人類の起源 の商品レビュー
数万年前の古代人骨のゲノム解析で、人類の起源を探る 出アフリカから地球に行き渡るまでの過程にとどまらず、ネアンデルタール人やデニソワ人などの他のホモ属(私たちホモ・サピエンス以外は全て滅びてしまった)との交雑。 骨は発掘され、そしてロマンを語る
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科学の発展の中で、人類の起源を「合理的に」語ることができるようになった過程を説明した上で、DNAがこれまで歩んできた壮大な地球上の旅を、素人にもわかりやすく伝えてくれる良書。異なる種族同士の交雑や、戦闘、日本人のルーツが三段階の移住と衝突を経て作り上げられたこと、遺伝子の多様性と...
科学の発展の中で、人類の起源を「合理的に」語ることができるようになった過程を説明した上で、DNAがこれまで歩んできた壮大な地球上の旅を、素人にもわかりやすく伝えてくれる良書。異なる種族同士の交雑や、戦闘、日本人のルーツが三段階の移住と衝突を経て作り上げられたこと、遺伝子の多様性と神秘を感じることができた。
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読んでる最中。 p.38 ネアンデルタール人は小集団に分かれてユーラシア大陸に広まった。デニソワ人は60人程度の集団。小集団では近親相姦が行われやすく、遺伝子の多様性が失われがちで、徐々に数が減っていく。
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昔は分からなかったことが、科学の進歩によって分かってきている、だけどまだまだ分からないことがイッパイあるよ、と教えてくれる本。 今後の発見に期待
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DNA解析の見地からは日本人の特異性・優位性は、いくら探しても見つからなかった。30万年前、日本列島はまだ無かった。 ネアンデルタール人たちとは交雑していた。
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古代ゲノム分析という最新の学問分野において、人類そして日本人の起源を論ずる旬な内容。ただ、生命科学に疎い素人としては、分析結果の論旨展開がなかなか頭に入ってこないのが辛いところ。ミトコンドリアDNAとかPCR法とかSNP(一塩基多型)とか専門用語がいっぱい。 ただ、ロマンを感じ...
古代ゲノム分析という最新の学問分野において、人類そして日本人の起源を論ずる旬な内容。ただ、生命科学に疎い素人としては、分析結果の論旨展開がなかなか頭に入ってこないのが辛いところ。ミトコンドリアDNAとかPCR法とかSNP(一塩基多型)とか専門用語がいっぱい。 ただ、ロマンを感じさせる内容であるのは確かです!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
全く専門外の本なので、とても難解に感じたが、分かるところは興味深かった。 DNAの解析に次世代シークエンサという方法が使われるようになったことで、古代人のDNAの解析が非常に進んだとのこと。 ネアンデルタール人やデニソワ人などの旧人のDNA解析、現代人とのDNAの乖離、また地域ごとのDNAの乖離、本当に「我々がどこから来たのか」という問いに真摯に向き合っている。 イギリスで発見されたチェダーマン、肌は褐色。ネアンデルタール人も褐色の肌を持っていたのでは、とこの書籍に書かれている。現在のヨーロッパの肌の白さは人類史の中では比較的新しいものらしい。 私は金田一少年の事件簿、という漫画が好きだった。あるストーリーの推理の根拠にされていた、金髪碧眼、肌の白さ、に関係性がある、という事象は現在は否定されているようだ。 原語と文化、そして遺伝子の特質、関わりがあるところもあれば、ないところもある。人間営みを科学的に証明する一助にはなるけれど、全部を解明することは無理なのかなあ、無理だからこそ追い求めたくなるのかなあ、と本書を読んで感じた。
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2023/5/23読了。古代史の領域は学説先行で突つき難かったが、本書を読み進める中で20世紀後半から21世紀に入って、と言うより極めて最近になってゲノム解析の進歩が1万年前(一応旧石器時代とは知っていたが)以降の完新世に属する古代人の集団の成立をデータに基づいて語ることが出来る...
2023/5/23読了。古代史の領域は学説先行で突つき難かったが、本書を読み進める中で20世紀後半から21世紀に入って、と言うより極めて最近になってゲノム解析の進歩が1万年前(一応旧石器時代とは知っていたが)以降の完新世に属する古代人の集団の成立をデータに基づいて語ることが出来るようになって来たとのこと。これは驚きであり、非常に興味深い。東アジアで見ると農耕民の拡散が、周辺の狩猟採集民を巻き込む形で起こったこともわかったとのこと。ヨーロッパなどでは農耕民が狩猟採集民を駆逐する形で拡大したとかどんどんと明らかにされて来ている。移動、混合を繰り返して人類は進化して来た。今後、この分野ではゲノム解析が進むことによって、言語グループの成立に関するさらに詳細なシナリオが描かれることになるだろうと著者は予測する。楽しみである。
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新書大賞第2位、ということで読んでみようと思った。昔から日本人はどこから来たのか?ルーツは?という疑問が議論されてきている。 本書でも最新の研究に基づいて述べられているが、やはり混血の繰り返しによって現代日本人は形作られている。また、同じ日本の中でも地方によって混ざり具合が異な...
新書大賞第2位、ということで読んでみようと思った。昔から日本人はどこから来たのか?ルーツは?という疑問が議論されてきている。 本書でも最新の研究に基づいて述べられているが、やはり混血の繰り返しによって現代日本人は形作られている。また、同じ日本の中でも地方によって混ざり具合が異なるようだ。 これらの研究は自分の肌感覚でも理解できるところがある。 昔、40年ほど前にタイへ行った時、「タイという国は、南アジア系、中国系、韓国系、日本系、、様々な人種が住んでいるところで混血の途上なのだろうな。」と深く感心したことがある。 タイから日本に帰国して身の回りを見回してみると、改めて気がついた。「日本もタイと全く同じような状況ではないか!様々な人種がいる!」 さて、自分自身は一体どのようなルーツを持っているのか?なかなか自己分析ではわからない。 しかし、難しい本であった。新書大賞というのは玄人向けの賞なのかもしれない。確か新書大賞第1位の本も難しすぎた。私が馬鹿なだけかもしれないが。
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歴史的な文系の本かと思いきや、DNA、ゲノム解析等のかなり専門的な話がでてきて、理系科目はつくづく苦手だなと思ったが、食わず嫌いを克服したいと頑張って読み進めた。 理解できていない部分も多かったかと思うが、近年のゲノム解析技術の進歩によって教科書の歴史の修正にリアルタイムで立ち...
歴史的な文系の本かと思いきや、DNA、ゲノム解析等のかなり専門的な話がでてきて、理系科目はつくづく苦手だなと思ったが、食わず嫌いを克服したいと頑張って読み進めた。 理解できていない部分も多かったかと思うが、近年のゲノム解析技術の進歩によって教科書の歴史の修正にリアルタイムで立ち会えたような感覚を得られて嬉しかった。弥生時代には急に集落が生まれたのではなく、朝鮮から文化や人種が渡来していた。等。 またゲノム解析を通じた著者の見解も素敵だ。人種という括りは生物学的に明確な境界がなく、恣意的な括りにすぎない。世界中の人類のDNAは99.9一致しており、肌の色や身体能力、知能の差などは0.1%の差でしかない。わずかな差に注目して研究を進めるのは科学としてはオーソドックスだが、現代生活において0.1%の違いに重きを置くべきか、99.9%共通しているという部分に価値を見出すべきか。答えは明白だろう。
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