スノウ・クラッシュ 新版(下) の商品レビュー
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宗教&言語ウィルスのパートは難解だった。結局のところよく分からず、煙に巻かれた感じはある。 終盤の派手な戦闘アクションはもし映像化したら面白そうではあるが、主人公ヒロがその後どうなったのかははっきり描かれないのでモヤモヤが残る。
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「メタバース」という言葉を作った本ということで。 30年前にこんな世界を、という感想をよく見るが、まあ確かにそうなんだが、半世紀生きている人間からすると、30年前にはネットはあったしな、と思う。日本ではまだまだパソコン通信全盛時代でインターネット普及はしていなかったが、すでに存在はしこれから広がっていくだろう、という情報はあった。ハイパーメディアクリエイターという肩書きの某人が某大学でそう話していた。 仮想空間はルーカスフィルム社のHabitatというものがあったことを考えると、仮想空間のアイデア自体はそんなに驚くものではないと個人的には考える。ただ、それを洗練させ普及させた功績は大きいと思う。それにより構築する世界の具体的イメージが共有され、実現の手助けになったのは確かだと思う。 上巻★4なのは。 基本的的な世界観は好み。 サイバーパンクな登場人物や情景、完成された仮想空間描写、連邦府のディストピア感、近未来な世界情勢図(主人公の誕生年から考えると、おそらく西暦2000年くらいだ。どこかで明記されていたらすみません)、現実世界に影響を与えるバーチャル空間のドラッグ、物語のスピード感、各要素が好みなだけではなく、その盛りだくさんの各要素が矛盾や諍いを起こさず作品を構築している。素晴らしい。 下巻★3なのは。 まずは、舞台や要素は間違いなくサイエンス・フィクションなのだが、バトル・シーン、シュメール神話のくだりなど、よく描かれているとは思うのだが、自分的にはやや長い。加えてレイヴンとY・Tのラブシーンは要らない。眠らせる理由付けが必要だったのかもしれないけれど。 一番は、スノウ・クラッシュがなんとなく霞んでしまったように感じたこと。スノウ・クラッシュとは何なのか? の回答は良いと思うのだが、何だろう、存在感が薄れてしまって、勿体無い気がしてしまう。ジャニータが利用しているんだけど、最後が現実世界だったからかな。 一方で、さまざまな要素をしっかりと描いている点、にも関わらず世界を破綻させていない点などは作者の力量の為せる技なのだと思うし、作品全体のクオリティを上げる要因となっているのだと思う。 細かいところだが。 レイヴンが恋に落ちるY・Tが15歳というのが少し気になる。 ロリコンか。 解説にあったDa5idの考察。 5はローマ数字のVなので、Da5idはDavidであると。なるほどなー。 こういう細かな仕掛けは色々とあるような気がする。気づくとこの作品へのリスペクトは深まりそうだ。
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上下巻読み終えました。 メタヴァースという言葉を生み出したという、すごい 影響力のある本という認識で興味が湧いて。 まず、全体の疾走感はすごいです。 ビュンビュン走る感じ。 メタヴァースがほんとに今ほど認知されてなかったの? って思うくらい、今としてはリアリティありです 逆に、...
上下巻読み終えました。 メタヴァースという言葉を生み出したという、すごい 影響力のある本という認識で興味が湧いて。 まず、全体の疾走感はすごいです。 ビュンビュン走る感じ。 メタヴァースがほんとに今ほど認知されてなかったの? って思うくらい、今としてはリアリティありです 逆に、SFの世界に現実が 近づいていることに驚きます。 次に、言葉、ウイルス その捉え方に メタヴァースより、それのほうが衝撃というか。 そうかもな、いやきっとそうかもと思わせられる。 ただし、、、 その部分に関しては、結構理解しづらく、 正直100%わかってません。 が、だいたいの流れがわかる、 (新訳で読み、旧訳は読んでませんが、) 訳や、ところどころの注釈は まだ読みやすくしてもらいました。 そして、つまり、っとまとめてくれる 一文がところどころはいることで、 なんとか最後まで手放すことなく 乗り切れたところもあります。 疾走感は、上下巻通しても充分味わえたので とりあえず、もはやSFなら読んでおきたい みたいな本を楽しんでよめてよかったー!
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この小説が発売されたのが、1992年というのを考えると、すごい小説だと思います。想像された未来に、かなり現実が近づいてます。Da5idとBIOSの下りは読んでいて思った感想が訳者の方も思っていたようで、後書きに書かれていました。
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メタバースとかアバターといった言葉を生んだ小説だということで近年再注目された本で、読んでみたいが長いし難しそうだなと思っていた。今回思い切ってオーディオブックで聴くという方法をとってみた。上下巻合わせて二十四時間ほど。良い点は、よくわからなくてもとりあえず進んでくれるところ。悪...
