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砂嵐に星屑 の商品レビュー

3.6

180件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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  3. 3つ

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2022/04/26

テレビ局が舞台の連作短編。職場の仲間の個々の本当の悩みや悲しみ、苦しみなんて誰も知らないけど、その職場の仲間にグチったり、いつの間にか助けられたりして、読んでいて気持ちが軽くなる感じがしました。モヤモヤがすーっと溶けて、心にじんわりと響く一冊。

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2022/04/22

関西のあるテレビ局で働く人たちの連作。年齢も立場も違うけれどみんな何かを抱え、折り合いをつけようとしながら生きている。春では読みながら自分のことのように心をきりきりさせ、夏は娘の立場も父親の気持ちもわかっておろおろし、秋には散らばっていた伏線が繋がったとき切なさに息をのむ。そして...

関西のあるテレビ局で働く人たちの連作。年齢も立場も違うけれどみんな何かを抱え、折り合いをつけようとしながら生きている。春では読みながら自分のことのように心をきりきりさせ、夏は娘の立場も父親の気持ちもわかっておろおろし、秋には散らばっていた伏線が繋がったとき切なさに息をのむ。そして冬…思いがけない方向から現れる事実にとうとう涙腺崩壊。全てのお話は独立しているのに、同じテレビ局が舞台だからこその少しずつ重なった人間模様が愛しい。いろいろな形で読み手の心に刺さりながらも、一歩が踏み出せる気がする一冊だった。

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2022/04/19

 20代〜50代のTV局で働く男女を、季節を追うように巧みに描き分けています。個人的には、40代女性の描写が特に凄みを感じさせられました。  人間、どんな仕事をしていても、ある程度外ヅラ(鎧)を見せたり脱いだりしているはずで、醜い面があるからこそ共感する気がします。どんなにダメで...

 20代〜50代のTV局で働く男女を、季節を追うように巧みに描き分けています。個人的には、40代女性の描写が特に凄みを感じさせられました。  人間、どんな仕事をしていても、ある程度外ヅラ(鎧)を見せたり脱いだりしているはずで、醜い面があるからこそ共感する気がします。どんなにダメでも、明日への勇気をもらえる物語です。

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2022/04/18

春夏秋冬をあしらった4つの連作短篇集。舞台は大阪なにわテレビ局。4人の主人公が自己に向き合い、前向きに歩んでゆく姿に力をもらった。漫画のようになだらかで、カラッとした大阪弁がいい。

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2022/04/16

出てくるさまざまな立場の人間のリアリティがすごい。 絶対こういう人はいるし、自分もそれぞれの人物たちと共通するところがあって。 共感したのは「春」の独身女性のお話。 同世代が変化するところを見てると、不安になったり考えたりする姿が描かれています。 まさしくこれです。 特に好きなの...

出てくるさまざまな立場の人間のリアリティがすごい。 絶対こういう人はいるし、自分もそれぞれの人物たちと共通するところがあって。 共感したのは「春」の独身女性のお話。 同世代が変化するところを見てると、不安になったり考えたりする姿が描かれています。 まさしくこれです。 特に好きなのは、「秋」のお話。 主人公は女性で好きになった方が同性愛者なので自分には振り向いてくれない、というお話。 話のテンポもよく、考えさせられる設定もありとても良かった。 隣の芝生は青い 連作なので、登場人物が少しずつ重なっています。 主人公の目線では自分の不十分なところ目立つのに、他の人から見たら輝いて見えるのが垣間見えます。 帯に書いてある「自分で自分に、星をあげよう」は自分の足りないところじゃなくて、自分の良いところに気づいてあげたくなる素敵なメッセージだなと思いました。 私も自分を褒めるのが苦手なんですが、自分のできてるところに星をあげよう https://jinseilog.com/sandstorm/

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2022/04/16

同じ関西のテレビ局で働く四人の目線から見た短編集。最初のアナウンサーの話が一番面白かったです。緩く繋がっていて、登場人物が交錯します。大阪弁で綴られていく文章が面白く読めました。もう少しスカッと感がある方が好みかなぁ。多幸感というか。救いのない終わりではないけど、小説ではもっと違...

同じ関西のテレビ局で働く四人の目線から見た短編集。最初のアナウンサーの話が一番面白かったです。緩く繋がっていて、登場人物が交錯します。大阪弁で綴られていく文章が面白く読めました。もう少しスカッと感がある方が好みかなぁ。多幸感というか。救いのない終わりではないけど、小説ではもっと違う解が欲しかったかも。好みの別れる作家さんだと思います。少し凪良ゆうを思い出しながら読みました。

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2022/04/14

一穂ミチさんの連作短編集。前回読んだスモールワールズより登場人物たちが「この人はあの人」とはっきりしていて一人一人の色が濃かった。気づいていないリンクしている人もまだいるのかもしれないけど。 おもしろかった!

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2022/04/12

「隣の芝生は青く見える」ということで、皆、それぞれが多かれ少なかれ悩みを抱えながら、それでも毎日、生きている。 前向きに心が切り替わった時に、人生も転換する…ということを教えてもらえる短編集でした。 テレビドラマにしやすい、テレビ業界の人間物語でした。

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2022/04/10

連作短編集4編 テレビ局で働く人たちの群像劇。一作目の幽霊話も、地震で延々歩く話もいいけど、3話目のゲイの男を愛してしまった切なさになんとも言えない気持ちになった。一穂さんの心理描写の繊細さに感心します。良かったです。

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2022/04/10

テレビ局が舞台の連作短編集。 恋愛、仕事、家庭、それぞれに悩みを抱えた人々が同じテレビ局の中で懸命に生きていることを訴えかける内容でした。 「スモールワールズ」を読んだ時にも感じましたが、文章や結末の描き方がキレイでスッとした印象を受けました。しかし、物語が心にズンとくることは...

テレビ局が舞台の連作短編集。 恋愛、仕事、家庭、それぞれに悩みを抱えた人々が同じテレビ局の中で懸命に生きていることを訴えかける内容でした。 「スモールワールズ」を読んだ時にも感じましたが、文章や結末の描き方がキレイでスッとした印象を受けました。しかし、物語が心にズンとくることはなかったので、評価は普通かなと思います。

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