ホテル・ピーベリー 新装版 の商品レビュー

近藤史恵(著者)

2024/01/06

序盤「あれ？これってミステリだったよね…？」と帯を確認するほど、読み始めはミステリ色が薄い。都会で心を疲弊させた若者がハワイにきて、土地や人の温度感の違いの中で自分をクールダウンさせていく、旅モノというか人間モノのような風情でストーリーが立ち上がり、事件が起こるのは中盤過ぎたあたり。物語の前半は丸っと、主人公とホテル滞在仲間たちの話にさかれています。でもそれが普通に心地よく読める。「ミステリなのにまだ事件起こらないのかよ（イライラ」とはならないのが、作家さんの上手いところだなあと感じました。事件に突入してからは色んなことが急ピッチで進むので、体感的にはあっという間に読み終わる、という感じ。

2024/01/02

ホテルで事件が起こるという設定が好きなのに加え、｢このホテルの客は皆、嘘をついている｣というキャッチコピーに惹かれて購入しました。
物語が長すぎず、難しい文章では無いのでとても読みやすかったです！スラスラと読めます。
舞台であるハワイの自然豊かな光景が繊細に描写されていて、まるで自分もハワイにいるような感覚になりましたし、ハワイに行ってみたくなりました☺︎
そんな美しくゆったりとしたハワイで流れ始める不穏な空気や不可解な事件にゾクゾクします。特にラストの展開は衝撃的でした。

2023/12/30

んー…なんと言うか…
ジャンルの決め難い小説というか…
現実逃避に読書している勢としては、もっと何かに振り切ってほしかったのだが…
いや、確かにミステリではあるのだが…

主人公も事件も遠回しでねとっとしているというか…
「犯人は、お前だ！」ババーン！
とは真逆の別世界観。
いろんな掘り下げポイントはあった気がするけれど、いろんなことがちょっとずつで結果どっちらけというか？うーん、難しい。

とりあえず大人小説です。

2023/12/21

旅に行きたくなるミステリー。
女性陣は桑島さんも、和美さんも好き。逆に男性陣に魅力的な登場人物がいない（´-`）女性作家さんですが、男性を巧く描いているからでしょうか。

2023/12/10

このホテルの客はみんな、嘘をついている、という帯のフレーズに惹かれて選んだ！
途中までは話がのんびりしててやや退屈感もあったけど、最後はちゃんとミステリーで面白かった。
ハワイ島行ってみたいな！

2023/12/09

3/4ぐらいまではよくある旅行記のように感じてたけど、最後の最後でミステリー要素がぐっと詰まってる。
ハワイ行ってみたくなる〜お金ないけど〜〜

2023/11/25

旅先で、まさにハワイででも読んだら臨場感も相まって楽しめそうな１冊。

主人公が恋愛脳すぎた気がしないでもないが、イッキに読める文章力に魅了された。

旅行ミステリー？

他の作品もぜひ読んでみたい。
旅行した気分にもなれてミステリーも楽しめるなんて最高じゃないか。

2023/11/15

「このホテルの客はみんな、嘘をついてる」
インパクトのある帯に惹かれ手に取った一冊。

逃避行のように訪れた地ハワイの「ホテルピーベリー」に集まった、それぞれの事情を持つ旅人達。
旅行記とも思えるような穏やかな描写が続いたあと、主人公をはじめ、それぞれの事情も明かされていく。

そんな中、1人、また1人と人が亡くなっていくホテルピーベリー。連続殺人？犯人は？リピーターが泊まれない理由は？
非常に読み進めやすい文体のおかけでストーリーもサクサク進み、ラストではすべての真相が明らかに。

時間を空けてまた読んでみたい。そう思える作品でした。

2023/11/11

甘美なミステリー。
ミステリーをよく読む人ではないので普通がどうかわからないですが、少なくとも最初に人が死ぬまではミステリーということを忘れて、旅と人情の話と勘違いしたほど。
でも人が死に始めてから、色々な方向から恐ろしさが襲いかかってくる、不思議な体験でした。
そんなに白黒ハッキリしたエンディングではないですが、人生って意外とそんなもんかもね。

2023/11/08

面白い。
帯の「客の1人がプールで溺死、やがてもう1人…」に連続殺人か…！？と楽しみに読んでたけど、なかなか人が死なない。
裏表紙のあらすじから想像した連続殺人とかクローズドサークルとか密室とかじゃなくて、近藤史恵氏らしい人間ドラマでとても満足。
コーヒーが飲みたくなりました。