身につくことはない ・練習しても簡単には上達しない ・思考力は安定しないものである ・ひらめきは突然生まれない したがって、教育や学習に関する素朴理論の批判的検討が最大の価値。 その意味では、最後の章を読まないといけない。 素朴理論というのは、特に教育を受けなくても、教えられなくても知っているまとまった知識だ。 人類の文化的学習ともいえ、有用な点もあるが、多くは、特殊な状況で該当する話であリ、多くの誤りを含むので、弊害をもたらすことも多い。 教育や学習についても素朴理論は存在する。 「問題と正解」に関わる素朴理論 「基礎から応用」という素朴理論 「すべて頭の中で」という素朴理論 「教えればできる」という素朴理論 大前提として、練習を通した学習、発達、ひらめき等の認知的変化(これらは「認知的変化」なのである)は、いずれも、複数のリソースが存在し、それらが競合、協調を重ねながら揺らぎ、状況、環境と相互作用しながら、進んでいくものであることを理解しておく必要がある。 マイケル・ポランニーの『暗黙知の次元』を理解する上でも有用だった。

Posted byブクログ

2023/10/24

人生の停滞感(漠然)にあおられて手にとってみました。 「人間はどうやって学んでいるのか」。 結局、できるようになるには、やってみようと頭をひねってもできない時間が必要なんだな、と客観的に思えてよかったです。 それが当たり前なことにもあたらめて気づけて、よかった。 あることができ...

人生の停滞感(漠然)にあおられて手にとってみました。 「人間はどうやって学んでいるのか」。 結局、できるようになるには、やってみようと頭をひねってもできない時間が必要なんだな、と客観的に思えてよかったです。 それが当たり前なことにもあたらめて気づけて、よかった。 あることができたりできなかったりしたとき、私はいま成長曲線の揺らぎの中にいるんだなぁ~と思えると、できない自分を責めることが少なくなった。 揺らぎは次の段階への準備期間!

Posted byブクログ

2023/10/05

学びの過程についてよく知ることができる。予備知識なしでも読める。練習、発達、ひらめき、スランプなど納得できる理論と研究結果が紹介されている。芸術の半分は鑑賞者にあることや、自分で考えたことしか定着しないことなど、普段の生活における肌感覚と照合しても違和感なく納得できる。現在学校教...

学びの過程についてよく知ることができる。予備知識なしでも読める。練習、発達、ひらめき、スランプなど納得できる理論と研究結果が紹介されている。芸術の半分は鑑賞者にあることや、自分で考えたことしか定着しないことなど、普段の生活における肌感覚と照合しても違和感なく納得できる。現在学校教育でよく行われる「調べ学習」も、初めに学習者が問題を創発できていないとただの作業(しかも何をすればいいかわからない)になってしまう。多人数で一斉に行われる授業において、はたしてどれほどの子どもたちの「問題の創発」ができているかと考えると、課題が山積であることが分かる。それぞれの創発を支援するのであれば、取り組む項目に多様性をもたせることが必要だが、そうすると同内容を全国民に教育するという学習指導要領と齟齬が出る。教育の平等を保ちながら、個々の創発を支援できる仕組みを検討すべきだろう。

Posted byブクログ

2023/09/10

AIや脳神経科学を視座とする「学び」への探求とは一味違った形での理論や実践が繰り広げられているのは、なるほど教育学的な視点からは斯様な研究が行われて領域横断的に科学の果実が実りを目指しているのだなと。

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2023/09/09

学ぶという行為を「練習による上達」や「発達」「ひらめき」というキーワードで解説。身体化、という言葉も分かりやすい。英語やゴルフなど、反復学習により、身体が馴染む。しかし、言葉で理解するのではなく、身体で理解する事が効果が高い。例えば、日本で学ぶ英語は身体化されていない。英語圏で学...

学ぶという行為を「練習による上達」や「発達」「ひらめき」というキーワードで解説。身体化、という言葉も分かりやすい。英語やゴルフなど、反復学習により、身体が馴染む。しかし、言葉で理解するのではなく、身体で理解する事が効果が高い。例えば、日本で学ぶ英語は身体化されていない。英語圏で学ぶ子供の英語は自分の経験を構成する様々な感覚と結びつき、身体化されている。従い、修得が早い。 繰り返しにより脳内回路を強化し、型を修正しながら身につけていく。マルコム・グラッドウェルの1万時間の法則は、やはりある意味では正しい。それは反復により身体化すると言うことで、ある意味では人間がロボットのように自己プログラミングと自己教示をする行為。身体化はつまり機械化であり期待される機能を果たすための生産性を上げるという事だ。しかし、何故だろう、そこには「努力が報われる」という意味での希望や優しさが存在している気がする。そしてその希望こそ、学習のモチベーションにおける源泉となる。 勘違いしてはいけないのは、人間は自らを機械化することに喜びを感じているのではない。社会性動物として、集団に貢献できることに喜びを感じるのであって、結果的に自らを機械化することがその期待に応える事と同義に重なるという事だ。期待に応えることで賞賛され、承認欲求が満たされる。社会構造における自己保存こそ、学びの根源だと、改めて。

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2023/05/28

https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480684318/

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2023/04/15

自分は学べない人間なんじゃないかという不安がある。そこで、こういう本はちょっと読み通せないかもと思いながらもワラにもすがる思いで読んでみた。そうしたら思ったより読みやすかったという印象。 知識とは、上達するとは、ひらめきとはといったことを根拠立てて解説してくれる。確かに安易に知識...

自分は学べない人間なんじゃないかという不安がある。そこで、こういう本はちょっと読み通せないかもと思いながらもワラにもすがる思いで読んでみた。そうしたら思ったより読みやすかったという印象。 知識とは、上達するとは、ひらめきとはといったことを根拠立てて解説してくれる。確かに安易に知識や技術の習得なんて言ってしまうけど、この本によれば知識はモノではなくコトなのだと。だから知識というモノが身に着くのではなく、学んだり解釈したりすることによって知識化していくような順で知識にしていくわけ。ひらめきにしたって、突然神が降りてくるんじゃなくて、やっぱり試行錯誤の積み重ねがあってのものらしい。こういうことをちゃんと意識していれば、何だか学びがモノになりそうな気がする。

Posted byブクログ