シリアからきたバレリーナ の商品レビュー
イギリスで難民認定を待っているシリア人の少女アーヤ。同じ建物にバレエ教室があることに気づき、シリアでバレエを習っていたアーヤは、そこで明るい少女ドッティや先生ミス・ヘレナに出会い、踊ることで息を吹き返していく。人は人に助けられて生きている。普通に日々の生活を送れることがどんなに幸...
イギリスで難民認定を待っているシリア人の少女アーヤ。同じ建物にバレエ教室があることに気づき、シリアでバレエを習っていたアーヤは、そこで明るい少女ドッティや先生ミス・ヘレナに出会い、踊ることで息を吹き返していく。人は人に助けられて生きている。普通に日々の生活を送れることがどんなに幸せなことか。
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シリアからきた主人公のアーヤは、難民で、苦しい生活をしていた。それでもアーヤはバレエが好きだから大変な生活の中、バレエを通してだんだんと元の生活も友達も取り戻していくという物語。一番心に残った場面は、アーヤは爆弾で傷ついた足を、勇気を持ってみんなに見せたところです。自分にとっては...
シリアからきた主人公のアーヤは、難民で、苦しい生活をしていた。それでもアーヤはバレエが好きだから大変な生活の中、バレエを通してだんだんと元の生活も友達も取り戻していくという物語。一番心に残った場面は、アーヤは爆弾で傷ついた足を、勇気を持ってみんなに見せたところです。自分にとってはみたくない思いもある中みんなに真実を知ってもらうために勇気を持ってみんなに見せたのは、すごいと思いました。 M
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すごくよくて、最後は涙をこらえながら読んだ。 たしかに、アーヤにバレエの才能があり、逃れた先でもすばらしい先生と出会い……という展開は、甘いといえば甘いのかもしれないけど、希望がないとなかなか先を読む原動力が生まれない。 でも甘いだけでなく、アーヤの今と、これまでを描くなかから...
すごくよくて、最後は涙をこらえながら読んだ。 たしかに、アーヤにバレエの才能があり、逃れた先でもすばらしい先生と出会い……という展開は、甘いといえば甘いのかもしれないけど、希望がないとなかなか先を読む原動力が生まれない。 でも甘いだけでなく、アーヤの今と、これまでを描くなかから、シリアでバレエ好きのふつうの少女として暮らしていたこと、ある日戦争がどんどん迫ってきて逃げ出すしかなくなったこと、過酷な逃避行とお父さん……、難民キャンプのつらさ、ひたすら希望のない待機を迫られる難民申請の理不尽さなどなど、きびしい現実も描かれていて、日本の入管などのことも頭に浮かび、つらくなる。 そして、そういったもろもろのことを外からの視点じゃなく、ある日突然「難民」にならざるを得なかったアーヤの視点から読むことができるのがいい。周囲の無理解や偏見を受ける心の痛み、失われた人や暮らしへの悲しみ、自分と家族の人生が「申請」と「審理」で決められてしまう絶望感、一縷の希望、そして自分だけがイギリスで踊り続けてもいいのかという罪悪感などがありありと伝わってくる。 かわいいバレリーナの(ちょっと日本人ぽい……というか、ヨーロッパ人ぽい?!)表紙だけど、踊る人にも踊らない人にも、男の子にも女の子にも手にとってほしい本。
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やや都合の良い展開だったり、蛇足かなと思う要素もあったが、戦争から逃れて国を移動するという事がどんなに大変なことか、アーヤの心に寄り添いながら知ることが出来る。間にシリアでの出来事や移動中の回想シーンが入り、徐々に過去を思い出し向き合っていくアーヤの様子がよく伝わる。最後は、ひとりチャンスを与えられたことへの罪悪感をはねのけ、みんなのために踊るアーヤの様子に勇気をもらえる。アーヤはかなり幸運で、住むところも学校も友達もなんとかなるので、ここまできたらもう最後もパパで良かったのでは…?と思ってしまうが…。全体的には心揺り動かされてとても良かった。
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よかった! シリアのアレッポからきた11歳のアーヤ 「橋の前に来たら渡るんだよ。起こらないかもしれないことの心配はしちゃいけない」 わずか11歳でこんなにたくさんの経験をしてたくさんの問題を抱えている、そんな中で誠実に生きる、 つらい記憶を呼び覚まし、向き合い、ダンスにして語る、 自分の物語を、亡くなった人の物語も一緒に語る、そんなことかな。
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またとても心に残る児童書に出合った。 何も知らない私だけれど、難民、庇護申請、などなど、このお話で教えてもらった。 世界中で起こっている紛争、戦争、そこで生まれる「難民」 それは現在も過去にも。 シリアの少女、11才のアーヤは、病んだ母、幼い弟の世話をしながら必死でイギリスへ向かうために過ごしている。 バレエを支えにして。 シリアでの平和な暮らしと、あまりにも過酷な脱出の旅が並行して語られる。 そして、過去の難民であった大人にも出会う。 バレエの描写が美しく強く哀しかった。 たくさんの大人、子供たちにこの本が読まれますように ≪ 流されて 難民への道 先見えず ≫
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シリアの内戦により、アレッポからイギリスに避難してきた家族の話。 長女アーヤの物語。 児童文学なだけあっめ、読みやすい分かりやすい。 知ってるようで知らない難民のこと。 難民とは?庇護申請者とは? 庇護申請を出し認められて初めて難民と認定されるのは知らなかった。 勉強になった。 海を渡ってイギリスに来るまでのシーンは悲しかった。 パパとの最後のシーンはキツイ。 タイタニックを思い出してしまった。 バレエを通し友達や先生にも恵まれ、幸せになってくところがよかった。 意地悪してきた子とも仲良くなれてよかった。 英語が話せなく心身弱ってく母を支え、小さな弟の面倒をみたりと そんな子は、たくさんいるんだろーなと思った。
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バレエの描写が美しい。 主人公の心模様がしっかりかかれていてすっと同調できる。 友人たちがよいキャラクター。 やさしいはなし。 主人公がとてもつらい経験をしているけど、その悲しみにのまれないところがすごい。
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シリアから戦火を逃れてイギリスへ来たバレエ好きな少女アーヤ。母と幼い弟と難民認定されることを待っている日々。 幸運にもアーヤは再びバレエ教室に行けることに。 バレエを通じて少女たちの心が通い合う。
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不安定な世界情勢、複雑で分からない事を児童書で取り込んでみようと手に取りました。難民と庇護申請者の違いなど、理解していなかった部分が大人の私にもよく分かりました。訳者も巻末に寄せていますが、「世界を良くするためにひとりひとりができること」を改めて考えるよい機会になりました。
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