ボクと、正義と、アンパンマン の商品レビュー
やなせたかしといえば「アンパンマンを描いた人」ってことくらいしか知らないレベルなのだけど、実際は作詞をしたり、詩の雑誌を刊行や編集をしたり、ラジオの台本を書いたりと多彩な活躍をしている。 好奇心が旺盛で、楽しそうって思ったことにどんどん挑戦していくし、人を巻き込む力もある。私も...
やなせたかしといえば「アンパンマンを描いた人」ってことくらいしか知らないレベルなのだけど、実際は作詞をしたり、詩の雑誌を刊行や編集をしたり、ラジオの台本を書いたりと多彩な活躍をしている。 好奇心が旺盛で、楽しそうって思ったことにどんどん挑戦していくし、人を巻き込む力もある。私もこんな風になりたいなと思った。 子ども向けの作品を多く創っているけれど、子どもを1人の人間として考えているので、「子どもが好きそうな言葉」を使わない。本当に良いものは難しくても子供には伝わるものだ、という。それが『アンパンマンのマーチ』の「なんのために生まれて、なにをしてして生きるのか」という子ども向けアニメのテーマソングにしては重めの歌詞になるのだと思った。確かに、子供の頃は意味も分からず口ずさんでいたけど、大人になって考えると深い。しかし、大人になってからこの歌に出会ったら、きっと素通りしてしまう。子供の頃に染みついた歌だからこそ、自分の成長と共に歌詞が重みを増してく。 所々で少し引っかかる考えがあったのが、気になった。女性に反省して欲しいこと、とか。あと「最近のアニメやマンガは毒が多くていけない」と言っているのも、私はあまり好きじゃないな。それも含めての、やなせたかしの人柄なのかもしれないけど。 以下が、私がこの本を読んでいいなと思った一節。 「人間が1番うれしいのは、人間をよろこばせること」 「お金持ちになれる正しい原則は良心的な面白い仕事をすること」 「ほんの少しの権威も認めない、おさない読者の興味をどうつないでいくかということに、いいようもないスリルと冒険を感じます」
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やなせたかしさんの考え方を 少し覗き見できるような一冊でした。 1990年代に書かれたものなので、 なかなか共感できないものもあったけど 面白かったです。 エッセイはその方の考え方や性格を のぞき見することができて 小説や絵本とは違った面白さがあって 好きだなぁと思います。
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タイトルを見てから気になってた作品。アンパンマンを作り出した人のエッセイ本が気になって期待して読んだけど、私には難しかったかな。どうしてもアンパンマンという優しいイメージがある中でやなせたかしさんの人間らしい部分を受け入れられなかったのかも。まだまだアンパンマンに甘えてる子供だっ...
タイトルを見てから気になってた作品。アンパンマンを作り出した人のエッセイ本が気になって期待して読んだけど、私には難しかったかな。どうしてもアンパンマンという優しいイメージがある中でやなせたかしさんの人間らしい部分を受け入れられなかったのかも。まだまだアンパンマンに甘えてる子供だったなぁと感じました。 特に現代の女性に求める九つの、、、みたいなのは読んでてあまりいい気がしなく、なにこれと不信感を抱いてしまいました。大正生まれのお爺さんの話なんていいとこ取りして聞きたくないところは受け流せばいいだけなのに。
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図書館で。ずっと読みたいと思っていたけど1995年に刊行されたエッセイの新装改訂版とのこと。私生まれる前だった…。 日本に生まれ育ち、かつて子どもだった私たちはみんな通ってきたであろうアンパンマン。 こんなに謙虚で、子供にも大人にも媚びることなくまっすぐに伝え続けてくれたやなせ...
