おいしくて泣くとき の商品レビュー
森沢明夫さんは好きな作家さんのひとり。 『おいしくて泣くとき』は あぁ、やっぱり森沢さんだなぁ~、と思わせてくれる一冊。 お腹を空かせた子供たち… 少し前からニュース等でよく耳にしている。 「日本の子どもは7人に1人がお腹を空かせている」 初めて耳にしたときは「間違いじゃない...
森沢明夫さんは好きな作家さんのひとり。 『おいしくて泣くとき』は あぁ、やっぱり森沢さんだなぁ~、と思わせてくれる一冊。 お腹を空かせた子供たち… 少し前からニュース等でよく耳にしている。 「日本の子どもは7人に1人がお腹を空かせている」 初めて耳にしたときは「間違いじゃない?」と思ってしまったほど。 子どもたちの貧困は遠い国の話のように思っていたが これが日本の現実。 心也と夕花の関係がとてもせつない。 でも… ラストではあぁ、良かった~ そう思わせてくれるのが森沢さん。 思春期の心也は自分の家が「こども飯」を提供していること、 そこに同級生がやってくることに複雑な思いを抱き 「こども飯」をやめてほしいとさえ思うようになる。 そんな心也に父が亡き妻の言葉を伝える場面。 「人の幸せってのは、学歴や収入で決まるんじゃなくて、 むしろ『じぶんの意志で判断しながら生きているかどうか』に左右されるんだって」 そして、心也の気持ちを大事にすること、 それが「自分の意志で判断すること」 「こども食堂」をやめることだったとしても…、と。 子どもたちを見守り続ける大人がいること。 たったひとりだったとしても それが子どもたちの大きな力になっている。
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夕花のお母さん、夕花と幸太を守ってくれてありがとう。 「辛い過去と引き換えに」なんて綺麗事では決していえない事だけれど、夕花が一発逆転させて幸せを掴んでくれてよかった。 エピローグを読み終えたら胸がいっぱいになりました。つい一息に読んでしまうような、すてきなお話でした。
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それぞれのこども食堂のお話…これどう繋がるんだろう?と最後迄気付かず^^; でもキーワードは「えくぼ」でした! それぞれのお話の中に出てくる「えくぼ」が妙に引っかかってなんかこれ?と思いきやラストはそー繋がるんかいっ!…やられたなぁ とても素敵なお話でした。 途中気持ちが苦しく...
それぞれのこども食堂のお話…これどう繋がるんだろう?と最後迄気付かず^^; でもキーワードは「えくぼ」でした! それぞれのお話の中に出てくる「えくぼ」が妙に引っかかってなんかこれ?と思いきやラストはそー繋がるんかいっ!…やられたなぁ とても素敵なお話でした。 途中気持ちが苦しくなる場面もたくさんあり、この世に神様なんていないじゃん!よく何かしんどい事にぶち当たると「神様はあなたにこれが必要と思いその試練を与えてる」なんて言うけれど夕花や石村君は何の試練の為にこんな思いをしてるの? たった15歳の中学生の望みが「安心したい」って…そんな事ある?そんな思いをしてる中学生を救ってあげられない大人、社会、政治に腹が立ちながら、そして自分もそんな1人なのだと気付きながら…この小説の世界にどっぷり浸らせて頂きました。 良かった、最後、皆が救われて…良かった。 それがなにより! 37年の時を経て夕花の変身ぶりは全く想像出来ないけど…笑 とにかく皆が幸せそうで良かった。 森沢さんの小説、外さないですね! 「風鈴」にあっ!エミリのおじいちゃん!と胸がときめき…こういう再会嬉しいです
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最後に、あっそういうことだたのかぁー。と、ミステリーではないのに、ミステリーで最後の伏線回収を読んだ様な気持ちになった。
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こども食堂にまつわるストーリー。 親の死、貧困、暴力、いじめ、友情、恋。 思春期のもどかしさ。 あたたかいご飯。 見返りを求めない無償の愛。 三人の語り手。 読み進めながら段々と 三人それぞれの世界に引き込まれていき、最後に全ての点と点が繋がったときに、思わず声を上げて泣きました...
