ロング・アフタヌーン の商品レビュー
「犬を飼う」がとんでもないインパクトだった。 何だ、このストーリー! そこから、どんどん引き込まれ、ハートをわしづかみ! 編集者の梨帆の生き方と、50歳の主婦の生き様、 リンクしあいながら、7年の月日を開けて再会する。 男性作家なのに、なぜここまで女性心理に詳しいの? 二人...
「犬を飼う」がとんでもないインパクトだった。 何だ、このストーリー! そこから、どんどん引き込まれ、ハートをわしづかみ! 編集者の梨帆の生き方と、50歳の主婦の生き様、 リンクしあいながら、7年の月日を開けて再会する。 男性作家なのに、なぜここまで女性心理に詳しいの? 二人の心模様に、何度も感情移入しっぱなし。 今一番読みたい作家さんはこの方!
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少し時系列が自分には難しかった 読んでいくなかで、少しずつ小説の中の 話が意味がわかると怖くなっていった
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面白かった…本当は☆3つくらいかなーという感じだったのですが、物語の展開が思った以上で。作品の中に作品がありましたって感じです。最後のほうはフィクションなのかノンフィクションなのかは置いといて背筋がゾクリと凍りましたね。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「絶叫」や「ロストケア」などすごく面白かった印象が強かったのと 表紙デザインが好きで選びました 最初から世界に飲み込まれました 他のレビューに「男性は読まない方がいいかも」という内容があり、ちょっと気になったんだけど そういうことか 好きな作品は 「ロング・アフターヌーンです、 という本読みさんは、センスあるな、、、なんて 思わせるような作品 でも、多恵にしろ梨帆にしろ 結局は「生に忠実」という印象というか しっかり「こうしていきたい」という意思がないと こうはならないという意味合いでは 読書以外無趣味でそろそろ未来になんの目的も持てない私としてはうらやましい女性たち 素直な感想は 「いいなあ・・・」でした 「(仮に殺人を犯してしまったとしても、それでもいいなあ・・・」でした
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最近ハマりだした葉真中顕さん。 心の中をえぐってきますね。 「ロング・アフタヌーン」は冒頭から何やらざわめいてきます。 まるで男性に対する宣戦布告?のようにも感じる内容。 それもそのはず、今回のテーマは「男女雇用機会均等法」となっております。 この法律は日本全体の価値観を大きく...
最近ハマりだした葉真中顕さん。 心の中をえぐってきますね。 「ロング・アフタヌーン」は冒頭から何やらざわめいてきます。 まるで男性に対する宣戦布告?のようにも感じる内容。 それもそのはず、今回のテーマは「男女雇用機会均等法」となっております。 この法律は日本全体の価値観を大きく変えた法律なのではないでしょうか。こういったものはバーーン!と「この法律導入します!」と発表があったからといって、すぐに変わるものではない。 まず、人の心が法律に追いつかない。(現に今でもこの法律による混乱が生じているのはご存じの通り。) そして、何よりこの法律が出たことにより不利益を生じる人間が大多数存在するのも事実なのです。 この法律がもたらした女性の葛藤を二人の女性を通して描いています。 私は生き方が梨帆(バツ一、編集者)に似ているのですが、考え方はちょっと違う。 登場人物の考え方と自分の考え方を比較して読むのも楽しいかと思います。 (私の場合、仕事がそんなに突出して出来たわけではないので、キャリアも出産もそこそこのところで落ち着かせた) 梨帆がキャリアと出産の狭間でした決断。 人によってその選択が良かったのか、悪かったのかはすぐに結論が出るものではありません。 後悔がないように選択をするしかないんですよね。後悔がずっと心の中で生き続けると、ホント不幸しか生まれないような気がします。 現代に生きる私たちに多いんじゃないかな~、と思ったのが下記のフレーズです。 ”ねえ、タ~坊、あなたは幸せ過ぎてうんざりしているんじゃないよ。幸せだって思い込まなきゃいけないことに、うんざりしているんだよ”(抜粋) 自分が不幸だということを認めたくない。 だから他人と比較して「○○さんよりはまし。だから自分は幸せ」「●●がある、▲▲が出来ている。だから自分は幸せ」。 そこに自分の意思は見えないんですよねぇ。 こんなふうに自分を騙し騙し生きることもできるのですが、その感情が容量を超えて漏れてきたときに、人って爆発しちゃうもんなんだと思います。その時、自分で自分を抑えることが出来ればいいのですが、おかしな方向に向かって(世間でいう事件ってやつです)暴走しまうと誰も止められない。。。 多恵の小説は彼女自身と思われますが、小説と現実の境目はどこなのか。事実は彼女しか知る由がありません。 (読者にラストを想像させるので、いつまでも記憶に残ります。あぁ、著者の思惑通りだ!) 葉真中顕さん、最高過ぎます。 社会派をテーマにして重量感あるものが好きな方はハマると思います。
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題材、設定、構成がとても好き 一気読み。個人的ヒット 出版社勤務 本を愛してやまない 生き悩む女性たちが主人公 男性性への疑問、人間の課題の根源 彼らに都合良く作られた社会構造 親友への思慕 人生の選択、自分で選び取ってきたこと自体の大切さ 『それぞれの選択は思い描いた通り...
