カザアナ の商品レビュー
読了。特殊な力を持つ3人とAIの社会とジャポニズムという偏向した文化が交錯している話。これは、ファンタジーなのか?特殊な世界観ではあるけど、ありそうな近未来のような感じもして引き込まれる。久しぶりに森絵都さん読みましたが、面白かった。
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歴史ファンタジー?SF?と思えば、時代は進み近未来の日本を舞台に物語は展開されていく。 歴史パートは実在した人物が登場し、近未来パートは妙にリアルでアイロニーな未来像で描かれる。そんな世界観に、なぜか自然と引き込まれていく。 驚いた。森先生は、こういうタイプもいけるのか。先生自身...
歴史ファンタジー?SF?と思えば、時代は進み近未来の日本を舞台に物語は展開されていく。 歴史パートは実在した人物が登場し、近未来パートは妙にリアルでアイロニーな未来像で描かれる。そんな世界観に、なぜか自然と引き込まれていく。 驚いた。森先生は、こういうタイプもいけるのか。先生自身にとっても新しい挑戦なのかもしれないが、作家の可能性に改めて心打たれた。 こんなファンタジーな世界観にも関わらず、森絵都節は変わらず。登場人物の前向きな指向は、暗い現実に"カザアナ"を開けてくれるようだ。思春期の頃のどこか懐かしい景色を、思考を想起させてくれる。それは解説の芦沢先生の言うように初カラフルが思春期だったからなのか、はたまた森絵都の小説が故なのか、おそらく両方のハーモニーな気がする。 この気持ちを忘れたくない、そんなとても心地のよい物語だった。
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小学生の頃、著者の作品にハマり、読みあさっていたことを思い出しながら読んでみた。 大人になると物語にいまひとつ入り込めない気もしたが、子どもの感情が的確に表現されていることが昔の私にとってはすごく面白く感じるポイントだったのかなーと思った。 様々な制約の中でも、心まで窮屈になら...
小学生の頃、著者の作品にハマり、読みあさっていたことを思い出しながら読んでみた。 大人になると物語にいまひとつ入り込めない気もしたが、子どもの感情が的確に表現されていることが昔の私にとってはすごく面白く感じるポイントだったのかなーと思った。 様々な制約の中でも、心まで窮屈にならず前向きに闘う人々の姿から自然のように爽やかな印象を受けた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
以前別の本の短編小説で著者の作品を読んで、(ユーモラスで面白い)と思い購入しました。 登場人物達の前向きで自由な感覚に元気を貰えるので好きです。 世間がどうあっても、自分を見失わない強さが単純にかっこいいと思います。自分は近頃、人それぞれ考え方が違うと理解してる、と思っているだけで、実際は自分とは違うなとどこかで一歩引いて見ているんじゃないかと考えることがあります。これが固定概念に囚われている、という状況なんだろうかと思っていた矢先にこの本を読みました。 普通、や世間体に無意識に拘ると、見えないものが多くなると思います。物語りの中では社会が求める国民性に反発、葛藤する人々が描かれ、自分はその姿を羨ましく思いました。日常では、その様な世界を巻き込む事件はそうそう起こりませんが、違和感に気づいたら、それが自分の意見なのか世間の意見なのか立ち止まる事が必要なのではないかと思います。与えられる事を鵜呑みにしないで考え続けるのは大切な事だなと思います。
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森絵都といえば思春期の少年少女が中心の青春小説である。と私は考えている。 大人を主役に添えることもあるが(みかづきもそうだった)あくまで舞台は現代であることのほうが多い。 それが今回かなり印象の違うファンタジーともSFともつかぬ話を展開していたので驚いた。 舞台は近未来の監視社...
森絵都といえば思春期の少年少女が中心の青春小説である。と私は考えている。 大人を主役に添えることもあるが(みかづきもそうだった)あくまで舞台は現代であることのほうが多い。 それが今回かなり印象の違うファンタジーともSFともつかぬ話を展開していたので驚いた。 舞台は近未来の監視社会化した日本。そこで主人公たちは平安時代より蘇った森羅万象を読む人々「カザアナ」と出会う。 話自体はめちゃくちゃ面白いというわけではなかった。私の中の森絵都のハードルが上がっているだけの可能性もあるけど。 ただ私は ティーン向けの小説で金字塔を打ち立て、塾の歴史というある意味では子どもが主役の小説で本屋大賞2位を取った作家が、さらに新しい場所へ行こうとしていることに感動した。 作家ってすごいなぁと改めて感じた。 作品そのものの出来というよりは10年以上前から好きな作家が衰えを見せることなく新しい道を探していること、私はそれがとても嬉しい。
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監視社会化が進む少し先の日本。里宇とその家族はどこか不思議な庭師カザアナたちと出会う、特別な力をもつカザアナたちと里宇を含めたぶっ飛んだ家族たちが織りなすファンタジー?SF?小説。 本屋であらすじを読んだ時、近未来の話でなにかメッセージ性のある小説なのか?だけど庭師という単語か...
