まっとうな人生 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
待ってましたから。 里のそばになるので。 聞き慣れた地名や国道その俗称等 懐かしさも含め包まれている感覚 表紙のごっちゃ感もイイのだけど、いろいろ思い出す。 そして、最初のイラスト風地図も何度も見直すし。 目次が年月なのでコロナの足音を(それぞれの感覚ですが)感じます。 富山弁、博多弁。 花ちゃんとなごやん、の再会。 芝犬の小太郎。 コロナの世界。 〜違う水槽に憧れる〜 わかるぅ。 シナリオ。 大雪。 アタシも大好き野鳥と、離島。 盛りだくさん‼︎まっとうって⁉︎
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やっぱり絲山秋子先生のロードムービー的小説世界が好き。 ぐぐるまっぷでルートをたどりながら読んでしまう。
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コロナの事も書いてあるからか、小説と言うよりエッセイとか日記を読んだ様な感覚。 福岡や、金沢に住んでた事があるので、方言や地名を懐かしく感じた。
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「逃亡くそたわけ」という本の続編らしい。 前作読まずにこっちを先に読んでしまったけど大丈夫だった。 コロナ禍初期を色々思い出した。
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ページを捲ると真っ先に目に飛び込んで来るのは富山県地図。 テンション爆上がり。 本作は、富山のガイドブックと言っても過言ではない。 立山連峰に黒四ダム、称名滝、大和にファボーレ、サスの昆布締めに完璧過ぎる富山弁。 我が地元・富山の全てが懐かしく、歓喜の雄叫びを上げそうになる。...
ページを捲ると真っ先に目に飛び込んで来るのは富山県地図。 テンション爆上がり。 本作は、富山のガイドブックと言っても過言ではない。 立山連峰に黒四ダム、称名滝、大和にファボーレ、サスの昆布締めに完璧過ぎる富山弁。 我が地元・富山の全てが懐かしく、歓喜の雄叫びを上げそうになる。 物語は双極性障害を持つ37歳の花ちゃんと夫のアキオ、娘の佳音を中心に描かれる。 コロナ禍の富山の様子がそのまま描写され、ノンフィクションの様な味わいだ。 家族の死や友人との仲違い、喪失と再生を繰り返しながら日々を生きている彼らに元気を貰える一冊。
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『同じ鍋をつついた後で食べる雑炊はおいしい。けれども同じ相手であっても自分が参加していない「よその家の昨日の鍋の雑炊」は食べられない。』『アジヤオコゼの味がきれいな直線だとしたら、カツオやサバにはかっこいい角がある。ブリには角がひとつもない。』ちょっとした言い方がうまいなあ。
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年末ランキングのどこかで目にして、どうやら”逃亡~”の続編らしいってことを知り、それは是非読まないと、ってことで。同作を読んだのが比較的最近だっただけに、登場キャラのことも結構覚えていて、ナイスタイミング!って感じ。コロナによるあれこれが、がっつりリアルタイムで物語化されているん...
年末ランキングのどこかで目にして、どうやら”逃亡~”の続編らしいってことを知り、それは是非読まないと、ってことで。同作を読んだのが比較的最近だっただけに、登場キャラのことも結構覚えていて、ナイスタイミング!って感じ。コロナによるあれこれが、がっつりリアルタイムで物語化されているんだけど、筆者は日記より小説の体裁を選んだ、ってことやね。その主人公として彼女たちが選ばれた訳だけど、それが実に上手く機能している。またいつか、彼女たちの後日譚にも触れられると良いな、と。
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富山の話、というから他何も知らずに読んだ。地名や方言や地方ならではの敵対意識を面白おかしく書かれている。砺波の散居村がみてみたい。 絲山氏が躁鬱病で入院した時期があることすら知らなかったので、赤裸々な生活日記、結婚されて九州から嫁ぎ富山へ来た作者のコロナ禍日記を拝見しているよう...
富山の話、というから他何も知らずに読んだ。地名や方言や地方ならではの敵対意識を面白おかしく書かれている。砺波の散居村がみてみたい。 絲山氏が躁鬱病で入院した時期があることすら知らなかったので、赤裸々な生活日記、結婚されて九州から嫁ぎ富山へ来た作者のコロナ禍日記を拝見しているような気がした。 富山弁だったり、能登の旅行の話だったり、とても面白い。ただ躁鬱に関する描写はどうしても重い。 他の人には理解できない、と書かれていたがまさにそれ。 娘ちゃんの生理の時の気持ちの表現も面白い。また母の死に対して言葉にできない気持ちをとてもよく表現されていた。 アキオちゃんと、作者のバランスもなんとも言えずいい。「ああもうしゃーしか」と怒って出ていってしまう感じも笑 言葉が秀逸で、いくつか刺さった。 ほどほどでいいという言葉の裏には、あなたの努力に関心はないけれど私の期待するレベルは満たしてくれよ、という要求が隠れている。 異性の友達って、いちじくの天ぷらみたいなもんよ、 ご飯ですよ、家族は。 親というのはユニークではっきりとした存在で…言葉や冷たさ、いい加減さなど許せないことは一つ一つの事象と結びついて具体的だった。 若さは狭さだ。そして色の濃さだと思う。 p. 70 いつも使っているスーパーとは、家庭の冷蔵庫の延長線上にあるわけだから、身内の同然で愛着がどんどん増してくる。あまり行かないスーパーはよその家の延長だからよそよそしく見える。 p.82言い得て妙 お互いを識別しすぎないということは、他人の生活を変えようとしないことでもあった。… 人を人と思わない、というのはいい言葉でないかもしれないけれど、人を人としか思わなければ、それがちょうどいい距離感なのだった。p.190 人は死ぬと仏になるというけれど、残された者が少しずつ思い出を清めていくのだろうか。好ましいところだけをより分けてのこしていくのだろうか。そんなことは生きている者の都合で、その方が心地いいからなのだろうか。 p.212
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さすが、文学賞作家絲山さん。心に刻みたい珠玉の表現で、コロナの日常を感性豊かに切り取って見せてくれる。舞台は「キトキト夫婦旅」以来の富山。大好きな散居村や棚田の景色が天然色で鮮やかに目に浮かぶ。絲山さんの表現心に刻んで再訪したい。「病気よりもっと薄気味悪い時代の演出としてのピンチ...
さすが、文学賞作家絲山さん。心に刻みたい珠玉の表現で、コロナの日常を感性豊かに切り取って見せてくれる。舞台は「キトキト夫婦旅」以来の富山。大好きな散居村や棚田の景色が天然色で鮮やかに目に浮かぶ。絲山さんの表現心に刻んで再訪したい。「病気よりもっと薄気味悪い時代の演出としてのピンチに操られ動かされているような気がした」「今なんてもうそこらじゅうにファシズムの入口がある」「マスクの圧倒的な意味合いとしては私もマスクしておりますを表明して世間から非難されないようにするための、つまり人災から身を守る道具だった」「飛んで来たウイルスを防げないマスクに爆弾から身を守る役にたたなかった防災頭巾思い出す」「あたしの個は集団に埋められることに強く反発する。集団が全体になるとき、自由は我儘という言葉に置き換えられる」3年間の不気味な空気感、得体の知れないモヤモヤを抉り出して提示されたみたいなスッキリ感。
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逃亡くそたわけを読んだ勢いで続きのこの本を読んだ。 やはり、くそたわけな私にはこの作家の本意がわからない。 ううう~(頭を掻く姿を想像してください)くそたわけには理解できないのだろうか。 くそ!たわけ者!・・・と思う読書感である。
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