題材、設定、構成がとても好き 一気読み。個人的ヒット 出版社勤務 本を愛してやまない 生き悩む女性たちが主人公 男性性への疑問、人間の課題の根源 彼らに都合良く作られた社会構造 親友への思慕 人生の選択、自分で選び取ってきたこと自体の大切さ 『それぞれの選択は思い描いた通りの結果を招かなかったかもしれない、でも、その場その場では切実に選んできたじゃないか。』 自分の記憶を整理しているはずの夢、支離滅裂だったり悲しかったり幸せだったりアンコントローラブルなもう一つの世界 親友自体がつくりあげられた物語だったとは…。 『私たちの物語の始まりだけを切り取った夢。 私たちは何度でも出会い、何度でも親友になれる』 号泣 フィクションの中に、これは自分のことだ、と 心の底から思える言葉がある 文章がある 『これは私の物語だ フィクションに触れた時時折訪れる、奇跡のような感覚』 物語の力が魂を掴み、この世界に押しとどめる それくらいの力が、本には、確かにある。 たくさんの世界に出会いたい 本を読まない人生なんて、考えられない。 そう改めて思わせてくれる本だった。
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冒頭短編エグく注意。物語全体のフェミニズム色がかなり強く男性読者は注意。様々なネタや手法が散りばめられているがこの物語の主題はラストシーンで語られている事だと感じた。
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出版社の小説部門で働いていた主人公。その時に小説を投稿してきた女性が、7年の月日を得て、再び主人公に小説を送るところから物語は始まります。 その物語もとても興味深いというか、特殊というか。(なんでデビューさせなかったの?と言うぐらい、印象に残ります) テーマは、愛に負けるな...
出版社の小説部門で働いていた主人公。その時に小説を投稿してきた女性が、7年の月日を得て、再び主人公に小説を送るところから物語は始まります。 その物語もとても興味深いというか、特殊というか。(なんでデビューさせなかったの?と言うぐらい、印象に残ります) テーマは、愛に負けるな!じゃないかなと思います。 愛とは、いいものばかりではなく、押し付けがましい愛もあり。そんな愛に負けるな!ということなのかな?と思います。(この作家さん、テーマも分かりやすくて好きです)
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編集者の梨帆に届いたのは、七年前に新人賞の最終候補に残ったものの、落選した志村多恵による新たな小説だった。「長い午後」というタイトルのその小説に、梨帆は引き込まれていく。そしてこの小説は事実を描いたものではないのか、という疑念が強まるなか、小説の主人公は大きな決断をすることになる...
編集者の梨帆に届いたのは、七年前に新人賞の最終候補に残ったものの、落選した志村多恵による新たな小説だった。「長い午後」というタイトルのその小説に、梨帆は引き込まれていく。そしてこの小説は事実を描いたものではないのか、という疑念が強まるなか、小説の主人公は大きな決断をすることになる。本好きは特に必読かもしれないミステリです。 「長い午後」の主人公も、そして梨帆も自らの人生の選択に悩んでいます。いや、そもそも一度も悩まない人なんてないし、そのあとで「あの選択は正しかったのか」と後悔してしまうこともありがちなのでしょう。現状に満足できなくても、これで良かったのだと、自分は幸せなのだと自分自身に言い聞かせる……多少なりともそうして生きている人がほとんどなのじゃないのかなあ。そしてそのことに気づかず、自覚していない人の方が実は幸せなのかもしれません。だけど気づいてしまったら……そりゃもう戻れませんよね。自分に当てはめてみると、少しぞくっとしました。深く考えないようにしよう(苦笑)。 出版を巡る状況も本好きにとっては興味深く、そして少し切ないところがあります。良い本と売れる本は違うとか、良い本でなくても売れる本がなくては出版が立ち行かないとか。それでも熱意のある書き手と編集者がいてくれることは、本好きにはとても心強いことです。 ミステリ部分に関しては、終盤に至ってからの展開なのであまり触れないことにしますが。ぞくりとさせられると同時に、どこかしら清々しくも思えてしまいました。そう思えた時点で、読者ももう「共犯者」になってしまっているのかも。
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作中作「犬を飼う」からの始まりにして、すでに不穏な雰囲気プンプンです。 小説家志望の女と編集者の女2人の物語ですが、作中作「長い午後」がリアリティにあふれ、どんどん2人の人生にリンクし絡まっていく様は圧巻です。 NANAのいちばん好きなシーンが出てきました。
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