竜殺しのブリュンヒルド の商品レビュー
ダークなおとぎ話といった感じ。 展開は予想できるし、ありきたりと言えばありきたりな内容だったけど、イラストの雰囲気と文体の調子がとてもあっていていい本でした。
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第28回電撃小説大賞銀賞作品。 タイトルとイラストに惹かれ一気読み。 登場人物たちの不器用なまっすぐさと、愚かなほどの善人さと、折れることのない執念に引っ張られて読了。 復讐の中で確かに通じたものはあったのかもしれないけれど、それすらもきっと、なにもかも手遅れだったのだ。 終幕...
第28回電撃小説大賞銀賞作品。 タイトルとイラストに惹かれ一気読み。 登場人物たちの不器用なまっすぐさと、愚かなほどの善人さと、折れることのない執念に引っ張られて読了。 復讐の中で確かに通じたものはあったのかもしれないけれど、それすらもきっと、なにもかも手遅れだったのだ。 終幕がどんなに暗くとも、先が見えなくても、黒に塗りつぶされていたとしても、確かにこれは、どうしようもなく愛と正義の物語でした。
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なんとなく転生モノでもない、純粋なファンタジーを読みたくなって、タイトルと表紙と電撃文庫という組み合わせでなんかそんな感じがした本作をジャケ買い。 結果的にとてもファンタジーだった。満足。しかもだいぶ不幸気味。 ヨコオタロウや縹けいか作品ほど残酷で絶望というほどではなかったが。 強くて切ない主人公。 コミックだと明るいものを読みたい昨今だが、小説だとそうでもない。なぜかは自分にもよくわからない。 しかし一番の疑問点は、本屋で見かけたときはシリーズで、二冊目があったはずということ。 途中から「あれ、この展開どう考えても…」となり、読み終えた今でも「なぜ二冊目がありうるんだ?」ってなってる。変わった方向からネタバレを食らってしまった。 結局アレですね、人は愚か、と。
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タイトルと表紙を見て読んでみようと思った本。この物語、結構ツラい。でも、そう感じられるのは読み手が自然と感情移入できるストーリーになっているからだと思う。登場人物たちに立ちふさがる残酷なまでの現実的展開、ご都合主義に感じられないストーリーに胸が苦しくなって……最後のページを捲ると...
タイトルと表紙を見て読んでみようと思った本。この物語、結構ツラい。でも、そう感じられるのは読み手が自然と感情移入できるストーリーになっているからだと思う。登場人物たちに立ちふさがる残酷なまでの現実的展開、ご都合主義に感じられないストーリーに胸が苦しくなって……最後のページを捲るときには切ない気持ちになってきます。 ライトノベルとしては珍しく1巻でキリよくまとまっているので、ライトノベル初心者にもおすすめできる一冊です。
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鮮烈で脳にこびりつくぐらい印象的なストーリーだった。 主人公の少女の描き方がとにかく上手くて、いくつかのエピソードを通して、人称や視点も使い分けながら少女の多面的な部分を描くと同時に、登場人物の目を通して彼女が持つ心のうちの優しさや魅力にも自然と読み手側が気づけるようになっている...
鮮烈で脳にこびりつくぐらい印象的なストーリーだった。 主人公の少女の描き方がとにかく上手くて、いくつかのエピソードを通して、人称や視点も使い分けながら少女の多面的な部分を描くと同時に、登場人物の目を通して彼女が持つ心のうちの優しさや魅力にも自然と読み手側が気づけるようになっている。 復讐と愛という相反するふたつの要素がテーマになっていると思うが、これも物語内で主人公視点の部分が少ないことによって、いわゆる心の中の葛藤のような部分に焦点を当てすぎることなく、程よく感情移入し、また程よく傍観しながら、メインストーリーの流れを追えるようになっている。それでいて、最後にはちゃんと感情の波に浸らせてくれる。 読み終わって全体を俯瞰すると、プロローグを絡めた構成のうまさには舌を巻いてしまうし、無機質気味ながらここぞと言うところで情熱的になる語り口も感情を動かす場面を演出するのに一役買っていると思う。 いやー読んでよかった。
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読み終わって心がざわつくなんとも言えない余韻のお話だった。 勿論これは少女の復讐の物語なのだけど、彼女にとっての正義のお話でもあり愛のお話でもあり報いのお話でもある。 けれど彼女に他の道はあったのだろうか?と考えたとき、どうにもそんな選択肢は見つけられない。 何かが違っていたら、たとえばそう、彼女がもう少し弱かったら、もっと愚かだったら、竜をそこまで愛さなければ、彼女には別の道があったのかもしれない。 けれど否応なくこの道に進むしかなかった。 そんな運命の物語りだ。 ストーリー的にはほぼ一本道。 ただラストで作者の仕掛けに気づいて驚かされる事になる。 これがおそらく作者のデビュー作。 今度はこの作者の救いのお話が読みたい。
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人間の業の物語。 実の父親に、育ての父であり最愛の竜を殺されたブリュンヒルド。 復讐か、それとも人を赦すべきなのか。微塵も揺るがないヒロインのブレなさ加減が切なくも哀しい。
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育ての親の竜を、実の親の竜殺しに殺された少女。彼女が選んだ運命の壮絶さ。 竜殺しの設定が秀逸。竜に育てられた少女の余りに真っ直ぐな想いと気性に心がきしむ。 復讐とは何のために行われるのか。その意味をも踏み越えて進む姿に涙する。
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物語としてはかなり好き。まあ、メリバかなって感じなので(本人だけが満足、相手にとっても微妙)、ハッピーエンド好きには向かないと思う。復讐劇とか好きな人はいいのでは。 ただ、モノクロの挿絵がひどい……こういうガサガサした線の絵が苦手なのよ……。味があると言えばそうなのかもしれないし、こういうのが好きな方もいるのかもしれないけど、私にはラフに毛が生えたようにしか見えなくてな……すまんな……。
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竜に育てられた少女・ブリュンヒルド。彼女の育て親である竜を殺した、実の父に対する復讐の物語。 親愛、愛情、友情、嫉妬。様々な思いが複雑に絡み合ったヘヴィな展開。心に色々なものを残してくれる、悲痛な愛の物語。名作でした。 勝手な想像ですが、「銀賞」だったのは、話が重すぎるのと、本巻だけで非常に綺麗にまとまっている(続きが書きにくい)からではないかと。 最後、二人は一時でも一緒になれて幸せだったのだと、そう信じたい。
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