メタバースとかアバターといった言葉を生んだ小説だということで近年再注目された本で、読んでみたいが長いし難しそうだなと思っていた。今回思い切ってオーディオブックで聴くという方法をとってみた。上下巻合わせて二十四時間ほど。良い点は、よくわからなくてもとりあえず進んでくれるところ。悪い点は、よくわからないままとりあえず進むとついていけなくなるところ。笑 このたびは、そんなときにはネット上の解説や感想などを合間合間に参照して情報を補充しながら、なんとなくでいいから聞き通すことを目的とし、聴取を完了した。そのため、ちゃんと味わったとはとても言えないが、本で読んでいたとしてもだいぶ飛ばし読みしたか、挫折したかもしれないと思うと、とりあえず触れてみるには良い手段だったかもしれない。 ここまでまるで苦行に耐えて聞き切ったかのように書いてしまったが、面白かったのだ。興味深い要素がたくさんあった。ただ、なんとなくしか聴いていないので、全体としてどういう話だったかが私の中で曖昧過ぎる…。そんなわけなので、関係各位(?)にはかえって申し訳ないと思いながらも、心に残った曖昧な断片をメモしておくに留めます。いつか本で読むときのために…。 ・メインディッシュがメタバースかと思いきや、それはあくまでこの世界の背景であり、他にも面白いテーマがたくさん。 ・近未来アメリカ。マフィア企業が取り仕切るフランチャイズ国家(あまり意味わかってない)。主人公ヒロはピザ配達人。ピザを三十分以内に届けることに命がかかっている。なんとなく、現実世界の、Amazonプライムのヤマトさんのことを思わずにはいられない。他にも、ヒロが臨時でする「誰かにとって役立ちそうな情報をアップロードする仕事」、つまり誰かがその情報に価値ありと思うと良い収入につながるし、見向きもされなければつながらないという仕事も、今の動画投稿サイトのようだ。 ・ヒロは、メタバースを作った天才ハッカーでもあり、日本刀を操る剣士でもある。彼と出会う十五歳の少女Y・Tは、向こう見ずな特急便屋。この二人の活劇映画的なシーンはこの本の魅力のひとつ。 ・人間の脳をハックできるのか。みたいなことが主たるテーマ。シュメール文明とか、宗教とウイルスとか、人類共通の母語があるとか、様々なそれっぽい蘊蓄が語られる。難しいがワクワクする。ライブラリアンという司書?AI?みたいな人格のひと(アレクサ的なやつ)が色々教えてくれるが、意見を聞かれたり、メタファーでコメントしたりすると「私はそういうことは理解できません」と返すやりとりもくどくて笑える。 ・ヒロの母は在日韓国人、父はアフリカ系アメリカ人で第二次世界大戦で戦った軍人。ヒロの日本刀はそれと関係がある。 ・核弾頭?をサイドカーに乗せて常に携行する男というのも出てくる。アメリカ、ロシア、みたいなことも関係ある。 ・Y・Tのお母さんがアメリカ合衆国連邦府(すっかり無力化している)で働くエンジニア(プログラマー?何ていう言葉を使っていたっけ…)なのだがこのお仕事シーンが皮肉混じりで面白い。超管理社会とそれに適合した人々というかなんというか。柞刈湯葉「たのしい超監視社会」を思い出した。スノウクラッシュは三十年前の小説だけど。 思い出せるのはこんなところか。
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古代シュメール人は、ミーと呼ばれる神経言語学的なプログラムによってパンを焼き家を建てていた。それは、脳のうち現在の言語を理解する部分のさらに深層の基盤に作用する人間の脳のためのプログラムであり、要するにそれがスノウクラッシュであった。 古代に、エンキという初めて意識を持つ人間が現...