監視社会化が進む少し先の日本。里宇とその家族はどこか不思議な庭師カザアナたちと出会う、特別な力をもつカザアナたちと里宇を含めたぶっ飛んだ家族たちが織りなすファンタジー?SF?小説。 本屋であらすじを読んだ時、近未来の話でなにかメッセージ性のある小説なのか?だけど庭師という単語からお仕事小説ぽいのかなぁ?と予想ができず気になり購入を決めました。読みはじめからは何というはちゃめちゃな設定にとても驚いてしまった。 まず世界設定、ジャポいものを強制する政治、こんな世界あるか…?IF世界だとしてありえないよなぁと読みながら思った。そして登場人物たちだが性格はぱっとみキテレツではあるのだが読みすすめていくとその内側は親近感がわくといった不思議な内容。 そして、ラスト日常ほのぼストーリーかと思いきや、シリアスとギャグを混ぜつつ大物相手にドタバタ展開、次のページをめくるたびに予想外すぎて目を白黒し、よみ読み終わったときとてもほっと息をつくという奇妙な気持ちになりました。 いままで読んできた森絵都作品のなかでも結構奇抜な印象で戸惑う人は多いと感じた。だけど普通の小説では読み足りない、物語に振り回されたい人にはおすすめの小説です。
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一気に読んだ本は久々でした。 歴史小説??という導入部分から今より少し先の未来へ。特殊能力の持ち主?カザアナの人々と入谷ファミリーが、変えていかなきゃの予測不可能な大冒険。実際に色々なことがおこり得るかもしれない未来の怖さ。ユーモアの中にもそこにどう向かうかを、問われているような...
一気に読んだ本は久々でした。 歴史小説??という導入部分から今より少し先の未来へ。特殊能力の持ち主?カザアナの人々と入谷ファミリーが、変えていかなきゃの予測不可能な大冒険。実際に色々なことがおこり得るかもしれない未来の怖さ。ユーモアの中にもそこにどう向かうかを、問われているような気にもなりました。
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「カザアナ」と呼ばれる者たちの設定や歴史が、とにかくおもしろい。 私だったらどのカザアナになりたいかと考えながら読むと、より楽しい。
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森絵都によるアットホームでシニカルな長編近未来ディストピアSFコメディ。 短編ではSFっぽい作品も読んだことはあったけど、こんな物語も描けるのか、と20年以上追いかけて読んできた身としては驚いた。 現代社会への風刺や昨今の日本政府への皮肉が込められているような内容。 今までど...
森絵都によるアットホームでシニカルな長編近未来ディストピアSFコメディ。 短編ではSFっぽい作品も読んだことはあったけど、こんな物語も描けるのか、と20年以上追いかけて読んできた身としては驚いた。 現代社会への風刺や昨今の日本政府への皮肉が込められているような内容。 今までどんな弱さも惨めさも掬い取ってくれるような懐の深さと力強さを感じる作品をたくさん書いていた著者だけに、これが著者の政治的なイデオロギーの発露だったらどうしよう…(作者の人間性と作品を同一視するのは違うだろという意見もあるけど)好きな作家の作品を素直に読めなくなるかも怖いな〜…と途中までは思っていたのですが、最後の30ページでやられました。 着地点そこ!? 意外と言えば意外な結末だけど、そうだよな〜森絵都は正論で読者をぶっ叩いてくるようなことはしないよね〜、と安心しました。 世界の複雑さはこれからもマシマシになって連綿と続いていく。そしてそれは時にちっぽけな人間ひとりひとりを理不尽に押し潰してくることもある。そんな時、諦めて流されないで立ち向かう。なんじゃそりゃって笑われちゃうような方法だっていい。
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チョイチョイ笑えた。 第一話〜三話は良かった。 十文字さんのキャラがいい味を出していたので、もっと十文字さん絡みの話が読みたかった。 第四話で、政治って難しいんだなと思った。
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