先生、モモンガがお尻でフクロウを脅しています? の商品レビュー
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目次 ・私の手に包まれていないと餌を食べないユビナガコウモリの話 ・二ホンモモンガの尻の模様は、天敵の攻撃をためらわせる目玉模様か? ・なぜヤギには顎髭(あごひげ)があるのか? ・洞窟内冬眠時のキクガシラコウモリの秘密 ・イヌだってオイカワだってアカハライモリだってワクワクする!? ・子モモンガは、成長のある時点からフクロウの鳴き声に反応するようになる ・父から受けついだ山に二ホンヤマネ母子がいた話 ・カルガモのヒナを救ってやれなかった ・キジバトPiがいた夏 「はじめに」を読んだとき、しまった!既読の本を借りてしまった!と思った。 というのも、「学生から卒業する先輩へのプレゼントを贈るに際して、先生にイラストを描いてほしいと頼まれた」と書いてあったからだ。 これ、前に読んだなー、とがっくりしながらぺらぺらとページをめくると、見覚えのないイラストや写真がどっさり。 あれ?読んでなかった? はい、読んでませんでした。 よく考えたら、以前読んだ方は学生がイラストを描いて持ってきたのでした。 もうね、10数冊もこのシリーズを読んできたら、読んだ文章か読んでない文章かなんてとっさに判断できないのよ。 エッセンスは同じなんだもの。 ツチヤ教授のエッセイと同じやね。 そして、文字情報では判別つかなくても、イラストや写真でははっきり以前見たことあるかどうかがわかるという、私の読書における文字情報の地位の転落が明らかになったというわけです。 もちっと文字情報で理解を深める努力をしよう。 さて、タイトルの「モモンガがお尻でフクロウを脅しています?」です。 いつもは「!」で終わることの多いタイトルが「?」で終わっている意味は? 実はモモンガのお尻には、目玉模様のような黒い丸が二つ並んでいるのだそうです。 木の枝などにいるモモンガを後ろから襲おうとすると、二つの目玉が睨んでいる、という感じ。 天敵に対してそういう防御手段をもつ動物はいますから、モモンガもそうなのか、と先生は実験します。 二つの目玉ありのお尻の写真と、目玉なしに修正したお尻の写真を用意して、それぞれその前にフクロウの餌を置いたところ、迷わずフクロウは目玉なしの方の餌を食べたのだそうです。 やった!実験成功だ! とは思ったものの、そこは研究者。 次は写真の位置を変えて実験を行ったところ、フクロウは迷わず目玉ありの方の餌を食べた。 つまり、フクロウは餌に全集中しているため、目玉を確認することなく、手近な餌に食いつく、というのが結論のようです。 ま、いろいろありますな。
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本シリーズは、2007年から1年に1冊のペースで刊行されている。 1作目から順番に図書館で借りているのだが、2022年の本書になると本自体がきれいなので写真まできれいに感じる。 「本書が、一服の心やすめになったらと思っている」と書かれていたが、そのとおりになっていますよ、小林先生...
本シリーズは、2007年から1年に1冊のペースで刊行されている。 1作目から順番に図書館で借りているのだが、2022年の本書になると本自体がきれいなので写真まできれいに感じる。 「本書が、一服の心やすめになったらと思っている」と書かれていたが、そのとおりになっていますよ、小林先生! 今回もコウモリ、モモンガ、ヤギ、コウモリ、イモリ、モモンガ、ヤマネ、カルガモ、キジバト と、レギュラー陣のコウモリ、モモンガ、ヤギの話題が満載だが、珍しく私の好きなトリの話題が2つあった。 カルガモもキジバトも(親から離れてしまった?)ヒナを育てる話だが、片方は残念な結果になる。 野鳥は捕まって籠に閉じ込められるとエサを与えられても食べずに弱って死ぬと聞いたことがある。 親や一緒に育ったヒナの存在が大きいということらしい。 イモリの話は「ワクワク」する、という話。 魚だって「ワクワク」すると言っているが、これは分かるような気がする。 私はグッピーを飼っているが、エサをあげようと水槽に近ずくと、エサが貰えると「ワクワク」して水面の方に一斉に集まって来る。 タイトルは、モモンガをおしりの方から見ると目玉に見える模様があり、 これは捕食動物に攻撃をためらわせるためかもしれないと実験した話。 いつもどおりなら、タイトルの最後は「!」なのだが本書だけが「?」なのは、仮定に確証が得られなかったということ。 研究者は、動植物の姿形や成長の仕方や行動の理由を考えるが、その多くは間違っているということです。
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"ウグイスの幼鳥は、いろいろな鳴き声の中から、同種の雄成鳥の求愛ソングのみに反応し、それをまねることきよって、種に特有な「ホーホケキョ」を正常に発するようになる、というわけだ。" 知らなかった!! 人間の言語が話せるようになる過程と似ているとのことで。 それが...
