政治学者、PTA会長になる の商品レビュー
PTAを変革した男の物語である。政治学者である筆者はPTAの会長に(半ば強制的に)任命された。そこでは当たり前の「常識」が全く通らず、理屈も何もありはしなかった。そんな中でも保護者に寄り添い、より良い組織を作ろうと駆けずり回る筆者。こんな人がいる組織に属してみたいと思わされる人柄...
PTAを変革した男の物語である。政治学者である筆者はPTAの会長に(半ば強制的に)任命された。そこでは当たり前の「常識」が全く通らず、理屈も何もありはしなかった。そんな中でも保護者に寄り添い、より良い組織を作ろうと駆けずり回る筆者。こんな人がいる組織に属してみたいと思わされる人柄に感服した。
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大人って大変だな〜って思った。大変というか、まだまだ俺もいろんなことが待ち受けてるのかもしれないと思った。今度、両親に俺が小学生の頃のPTA活動はどんなだったか聞いてみよう。あと本書では記されてないが、著者が実際にPTA会長になった小学校がどこなのか調べてみたら、うちの父の出身校...
大人って大変だな〜って思った。大変というか、まだまだ俺もいろんなことが待ち受けてるのかもしれないと思った。今度、両親に俺が小学生の頃のPTA活動はどんなだったか聞いてみよう。あと本書では記されてないが、著者が実際にPTA会長になった小学校がどこなのか調べてみたら、うちの父の出身校でビックリした。はえ〜〜〜
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今の個や多様性が尊重される時代の裏側では、 暗黙の了解、空気を読まないといけない、周りに配慮しないと悪者になる…。 だから意見なんて言えない状況だし、 本当は嫌だけど、 間違えることのほうが不安だから 周りに合わせたり、今までの繰り返しをしていれば無難。安心。 衝突を避けるために...
今の個や多様性が尊重される時代の裏側では、 暗黙の了解、空気を読まないといけない、周りに配慮しないと悪者になる…。 だから意見なんて言えない状況だし、 本当は嫌だけど、 間違えることのほうが不安だから 周りに合わせたり、今までの繰り返しをしていれば無難。安心。 衝突を避けるためにあえて関わらないから 人と人との距離は昔よりだいぶ遠い。 ネットもあるから物理的にも遠い。 加えて時代の流れはものすごく早くなっているから、 いろんな年代の人が集うPTAは お互いの価値観は理解できなくて当たり前。 さらにPTA活動に正解はないし、実態はモヤモヤとして不透明だから 懐疑的にもなるし、めんどくさいし PTAの嫌なイメージは膨らむばかり。 これを読んで、 リーダーができる人は 本当に限られた人だなと感じた。 今の時代、オペレーターになれる人はたくさんいる。でも、リーダーになれる人は少ない。 そしてそれはPTAに限ったことではなくて、 社会全体でも言えることだった。 著者は、PTA会長として、活動を自分の決断で自分のやり方でしっかりまとめた。 私だったら違うやり方をするなと思ったけれど、 これはこれで正しかった。
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面白い。タイトル通り、大学で政治学を教えている著者がPTA会長に抜擢される話。 アカデミアの世界ともビジネスの世界とも違う不思議な空間。これまでの常識がまるで通用せず、著者は悪戦苦闘をしつつも学びながら上手くやっていく。 PTAという特殊な環境の話だけれども、組織論、リーダーシッ...
面白い。タイトル通り、大学で政治学を教えている著者がPTA会長に抜擢される話。 アカデミアの世界ともビジネスの世界とも違う不思議な空間。これまでの常識がまるで通用せず、著者は悪戦苦闘をしつつも学びながら上手くやっていく。 PTAという特殊な環境の話だけれども、組織論、リーダーシップ論、コミュニケーション論などなどのあらゆる点で一般化できる知見がいくつもあった。 例えば、 ・正論を振りかざすだけでは人は説得されない。 ・何を言うかより誰が言うかが大事。現場を知らないぽっと出の大学教授がいきなり上からものを言っても響かない。 ・無駄な業務をスリム化したい気持ちよりも、前例を変える不安の方が大きい人はかなりいる。 ・議論や報告の場ではなく、公園の立ち話のようにウンウン頷きあう為の場としての会議はある。 ・間違いを指摘すると、真面目にそのやり方にこれまで取り組んできてくれた人に、「自分達は間違ったことをしてきたのだ」というメッセージとして伝わってしまい、心を閉ざされる。 ・リーダーとオペレーター。自分の判断で決定して責任を取るのがリーダー。決められたことを間違わずにこなすのがオペレーター。日本はリーダーを育てる教育が手薄。 ・問題をあえて放置することで秩序の安定コストを下げる、「不作為の政治」 ・相手の求めているものを正しく把握する想像と理解が無いと分かり合えない ・個の能力で何かを瞬間風速的に達成できても、システムとして落とし込めないと持続しない
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YouTubeの積読チャンネルで紹介されていて読んだ本。 「そんなの自分で判断して決めればいいじゃん」という著者と、自分で判断して決めていくことが不安で前例踏襲しようとする他のPTA役員の葛藤が生々しく描かれてていて、仕事の課題を考える際の新たな知見になった。
