基礎からわかる論文の書き方 の商品レビュー
論文の書き方本を他に読んだことがないので、比較できていないのだが、思考すべき項目をざっと理解できてありがたかった。例えも豊富で理解が深まった。 9章のパラグラフ・ライティングは特に参考になりそう。
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いわゆる文系的なテーマ論文ってどう書くのか?を知りたくて読み始めました。あまりその辺は理解できなかったものの、パラグラフライティングなど参考になる所は多かったです
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論文の書き方のみならず、その歴史的変遷や存在意義も含めて広く議論していてとても面白い。ジャーナリストの書く記事は、良し悪しはともかく出典が明記されておらず(インタビュイーの個人情報保護などのため)、読者が追試可能なようにはそもそも書かれていないことを理解する必要がある。ここを理解...
論文の書き方のみならず、その歴史的変遷や存在意義も含めて広く議論していてとても面白い。ジャーナリストの書く記事は、良し悪しはともかく出典が明記されておらず(インタビュイーの個人情報保護などのため)、読者が追試可能なようにはそもそも書かれていないことを理解する必要がある。ここを理解していないと、ジャーナリズムに対して引用が無いとか根拠が無いみたいな無意味な突っ込みどころに気を取られてしまう。相対して、論文は追検証可能性が大事ということになる。 論文の章構成としてはほぼ思考停止で、アブスト・イントロ・方法論・結果と考察・結論という風に認識していたが、それはそもそもIMRAD形式と名前が付いていて、自然科学でよく用いられるが、種々の論文スタイルの一つでしかないことを初めて知った。 著者は自然科学系を経験した社会科学者という背景のため、文理の論文スタイルを両方経験してきている。文系のより多様な論文スタイルは実際に読み込んでみたい。面白そう。
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まだ小熊本と下記で出てくる上野本は途中までしか読めていないが、両方ともためになるしおもしろい。 ちくまから出た上野本と一緒に読み進めると、小熊本はどちらかというと論文の大まかな型を述べているのに対し、上野本はより実践的な研究の進め方を書いている印象。 どちらも書いてあることは...
まだ小熊本と下記で出てくる上野本は途中までしか読めていないが、両方ともためになるしおもしろい。 ちくまから出た上野本と一緒に読み進めると、小熊本はどちらかというと論文の大まかな型を述べているのに対し、上野本はより実践的な研究の進め方を書いている印象。 どちらも書いてあることは重複する部分が多いけど、受け取る情報は違うと思う。そして両方とも違った良さがある。
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単なるマニュアル本ではなく、論文とはそもそもどのようなものか、さらには科学的思考法まで学ぶことができる。 文系・理系を問わず、すべての大学生にとって必読の本だと思う。
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読みやすい。大学に入る前にこの本を読んでいれば……と悔やまれる。 そもそも学問における「論文」とはなんなのかを述べた上で、どんな文章で組み立てるか、を書いている。 確かに学生時代、「論文の書き方」みたいなプチ講座を受けたけど、大体、注釈の書き方とか参考文献の書き方、とかそん...
読みやすい。大学に入る前にこの本を読んでいれば……と悔やまれる。 そもそも学問における「論文」とはなんなのかを述べた上で、どんな文章で組み立てるか、を書いている。 確かに学生時代、「論文の書き方」みたいなプチ講座を受けたけど、大体、注釈の書き方とか参考文献の書き方、とかそんなことしか印象に残ってなかったので、なぜそれが必要なのか、が全く分かっていないままだった。 つまるところ、論文は「科学的思考」に基づいて書く必要がある。(お互いが共有する公理を前提にし、その上に根拠と論理を積み上げて論証し、追検証する。そして進歩していく。)主題がなんなのかをを明確にした上で、先行研究を探し、対象を絞り込み、根拠と論理を積み上げて、論証し、追検証出来るようにし、方法論を組み立て、必要な調査方法を使用する。そして、そのためにパラグラフライティングなどの技術を使用する。 随所で、理科の実験の例えや、料理の例えが出てくる事で、イメージしやすい。 あと、本書で筆者は大量の参考文献をあげているので、次に読みたい本がどんどん溜まっていく。筆者は、学問においての「プライマリ」「かかりつけ医」としての役割を学校で果たしているようだが、大学をすでに卒業した自分からしても、こんなに大量の参考文献をあげてもらえると、次にとっつくべき本がどんどん広がっていくので、まさに「プライマリ」の役割を果たしていただいた。
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【星:♾】 いやー、読み応えがあった。論文の書き方の決定版と言ってもいいんじゃないでしょうか? ここまで分かりやすく、基礎的なことを網羅しつつも奥深く論文の書き方を書いてくれる本はもうでないんじゃないだろうか? 論文の書き方は当然として、そもそも学問をするとはどういうことか、...
【星:♾】 いやー、読み応えがあった。論文の書き方の決定版と言ってもいいんじゃないでしょうか? ここまで分かりやすく、基礎的なことを網羅しつつも奥深く論文の書き方を書いてくれる本はもうでないんじゃないだろうか? 論文の書き方は当然として、そもそも学問をするとはどういうことか、科学とはなんなのかということまで優しく語りかけてくれる。 さらにビジネスにも十分役立つ内容である。 本当に素晴らしい!!
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不完全だから勉強する、それが面白い。SFCの過去問を見たのをきっかけに読んでみた。異常な勉強量、ニュートラルな立ち位置、何を取っても感銘を受けた。では、自分もこうなりたいか、いや、もっと社会の役に立つことがしたい。
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2022年講談社現代新書。 理系の農学部出身から社会学に転じた学者が、そもそも論文とは何なのかというところから検討して課題の設定から参考文献の記し方まで、それこそ註を大量に記して丁寧に説く。良書だ。
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科学的思考という土台の上に論文がある。 その思考方法と論文のスキルを丁寧にわかりやすく説明してくれている本。 人文・社会科学系の研究における定性分析(質的調査)の方法は決まりがあるわけではなく、分類も様々で、いまひとつピンと来なかったが、かなり整理できた。 論文の形式を知るこ...
科学的思考という土台の上に論文がある。 その思考方法と論文のスキルを丁寧にわかりやすく説明してくれている本。 人文・社会科学系の研究における定性分析(質的調査)の方法は決まりがあるわけではなく、分類も様々で、いまひとつピンと来なかったが、かなり整理できた。 論文の形式を知ることで、研究の道筋も見えてくる。 小熊英二は本気で「親切」だ。 「ネガティヴケイパビリティ」で帚木蓬生が言っていたように、現代社会において「親切」であるということは、どれだけ得難く、気高いことか。 こういう研究者がどんどん増えてほしいなあ。
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