こども食堂にまつわるストーリー。 親の死、貧困、暴力、いじめ、友情、恋。 思春期のもどかしさ。 あたたかいご飯。 見返りを求めない無償の愛。 三人の語り手。 読み進めながら段々と 三人それぞれの世界に引き込まれていき、最後に全ての点と点が繋がったときに、思わず声を上げて泣きました。 上手く作られ過ぎたいわゆる"ドラマのような奇跡"と言ってしまえばそれまでですが、 こんな風に人と人の奇跡が重なって生活していることを改めて思い知りました。 「冷めないうちに食べなさい」 よく耳にする何気ないこの言葉の裏には あたたかいご飯をよそう人の気持ちがたくさん詰まっているんだなあ、と。 大切な人が今日もこの世界のどこかで、落ち着く場所であたたかいご飯を食べているといいなぁ。
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読後すっきり爽やか! 途中悲しい気持ちになったり いたたまれなくなったりもするけど… あまりの衝撃のラストに声が出ました! あぁ…本当によかった この作者さんの作品は所々他の作品との 共通点があるのでそれを探すのも一つの楽しみです 「龍浦」・「風鈴」 エミリの小さな包丁 と 本が紡いだ5つの奇跡 が途中思い出されました。 あと個人的に石村くんのその後が気になります 転校してしまったのは残念だけれど どこかで再会できてたらいいなあと 思いました。 他の作品にでてこないかな??なんて。 森沢さんの作品まだ読んでないものも あるのでまた読みながら共通点を探したいな
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はやばいです。非常に驚きのラストで途中まで一切気づかない展開になって自分が鈍感なのか、兎にも角にもマスターが心也なんかもうズルいので、もう両方が同時進行すると思うから、夕花が社長だってうおー、阿久津が幸田だって、そこは早く気付いてくれ。でも母親の出だしの生き様に母親父親心也の思い...
はやばいです。非常に驚きのラストで途中まで一切気づかない展開になって自分が鈍感なのか、兎にも角にもマスターが心也なんかもうズルいので、もう両方が同時進行すると思うから、夕花が社長だってうおー、阿久津が幸田だって、そこは早く気付いてくれ。でも母親の出だしの生き様に母親父親心也の思い出の海の出来事甘酸っぱい、それが最後の別れとは、それが出会いの始まりとは。森沢明夫さん久々で絶対いいからはわかっているけど、こんないいって凄いってこと。あー最後の方はもうサムイボですよ、もう一気にベスト本にノミネート自分の
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全然最後までマスター誰だかわからなかった、今号泣しながら打ってます。 時を経て、再会した2人。あの日の淡い日々。 ゆり子さんの話なんだろ?って思ってたら最後に全部繋がって涙が出てーーーー。森沢さんの作品の中で1番泣いた。切ないけど温まる作品だった。
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こちらも子ども食堂のお話。 子供たちのその後までお話が続いていたのが良かったです。 無力なままの子供時代のお話だけでは少し寂しさが残ってしまう。 今いる場所で精一杯生きた子供たちが大人になりその思いを忘れずに叶えていきます。 生きていくのは大変。けれども生きていかなければその先の...
こちらも子ども食堂のお話。 子供たちのその後までお話が続いていたのが良かったです。 無力なままの子供時代のお話だけでは少し寂しさが残ってしまう。 今いる場所で精一杯生きた子供たちが大人になりその思いを忘れずに叶えていきます。 生きていくのは大変。けれども生きていかなければその先の幸せにも出会えない。 そんな事を教えてくれるお話です。
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偽善者、という言葉の重みを痛感しながらも、誰かの生き方が誰かの人生を支えている世の中の小さな原理に美しさを感じた。
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