"ウグイスの幼鳥は、いろいろな鳴き声の中から、同種の雄成鳥の求愛ソングのみに反応し、それをまねることきよって、種に特有な「ホーホケキョ」を正常に発するようになる、というわけだ。" 知らなかった!! 人間の言語が話せるようになる過程と似ているとのことで。 それが生存や繁栄に役立つ能力なのか。 近くに鳴いて求愛するウグイスがいないなら、自分もわざわざそこにエネルギーを割かない方が効率がいいから…? 色々と考えられて面白い。
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シリーズも長く続くとネタが尽きるという。 この本の前半では、それを強く感じた。けれど後半に盛り返しを見せ、筆者の愉快な筆致が楽しめたように思う。 『言葉』をコミュニケーションツールと設定するならば、言葉を持つのは人間だけではない。人間以外の動物たちも言葉を持つ得るという筆者の主張...
シリーズも長く続くとネタが尽きるという。 この本の前半では、それを強く感じた。けれど後半に盛り返しを見せ、筆者の愉快な筆致が楽しめたように思う。 『言葉』をコミュニケーションツールと設定するならば、言葉を持つのは人間だけではない。人間以外の動物たちも言葉を持つ得るという筆者の主張は、無意識に人間の使う言語に過大過ぎる価値を据えている自身の傲慢さを気づかせてくれたように思った。
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※このレビューにはネタバレを含みます
<目次> 第1章 私の手に包まれていないと餌を食べないユブナガコウモリの話 第2章 ニホンモモンガの尻の模様は、天敵の攻撃をためらわせる目玉模様か? 第3章 なぜヤギに顎鬚があるのか? 第4章 洞窟内冬眠時のキクガシラコウモリの秘密 第5章 イヌだってオイカワだってアカハライモリだってワクワクする⁈ 第6章 子モモンガは、成長のある時点からフクロウの鳴き声に反応するようになる 第7章 父から受けついだ山にニホンヤマネ母子がいた話 第8章 カルガモのヒナを救ってやれなかった 第9章 キジバトPiがいた夏 <内容> 毎度毎度の小林先生の築地書館シリーズ最新刊。今回はあまり学生が出てこないのが寂しい。小林先生も偉くなっているからね…そしてこのシリーズではじめて学習したこと。野性の生き物を人間が触っても親とかは気にしないこと(触ってもいいこと)。また彼らは人間を個体認識していること(ハトでも)。動物はかわいがらないとね…。
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動物行動学。シリーズ16作目。番外編を含めると17作目。 コウモリ。モモンガ。ヤギ。ヤマネ。カルガモ。キジバト。 相変わらず動物に対する愛で溢れる。 好奇心を刺激されるシリーズ。 個人的には、身近な鳥との触れ合いに憧れる。
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読みやすい!短いセンテンスで楽しく読める。私は動物モノが好きなので、この先生のシリーズはつい手に取ってしまう。先生の授業も面白いんだろうな〜。
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毎度の小林節が今作でも快調。毎年一冊の出版を継続し、別冊まで出しているのは、超多忙な教授職にあって凄いことだと思う。負担でありながら、気分転換でもあるのだろうか? 何れにしても、出来る限り続版を読みたいと思った。
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鳥取環境大学で動物行動学が専門の教授が様々な研究対象や自身の森、大学内での動物について書かれた本。著者の語りは軽妙で面白く、自画自賛なのに嫌みがない。研究をした後はまた野生に返しているのも書かれていて安心できた。シリーズ化されているので他の本も読んでみたい。
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このシリーズ(番外編も含め)17冊目かぁ~。 相変わらずの小林節のまわりくどく、もったいぶった語り口に、平和だなぁ~と癒されるなんて・・ アフリカで牛のお尻に目を描くと、野性動物の被害が減ったことは知ってたが、ニホンモモンガにもお尻に目模様が有るとは! 対フクロウ? では、...
このシリーズ(番外編も含め)17冊目かぁ~。 相変わらずの小林節のまわりくどく、もったいぶった語り口に、平和だなぁ~と癒されるなんて・・ アフリカで牛のお尻に目を描くと、野性動物の被害が減ったことは知ってたが、ニホンモモンガにもお尻に目模様が有るとは! 対フクロウ? では、電柱に張ってある歌舞伎の隈取りのような目のシール、「見てるぞ!」シールって誰に対して? コウモリの体長が前腕の長さ、とは知らなかった。たまに知識になる話しもあり。 小林先生には、体調に気をつけて春に頑張って18冊目の本を、やまねの話しを書いて頂きたいと願います。
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