1,800円以上の注文で送料無料

燕は戻ってこない の商品レビュー

3.9

186件のお客様レビュー

  1. 5つ

    42

  2. 4つ

    75

  3. 3つ

    47

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/07/06

登場人物たちの言動が コロコロ変わる様子が とってもリアル。 なんだか節操ないけど 人ってこうだよね、と。 誰しもあることだけど、 とはいえ、あまりにも コロコロと変わる人は 一緒にいると疲れます。 そういう人って身辺に 次々と問題を起こすん ですよね。 それから貧困も...

登場人物たちの言動が コロコロ変わる様子が とってもリアル。 なんだか節操ないけど 人ってこうだよね、と。 誰しもあることだけど、 とはいえ、あまりにも コロコロと変わる人は 一緒にいると疲れます。 そういう人って身辺に 次々と問題を起こすん ですよね。 それから貧困も問題の 温床。 言動がコロコロ変わる 人と貧困を避けること。 平穏に暮らしたければ やはりそういうことに なるのかな。 内容とあまり関係ない けれど、そんなことを 思ったのでした。

Posted byブクログ

2024/01/05

「私は何を売り渡したのだろう」 貧しさから代理母になった29歳リキの叫びが聞こえてきた。 介護の仕事を捨て一人東京に出てきたリキの生活は困窮していく。不満と怖れ、劣等感に苛まれるリキの思いが伝わってきたが、安易に代理母を引き受けるのはどうなのと苛立ちを覚えてしまった。 依頼者であ...

「私は何を売り渡したのだろう」 貧しさから代理母になった29歳リキの叫びが聞こえてきた。 介護の仕事を捨て一人東京に出てきたリキの生活は困窮していく。不満と怖れ、劣等感に苛まれるリキの思いが伝わってきたが、安易に代理母を引き受けるのはどうなのと苛立ちを覚えてしまった。 依頼者である草桶基、悠子夫妻の自己中心的な考え方にもついていけなかった。 「子供って誰のものなの?」 子宮の中で卵子がふらふらと浮遊しているイメージが、いざ妊娠してみると、小さな芽が子宮にしっかりと根付く感覚がある…。お金と引き換えに卵子と子宮を売ったリキだったが、命を宿し子が生まれてくる中で自分にとって確かなもの、大切なものが何かと気づいていく心の変化に希望が見えた。 私はこのラストで良かったと思う。

Posted byブクログ

2023/12/23

一日で一気に読み終えた。主人公たちの心がコロコロ変わって、どう終着するのかわからなかった。でも双子を妊娠したときから結末がうっすら想像できたかな。自分は本当はリキ側の人間なのに、草桶ほどではないけど、割とそっち側に身を置いていて、後ろめたい気持ちを持ちながら読んでいた。その一方で...

一日で一気に読み終えた。主人公たちの心がコロコロ変わって、どう終着するのかわからなかった。でも双子を妊娠したときから結末がうっすら想像できたかな。自分は本当はリキ側の人間なのに、草桶ほどではないけど、割とそっち側に身を置いていて、後ろめたい気持ちを持ちながら読んでいた。その一方で妊娠していた時の事も思い出してリキ側にもなったり。私の心も揺さぶられてしまう本だった。

Posted byブクログ

2024/01/29

女性に是非とも読んでほしい作品だ。 「代理母」というテーマで人間の本性を剥き出しにし、その愚かさを映し出す。 話の大筋は予見できるが、物語がどう収束するのか全く読めなかった。文字通りラスト1ページまで結末が、分からない。 また、現代若者の貧困...

女性に是非とも読んでほしい作品だ。 「代理母」というテーマで人間の本性を剥き出しにし、その愚かさを映し出す。 話の大筋は予見できるが、物語がどう収束するのか全く読めなかった。文字通りラスト1ページまで結末が、分からない。 また、現代若者の貧困というサブテーマもあり、読んでいてなかなか辛い。 貧すれば鈍するなのか、主人公を含めた男女が感情のまま 刹那的に流されている部分には、同情と反発を同時に覚えた。 男の私がこの作品を真に受け止められたとは思えない。 読まれた方は、このラストシーンをどう感じるのか、感想を読んでみたい。

Posted byブクログ

2023/10/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

まさかのラスト。いのちをかけて出産に挑んだ主人公と依頼主側の考え方の違い。 おどろおどろしいなんとも言えない感情になった。 きっと体験した人にしか分からないのだろう。

Posted byブクログ

2023/10/07

貧困、地域格差、不妊、代理母など重いテーマが散りばめられているのに、所々「クスッ」と笑える。さすがです。

Posted byブクログ

2023/09/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あんなに遺伝子に執着した基はなぜ急にDNA鑑定をやめるのか、あまり納得できなかったけど、犬散歩の場面をふと思い出した。 結局、「オスは虚威を張る」だったんだね。

Posted byブクログ

2023/09/18

目の前の生活の為にお金は必要で、その為に自分の身体を対価を得る手段として使うこと自体は、それほど不自然なことではないと思うし、近い将来、現実となるだろう。対価を払う側と得る側、子を産む側と産めない側、対等ではいられないなか、お互いがマウントをとって自我を保とうともがく感情の揺れ、...

目の前の生活の為にお金は必要で、その為に自分の身体を対価を得る手段として使うこと自体は、それほど不自然なことではないと思うし、近い将来、現実となるだろう。対価を払う側と得る側、子を産む側と産めない側、対等ではいられないなか、お互いがマウントをとって自我を保とうともがく感情の揺れ、屈辱、羞恥、罪悪感、無気力、疑念、背徳感…一瞬で切り替わる感情など、臨場感があった。 最後、リキが起こした行動は、未来に向かって自分の足で走っていく希望にみえた。

Posted byブクログ

2023/08/28

帯にあった 『OUT』から25年、女性たちの困窮と憤怒を捉えつづける作家による、予言的ディストピア。この言葉に惹かれた。 「OUT」を読んだ時の衝撃は忘れられない。 けれども、期待は裏切られた。 地方で暮らしていたが、もっと豊かな生活を求めて上京したリキ。 得た仕事は病院の事務...

帯にあった 『OUT』から25年、女性たちの困窮と憤怒を捉えつづける作家による、予言的ディストピア。この言葉に惹かれた。 「OUT」を読んだ時の衝撃は忘れられない。 けれども、期待は裏切られた。 地方で暮らしていたが、もっと豊かな生活を求めて上京したリキ。 得た仕事は病院の事務。しかし非正規だったので生活は苦しかった。 非正規雇用の問題を深く掘り下げるわけではなく、 リキが友人から卵子提供の話を聞いて代理母として契約する事になったが、深く考えての事ではなくて成り行き任せの感が。 他の登場人物もイマイチ理解しにくい。 ただラストには意表を突かれた。

Posted byブクログ

2023/08/26

貧富の差が激しくなり、晩婚化がさらに進み…と考えると、この小説もずいぶんリアルなものになると思う。 お金をもらって、人に渡すために子供を産むってどういう気持ちになるんだろう… そしてその子はどうやって育って行くんだろう。

Posted byブクログ