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ベルマーク廃止と思いきや、やってるママさんたちはわいわい言いながら楽しくやってるので継続の判断にしたのが印象的だった
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政治学者がPTA会長になって、ベルマーク、地域の会合など無駄なものを辞めようと正論をかますものの、歴史的経緯や参加者のそもそもは善良な思いを考慮しないで行ったためすれ違いが多かった話。
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小学校教員の身からすると、本当に申し訳ない限り。 はじめの方にある教員の書かれ方(総会中の虚無っぷりとか)が、リアルすぎて…でも読み進めていくと教員の、本当に手が回らない(回せない)実情が浮き彫りになっていって… …電話回線2つが当たり前だと思ってた。世間でうんざりするほど言われる教員の社会経験の無さは、あぁ本当にそうなんだな、と 私含め先生方、本当に余裕がないし、時間がない。そんな中でも、時間が取れる年度始めに、この本を読めてよかったと思う。勤務校でもするべきところはスリム化を進めていきたいし、少なくとも親御さんに寄り添っていきたい。 もう職員室に置きたいというか、校長先生に読んでほしいな…
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周りの大人たちが「PTA、PTA…」と話しているのは聞いていたけど、誰がどこで何をしているのかが全く分からない。子供時代の自分にとってPTAは地下組織みたいな存在だった。 そこから成長してひとつ知ったのは、ポジティブな意見を聞かないということ。「ただでさえ仕事・家事・育児で忙しい...
周りの大人たちが「PTA、PTA…」と話しているのは聞いていたけど、誰がどこで何をしているのかが全く分からない。子供時代の自分にとってPTAは地下組織みたいな存在だった。 そこから成長してひとつ知ったのは、ポジティブな意見を聞かないということ。「ただでさえ仕事・家事・育児で忙しいのに、更に仕事を増やせってか!?」子供を持つ身でなくてもそれくらいの叫びは想像できる。 著者が飛び込んだPTAもまたとんでもない「魔界」で、その実態に自分もビビり倒していた。 だが「魔界」であると同時に、色々と摩擦が絶えない「人間社会」のようにも思えた。(人間で構成されているから当然) つまり全く想像できない世界ではない。 だからPTA会長へと担ぎ上げられた著者や、言いたいことも言えないまま粛々と従っていた役員さん(=親御さん)たちの気持ちが痛いほどよく伝わってくる。改革に乗り出していく著者を役員さん同様不安になりながらも見守ってしまう。 きっと全国の親御さんたちも、彼の奮闘ぶりを読みながら「いいぞ!もっと言ってやれー!」と熱い声援を送ることだろう。 「PTAは企業でもなければ、議会でもない。生活の延長にあるボランティア活動だ」 「生活犠牲にしてPTAやっても、子供も学校も幸せになりませんよ」 本来はその名の通り「親と先生の任意団体」でもっと自由度が高いはずなのに、いつの間にか「使役化」している。もっと業務を「スリム化」し、それぞれの得意分野を活かせるエキサイティングな場にしなくては。 それが著者の言い分であり、目標でもある。しかしそこを目指すには結構な試練が待ち構えていた。専業ママに合わせたスケジューリング・20世紀から踏襲されている引き継ぎ事項・不要オブ不要な雑務の数々… 中でも著者を長く悩ませたのが「ポイント制度」だ。 これは何とPTAへの貢献度を「見える化」させるために、全国各学校で採用されているという。活動の大変さや重要度に応じてポイントが割り振られ、保護者らのインセンティブになる。 古紙回収(新聞人口が減っている昨今においてはもはや不要)やベルマークの回収(長時間の切り取り作業のわりに収益は雀の涙)といった雑務もカウントされるから、親御さんたちは参加せざるを得ない。 ポイ活目的のボランティア…。廃止するにも難しい障壁だが、実は親御さんたちにとってPTAを続ける理由にもなっている。そんな親御さんたちの事情を考慮しつつ、何とか負担を減らそうと働きかける著者。「人間社会」のモデルである。 「リーダー」は「オペレーター」ではない。みんなをまとめる以前に、みんなの意見を引き出し決断して、その結果を真っ先に受け止める人物だ。 そう著者は語っており、彼自身もそれを見事に体現していた。子供の声を聞くにはまず今を生きる親の声に耳を傾けなければいけない。その機会の場としてもPTAはあるのでは? それはある意味、自分が知っているPTAとは全然違う。
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リーダーは状況に合わせ、不透明な未来に対しての決断を示し、結果を真っ先に受け止める者であるのに対し、オペレーターは先行事例や計画を忠実に実行し、安定的な結果を確保するための管理人である。 とことん問い詰めて考え、読み、書き、議論してきたという政治学者の自負に対し、「言葉を受け入れる基盤のない人に伝わらない言葉を投げつける」未熟さというミスマッチ。 「やりたいからやる」というボランティアの本質は不平等であり、公平などにはつながらない。
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