古代シュメール人は、ミーと呼ばれる神経言語学的なプログラムによってパンを焼き家を建てていた。それは、脳のうち現在の言語を理解する部分のさらに深層の基盤に作用する人間の脳のためのプログラムであり、要するにそれがスノウクラッシュであった。 古代に、エンキという初めて意識を持つ人間が現れ、ミーではなく自由意思と理性を実装させる新たな神経言語を開発し、人間達は共通のプログラムではなく意思を持った宗教をいただくようになった。 しかし、人間の脳の構造が変わったわけではなく、古代のミーは密かに語り継がれ、そしてヒロの時代に、これを拡散させて人類を支配しようと考えた者が現れた。L•ボブ•ライフである。その一味にはアウレト人のレイヴンもいた。彼らはストリートとリアル世界の両方で、ミーを拡散しようとした。リアル世界では薬物に混ぜて、ストリートではバイナリ言語を理解するハッカー達に向けてバイナリ記号を読ませる形で、これを成し遂げようとするが、ヒロとY•Tとジャニータの連携によって、リアル世界ではミーに犯された者達にエンキの言語を聞かせることによって、ストリートではバイナリ言語の爆発寸前にバーチャル爆弾のコードを書き換えることによってこれを阻止する。 インターネットの本格普及前にここまでメタヴァースの概念とモデルをリアルに描けたことに素直に驚いた。 もっというと、メタヴァースは2023年の人間は実現イメージができているが、この物語のもう一つの(メタヴァースよりもメインの)テーマであるウイルスについて、脳の基盤に影響する神経言語学的ウイルスという発想は、まさにSFならではの発想で、これまで考えたこともなかった発想であった。エンキ以前の社会を共通言語による人格のない社会として描き、ここから多様な言語と自由意思を持つ社会へと移行した様を、バベルの物語として描くあたり、秀逸であった。
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上巻に続いてなんとか読み終わりました。読んだというよりはもう流し見みたいになっちゃって、話の流れや今起きていることをしっかり理解することを放棄して、ひたすら文字の上に目を滑らせるだけみたいになってしまった…。 もっと若い頃に出会ってたら、ひとつひとつの単語の意味にしがみついてでも...
上巻に続いてなんとか読み終わりました。読んだというよりはもう流し見みたいになっちゃって、話の流れや今起きていることをしっかり理解することを放棄して、ひたすら文字の上に目を滑らせるだけみたいになってしまった…。 もっと若い頃に出会ってたら、ひとつひとつの単語の意味にしがみついてでも「読んでやる!」って意地になれたのかもしれないけど、その根気を出せなくて申し訳ない気持ちもありつつ。やっぱりSF小説を楽しむ素養が決定的に欠けてるなと
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上巻の最後の方から、話題が古代文明(シュメール)に及びます(ネタバレになりますので深くは書きません)。そして世界を揺るがす大きな謀略が進みつつあることを主人公が知り、他の登場人物と助け合いながらエンディングを迎える、というあらすじですが、実は本書のキートピックの一つが「ウイルス」...
上巻の最後の方から、話題が古代文明(シュメール)に及びます(ネタバレになりますので深くは書きません)。そして世界を揺るがす大きな謀略が進みつつあることを主人公が知り、他の登場人物と助け合いながらエンディングを迎える、というあらすじですが、実は本書のキートピックの一つが「ウイルス」であるということに深い感銘を受けました。 本書は「メタヴァース」ばかりが脚光を浴びますが、実はウイルスには生物学的なもの(新型コロナなど)、コンピュータプログラムに影響を及ぼすもの、そして言語的・思想的なものがある、ということが語られているわけです。その意味ではコロナ禍の今、カミュの「ペスト」に並ぶウイルス本という位置づけが本書に与えられてもよいのではないかと思いました。本書を読んで「ウイルスとは何か」を深く考えさせられました。
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「メタヴァース」という言葉を生み出した名作サイバーパンクSF、下巻。 なかなかのハードSFで、世界観・用語・人間関係を頭の中で整理して各シーンがイメージ出来ないと、読み進めるのが苦しくなる内容。特に、物語の核となる古代シュメール文明を起源とする「人々を支配する神経言語」の件から...
「メタヴァース」という言葉を生み出した名作サイバーパンクSF、下巻。 なかなかのハードSFで、世界観・用語・人間関係を頭の中で整理して各シーンがイメージ出来ないと、読み進めるのが苦しくなる内容。特に、物語の核となる古代シュメール文明を起源とする「人々を支配する神経言語」の件から繋がる、「スノウ・クラッシュ」の正体が理解出来ないと、「おまえは何を言っているんだ」状態に陥ること請け合い。 個人的には、「人々を支配する神経言語」の件については、『虐殺器官』(伊藤計劃 著)を読んでいたおかげか、かなりすんなり理解することが出来た。(アプローチは異なるが、どちらも「人々を支配/操る言語」ということで、通ずるところがある。)統一言語から多言語になった経緯の(オリジナル?)歴史解釈は非常に面白かった。 しかしながら、人間関係や勢力図の整理がだんだんと追いつかなくなり、各シーンを脳内でしっかりとイメージして読み進めることができなくなってしまった感。本作の魅力を十分に味わえなかったようで、少々不完全燃焼な読了となってしまった。
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まさに今話題になっているテックが満載。 GPT3もいるじゃない!! この想像力。 それに増して、クライマックスの大活劇! そりゃみんな読むよね。
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