砂嵐に星屑 の商品レビュー
大阪は、もうダンジョンで、わからなくて、 「梅田駅はどっちですか?」と優しそうなお姉さんに聞いたら、 「何梅田?いっぱいあんねんけど?地下鉄?阪神?JR?」 確認して行動しないと、もう無理。 でもグラフロわかるかも。 そんな出だし。 短編集。 私は関東の人なので、真似はできないが...
大阪は、もうダンジョンで、わからなくて、 「梅田駅はどっちですか?」と優しそうなお姉さんに聞いたら、 「何梅田?いっぱいあんねんけど?地下鉄?阪神?JR?」 確認して行動しないと、もう無理。 でもグラフロわかるかも。 そんな出だし。 短編集。 私は関東の人なので、真似はできないが、 大阪弁はテンポが良くて好き。 「〇〇やん」とか、普段の会話に取り入れたくなる。 秋の章。 「遠き山に火は落ちて」まどいせん→円居をしよう(みんなで団らんしよう)的な。 おでこの、バナナのシールの件は、微笑ましい。
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これはなかなかよい。 前作「パラソルでパラシュート」があまり心に刺さらなかったので油断していた。加速度的に刺さりまくって一気読み。 読み終わって作品紹介にある「あらゆる世代に刺さりすぎる」というフレーズに思わず苦笑い。 これも、「パラソル」に続き大阪が舞台。 地震やら台風やら、...
これはなかなかよい。 前作「パラソルでパラシュート」があまり心に刺さらなかったので油断していた。加速度的に刺さりまくって一気読み。 読み終わって作品紹介にある「あらゆる世代に刺さりすぎる」というフレーズに思わず苦笑い。 これも、「パラソル」に続き大阪が舞台。 地震やら台風やら、最近大たてつづけに大阪を襲う自然災害なんかも素材に使いながら、様々な年代の悩みや葛藤を描く。 人生はそれぞれだ。自分の人生で手一杯。決して他人の人生を歩むことはできない。 だけど、 ー 薄い関わりであろうと縁は縁で、思いがけず誰かの魂にそっと指先が掠める瞬間というのは確かにあり、自分が望むと望まざるとに関係なく、尊い一瞬だと思う。 そのとおりだと思う。 前に大阪という街が好きだと書いたけど、大阪にいると、そういう一瞬に出会うことがとても多い気がするから好きなんだな、とこの本を読んで気づいた。
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久しぶりのコテコテ大阪弁小説。シビアな話もエロい話も深刻にならず、ホンワカ和む。それにしてもTV局、こんなに下半身節操ないんかい。「ふーらかふーらか」いいカンジ。使わせて貰おう。
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夜から朝に変わるその瞬間の描写がとても美しく、目の前に広がっているのかと錯覚してしまうほどでした...また、自分は最近笑ったっけ?と考える思考の過程がリアルでリアルで。 紹介分に「自分のことを言われているようだった。」とありましたが、まさにその通り。それぞれの章の主人公の心情描...
夜から朝に変わるその瞬間の描写がとても美しく、目の前に広がっているのかと錯覚してしまうほどでした...また、自分は最近笑ったっけ?と考える思考の過程がリアルでリアルで。 紹介分に「自分のことを言われているようだった。」とありましたが、まさにその通り。それぞれの章の主人公の心情描写が細かく、繊細に描かれているためか、自分もこんな感情経験したことあるなぁって、何だか懐かしい(?)気持ちになりました。 「大丈夫、頑張れ、ちゃんと見ててあげるから」 この言葉を今の自分にもかけてあげたい。命ある限りは、何かは分からないが何かを見つける可能性が残っているのだから、色々なこと頑張ってみようかな...☆
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明るく開けた未来など自分には到底やって来そうもないと、それぞれの悩みを抱えて日々を生きている中で、それでも頑張ってみようかと思える一瞬がある。 そんな物語でした。 関西弁が味わい深かったです。
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★3.0 テレビ局を舞台にした話。過去に不倫して左遷されたアナウンサー、空気読めない新人アナ、娘とうまく行ってないおじさん、ゲイの彼氏との関係に悩む裏方、気弱でダメダメなAD。 サクサク読める。それぞれダメな感じがあって、肩肘張らずに入り込めた。人生とか仕事とかそんなうまくいかないのが当たり前だよなって思って勇気が少しもらえた気がした。
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2022/3/6 読了 テレビ局を舞台に4つの短編集から成る本で、どれも最後はポロリ。前向きな終わり方で良かった。どの章の主人公も自分とどこか似通った考え、焦りがあり感情移入しながら読めた。
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とても大人な味 社会に出て、会社でもプライベートでも常に大満足な人生を送るのは難しい それでも生きていくと、自分だから見つけられる喜びに出会える瞬間がある その可能性を信じさせてくれる小説
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不覚にも涙。はじめは「あまり面白くないわな」と斜に構えていたのにごめんなさい。大阪のなにわテレビというテレビ局を舞台にした連作短編集。『春』『夏』『秋』『冬』4編。初めて読む作家さんで期待していた。でも前半の春と夏の2作がどこかで読んだような感じというか、最近ありがちな作風にしか...
不覚にも涙。はじめは「あまり面白くないわな」と斜に構えていたのにごめんなさい。大阪のなにわテレビというテレビ局を舞台にした連作短編集。『春』『夏』『秋』『冬』4編。初めて読む作家さんで期待していた。でも前半の春と夏の2作がどこかで読んだような感じというか、最近ありがちな作風にしか思えず新鮮味がないなぁとテンションが下がる。しかし後半の秋と冬の2作が良くって。秋の方は人物も展開も個性的な感じがしたし、冬は最後グッと来てポロ泣き。また関西弁の台詞が自然だしテンポも良くて凄く上手。この会話のうまさも高ポイント。
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舞台を同じくした4編からなる短編集。 特に好きだった以下の話について感想を述べていきたい。 「嵐のランデブー」 実ることのない恋と分かっていても、一緒にいたいと思う。好きだからこそ、その気持ちとは裏腹に意地悪をしてしまう。なんてもどかしい同居だろう。 愛は、何も結婚することだけではなくて、そばに居て安心感を互いに与え合えるものなのかなと思った。このような関係は、当事者たちが互いに心地よく生きられるのであれば、今後の社会で増えていっても良いのではないかと思った。実際そんな気がする。
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