かか の商品レビュー
独特の「かか弁」と方言と拙い言い間違いだらけの口語の語り口で、日本語で何を喋っているか分からない状態で凄く読みにくかった。
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『くるまの娘』を先に読んで衝撃的な感動だったので、作者のデビュー作も読んだ。この話口調(文体というより口語のような文)に慣れるまで読みにくいが、必要があってのこの口調なんだと最後には納得。なんだか深く深くしみ込んでくるような不思議な読後感だった。大好きな母を自分が産みなおしたい。...
『くるまの娘』を先に読んで衝撃的な感動だったので、作者のデビュー作も読んだ。この話口調(文体というより口語のような文)に慣れるまで読みにくいが、必要があってのこの口調なんだと最後には納得。なんだか深く深くしみ込んでくるような不思議な読後感だった。大好きな母を自分が産みなおしたい。なんて面白い発想だろう。でもわかる。いかに好きなのか。いかに憎いのかが伝わる。けっして気持ちのいいストーリーではないのだが、つい読み進めてしまう。ラストは不穏でどうなることかと、どきどきした。
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主人公の幼稚さから来るものなのか、文章が幼くて読みにくかった。 しかし、ヒステリックな母が憎いけど本当は好きという感情だったり鍵垢の心地良さだったりは自分にも経験があるところだったので共感ができて何とか読み切ったという感じだった。
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純文学とはこういうモノなのか 登場人物のかか弁が混じって読みづらい 読みづらいので頭に入って来にくい
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作者に抜きん出た才能があることはまったく間違いない。好きか嫌いかは別であるが。ろくでもない親への強い思い、愛は、同じだけの強い憎しみも同時に持つ。しかしそれは時としてとめどなく発露する。乗り越えていかねば生きられないぞ。乗り越えよ。私は乗り越えた。エゴイストであるがゆえに乗り越え...
作者に抜きん出た才能があることはまったく間違いない。好きか嫌いかは別であるが。ろくでもない親への強い思い、愛は、同じだけの強い憎しみも同時に持つ。しかしそれは時としてとめどなく発露する。乗り越えていかねば生きられないぞ。乗り越えよ。私は乗り越えた。エゴイストであるがゆえに乗り越えられるものかもしれないが
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言葉がところどころ読みづらいところもあった。 お母さんって、生まれた時から切り離すことが出来ない血縁で、たとえ大切に思われなくても、子供はお母さんが、大好きなんだなぁと思った。
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19歳のうーちゃんとかか、弟、祖父母、従姉、犬の日常。一見するとありふれた家族のように思えるけど、かかは酒を飲んで荒れるし、祖父母とはぎくしゃくしたような関係。家族との複雑な関係や、何で生まれてきたのかのような問いかけが出てきて、読んでて苦しくて仕方なくなってくる。 だけど合間にうーちゃんの、かかが好きな気持ちが見え隠れしてるし、旅の途中で突発的に嘘をSNS に投稿しては自分の気持ちを確かめ整理してて、とても目が離せなかった。 まず冒頭の『女の股から溢れ出る血液』が衝撃を受けた。幼少のうーちゃんが『一疋の金魚』の正体を知らないのは当然のことだけど、知らないからこその好奇心、誰かに見せたいという欲求は誰にも止めることは出来ない。だからこそ、冒頭からこの作品が生々しく感じた。 次に、全体的に方言なのか造語なのか、んっ?ってなる言葉がいくつも出てきて気になった仕方なかった。 調べてみたら『そい』は『それ』を意味した博多弁だったし、大阪弁の『ほったらかす』、茨城弁の『だかん』、広島弁の『のんよ』みたいに、全国各地の方言で語られてて、この家族は一体どこの出身なんだ?ってなった。方言だけかと思ったら『ありがとさんすん』『まわまみーすもーす』とか、かかの造語が出てきてもう訳分からん。 だからいつものようにすらすら読めないし、理解しながら読むのには時間かかったけど、なんか不思議な世界に迷い込んだような、でも戸惑いながら読んだ。 さらに、“おまい”って何度も出てきて、誰の事?って思ってよくよく読んでみたら弟のことで、どうも弟に語りかけている文体で成り立ってた。 “おまい”が誰を指してるのか分かると、この作品の見通しが少し良くなってきて、もう一度最初から読んでみたくなってしまう、そんな中毒性がある作品に感じた。 最後に、この作品の中でうーちゃんは『かかを、産んでやりたい、産んで育ててあげたい』と思うようになる。ととに浮気されて痛みの中で生きるかかを想ってのことだろうけど、母と娘の関係が入れ替わるって、すごく複雑。 でも、それって複雑な家族関係の中で生きるうーちゃんだからこそできる発想であって、うーちゃんの価値観でもある。 この作品は、冒頭から生々しく始まり、性とか家族役割とか複雑に描かれてるし、どこをとっても難しい。 なのにまた読みたくなる、そんな作品でした。 私と同年か年少の方の作品ってことに驚いた。 しかも、10代でこの作品を書かれたことに衝撃を受けた。
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P.65 なんでこうまで苦しめられんのにあかぼうつくるまえに離れなかったんだろう、なんでこのひとは、しにたいしにたいと言いながらしなないんだろうとうらみました、 読んでて苦しくなって、でもうーちゃんに会いに行かなくちゃって思う。私のかかに対する信仰は、残ってるのかな。
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アルコール依存症で自傷行為をしてしまう母と祖父母、弟、従妹、犬と暮らす浪人生のうーちゃん。自分でも整理がつかない気持ちを嘘も混ぜてSNSに投稿し自己嫌悪に陥る。ある思いに至り熊野に向かうが、切り替えきれない揺れ動く気持ち独特な文体でつづられている。あちこちの評者が驚く著者(”空恐...
アルコール依存症で自傷行為をしてしまう母と祖父母、弟、従妹、犬と暮らす浪人生のうーちゃん。自分でも整理がつかない気持ちを嘘も混ぜてSNSに投稿し自己嫌悪に陥る。ある思いに至り熊野に向かうが、切り替えきれない揺れ動く気持ち独特な文体でつづられている。あちこちの評者が驚く著者(”空恐ろしい”と言われている)というのも納得な内容だった。他人には知られたくない自分の中の嫌な気持ちや衝動的にしてしまう行動がとても上手く表現されていた。悩まされているけどやっぱりお母さんが大好きなうーちゃんの気持ちが伝わってきた。
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現代にいそうな、主人公と母親との生々しい関係性を感じるような描き方だった。 主人公の、母親がおかしくなったのは私を産んだからだという思考は、よく考えると変だと思うが、何故か納得してしまうように感じた。不思議だ。 個人的に、書き下ろし短編である、「三十一日」のラストが印象に残って...
現代にいそうな、主人公と母親との生々しい関係性を感じるような描き方だった。 主人公の、母親がおかしくなったのは私を産んだからだという思考は、よく考えると変だと思うが、何故か納得してしまうように感じた。不思議だ。 個人的に、書き下ろし短編である、「三十一日」のラストが印象に残っている。 ──誰も避けては通れないはずの不条理な黒い穴は、普段は日常が覆っている。生活とはその穴に薄い布を丁寧に覆いかぶせる行為だ。
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