図書館で。ずっと読みたいと思っていたけど1995年に刊行されたエッセイの新装改訂版とのこと。私生まれる前だった…。 日本に生まれ育ち、かつて子どもだった私たちはみんな通ってきたであろうアンパンマン。 こんなに謙虚で、子供にも大人にも媚びることなくまっすぐに伝え続けてくれたやなせさんの愛と勇気のかたまりを享受することができた私の子供時代は案外幸せだったのかも。 社会人になってもアンパンマンのマーチの歌詞に勇気づけられる瞬間、あるもんね。笑 人生はよろこばせごっこ。誰かを喜ばせることがいちばん自分の心を豊かにする、日々過ごすなかでその原点を忘れていた気もする。 賞味期限を厳格にまもるスーパーマン、アンパンマンを置いて他にはいないし、今までもこれからも私の勇気の源です。 1番好きな歌はやっぱりとべ!ちびごんでしょうか…! 好きだったところ 社会においても、人の心においても、善悪の要素がありそのバランスが大事。 善の心だけでは純粋すぎるし、精神的な抵抗力も育たない。偏った生き方になってしまう。バランスをもって社会で生活していかないと、他人の心も理解できない。アンパンマンには冒険がたくさん出てきますが、ボクたちの子どもの頃、手足のケガや傷は日常のことでした。いま、母親たちは子どもに冒険をさせないでしょう。けれど冒険しないと成長できません。はば傷ついてもケガをしてもいい。極論すれば、子どもに冒険させないのは成長を阻むことになる。だからこそ、アンパンマンは愛と勇気をもち、とても冒険好きなのです。傷つくことを恐れず、微笑しながら冒険にたちむかっていきます。しかし決して自分からしかけることはありません。 どの仕事にも共通しているのは、自分の仕事の中に精神的な毒を入れないということです。ボクはあまり教訓的なことは好きではありません。お話はできるだけ面白く娯楽的であるほうがいいと思っています。しかしに毒はいれません。なぜなら、精神的栄養になる子どもの時の絵本や音楽は身体を流れる血液と同じだからです。ボクが立ち直れたのも、自分の血が失意の時も紅く澄んでいたせいだと思います。物理的な公害よりも精神的な公害のほうが実はもっと危険なのです。 五歳でも好きでもないひとと結婚しなくてはいけないという悲しい運命に泣くのです。大人はひとつの自分の郷愁の中に子どもをおきたがる。かわいらしく純真であどけない、その色の中に子どもをぬりこめてしまおうとするのです。でも、子どもにとってはそれは時には迷惑ではありませんか。だから、ボクは子どもに対する時は大人に対する時よりも、もっと一生けんめいにひとつの人格として認めることにしています。ボクはこども絵本子どもの歌、子どものミュージカル、童謡等の仕事を多くしていますが、どんなにグレードを下げても、心の中では大人に見てもらうつもりで決して甘やかさずにつくっています。いくらか難しい部分があっても、心ある子どもにはかえってその方が面白いのです。
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1995年出版の復刻版。 やなせ氏が元気な頃のエッセイ。 ヘナチョコな性格や生き方が描かれていた。 やなせ氏の子どもに対する向き合い方は、素晴らしい。 大人より子どもの評価の方が辛辣で正しい。 子ども向けというのは大人の驕りでしかない。
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やなせたかしさんのエッセイはいくつか読んだ。幼少期の苦労話や、戦争時のこと、漫画家と売れる様になったのは後世からとか。 常に謙虚でありそしてポジティブなやなせさんはまさにアンパマンだなぁと思う。決して子供に媚びたりしないそのままの生き方がとても素敵。「手のひらを太陽に」や「アンパ...
やなせたかしさんのエッセイはいくつか読んだ。幼少期の苦労話や、戦争時のこと、漫画家と売れる様になったのは後世からとか。 常に謙虚でありそしてポジティブなやなせさんはまさにアンパマンだなぁと思う。決して子供に媚びたりしないそのままの生き方がとても素敵。「手のひらを太陽に」や「アンパマンのマーチ」にある生きていてこそ!というメッセージにいつも励まされる。
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子供から学ぶことがたくさんあるんだなと気づかされました。 将来は、子供に囲まれながら楽しいことしたいな〜 歌歌ったり、バスケしたり、ダンスしたり、、、
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今までやなせたかし先生が書いたエッセイをまとめたもの。 アンパンマンへや子供への想い、手のひらを太陽にの誕生秘話や作品への向き合い方、ちょっとチャーミングで変わった恋愛観などが垣間見れた。 終始心優しくて素敵な人柄溢れるエッセイ集。 「いちばんのよろこびは ほかのひとをよろこ...
今までやなせたかし先生が書いたエッセイをまとめたもの。 アンパンマンへや子供への想い、手のひらを太陽にの誕生秘話や作品への向き合い方、ちょっとチャーミングで変わった恋愛観などが垣間見れた。 終始心優しくて素敵な人柄溢れるエッセイ集。 「いちばんのよろこびは ほかのひとをよろこばせること」 こんなことをまっすぐ言える人が本当のかっこいいヒーロー。
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