ぼく の商品レビュー
【自死】の絵本に衝撃を受けた。 誰にでも突然起こりうる可能性を秘めている。 とおもった最後のフレーズ。 『うちゅうは おおきすぎる じかんは おわらない なにも わからず ぼくは しんだ』 『なにも ほしくなくなって なぜか ここに いたくなくなって ぼくは しんだ じぶんで...
【自死】の絵本に衝撃を受けた。 誰にでも突然起こりうる可能性を秘めている。 とおもった最後のフレーズ。 『うちゅうは おおきすぎる じかんは おわらない なにも わからず ぼくは しんだ』 『なにも ほしくなくなって なぜか ここに いたくなくなって ぼくは しんだ じぶんで しんだ』 ここまでに至ったのは 【ぼく】は頑張り過ぎちゃったのかな… 自死や未遂はあってはならない事。 当人程分かっているはず。 しかし…至ってしまった状況には その場所に立っているのが限界なのだ。 苦悩の果てに出た、出なかった答え。 【ぼく】は子供かもしれない大人かもしれない いつ自分が【ぼく】になるかもしれない。 ソコに行きつかない為の本だと思う。
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テレビで紹介されていた絵本。美しく繊細な絵と、率直だけれど深い言葉に胸を打つ。以前見た、悲しくて寂しい吸い込まれるような蒼空の夢を思い出した。
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自分は死んだら「無」派ですが、もしも意識が残ったら、と思うと少し怖くなりましたね。いつか訪れるものですが、それを自分で選ぶのか、選ばさせられるのか。尊厳死の法制化問題も含め、考えさせられました。誰も体験できないってのが、問題なのかな。
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テレビで創作時の話をやっていた。イラストを何度も書き直したり、文章を直したりという変化も興味深かった。 『ぼくは しんだ じぶんで しんだ ひとりで しんだ』 最初からかなり衝撃的な言葉。 でも、誰にも死んだ人の気持ちはわからない。だから、この絵本でも「なぜだかわからない」事になっている。死んでしまった『ぼく』のきもちを書いてある絵本。 絵本自体は説教的ではない。詩的な言葉でふんわりしていて、結局わからないものだけが残る。 ちゃんと最後には相談窓口の連絡先も書いてある。 ただ、でもね……とは思ってしまう。この最後の一枚『編集部より』があることで、一気に説教臭く感じる。 絵本の文章も絵も素敵だ。死にたい気持ちを増幅させるわけでもないし、死んでしまった人を責めてもいない。もちろん、その周囲にいた人たちに対しても責めるものがない。フラットで空気のように軽く、でもすっと馴染むような言葉。ただ繰り返される『ぼくは しんだ』だけがずっしりと響いてくる。でも、その重さが『生きている読者の重さ』にも返って来るような気もする。 『死んだ』が重く感じるのは、生きているから。それは死の重さではなくて、生の重さのような気がする。死は軽い。『状態』でしかないし、『忘れ去っていくものになった』というだけでしかない。生きてる人間の方が重い。何かを残すのは死者ではなくて、生者。 だから、もう残すものがないと思った時に『死にたく』なるような気がする。 『なにも ほしくなくなって なぜか ここに いたくなくなって』 この文章ってそういう事のような気がする。もう、何も残さなくていい。 素敵な絵本だった。 感化されなすい状況の時には読まない方がいいかもしれない。そこだけ注意。
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谷川俊太郎さんの絵本、先日テレビでも特集されていた。 繊細な内容だけど死と生きるは大事なこと。子供が自ら死ぬことに理由はないことが多いということに驚いた。ただなんとなく死ぬのではなく死なないという選択を選んで欲しいと思う。
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翠さんのレビューで気になり手にした絵本です。 どのページも優しく美しい絵です。 それでも「じぶんでしんだ」 「ひとりでしんだ」は衝撃的です。 本人にしかわからない気持ち。 生と死は表裏一体。 個人的には、絵本を手にする子供たちには、まだ早い内容ではないかと思いま...
翠さんのレビューで気になり手にした絵本です。 どのページも優しく美しい絵です。 それでも「じぶんでしんだ」 「ひとりでしんだ」は衝撃的です。 本人にしかわからない気持ち。 生と死は表裏一体。 個人的には、絵本を手にする子供たちには、まだ早い内容ではないかと思いました。 何度読み返しても、感想が書けない絵本でした。
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谷川俊太郎さん作、合田里美さん絵の絵本「ぼく」がやっと図書館から来た。 読了はあっという間。 ショックで2回ほど泣いた。 なぜ、こんな可愛い小さな子どもが「じぶんで しんだ」「ひとりで しんだ」のか。 子どもの自死は後をたたないとか。 その痛みや理不尽さを、痛いほど感じさせられる...
谷川俊太郎さん作、合田里美さん絵の絵本「ぼく」がやっと図書館から来た。 読了はあっという間。 ショックで2回ほど泣いた。 なぜ、こんな可愛い小さな子どもが「じぶんで しんだ」「ひとりで しんだ」のか。 子どもの自死は後をたたないとか。 その痛みや理不尽さを、痛いほど感じさせられる。 ブクログの感想を見たら「子どもには早い」「どう受け止めればいいかわからない」などの声があり、星の数が少なめ。 でも私には深く響いたなあ。 いじめかな。発達障害かな。親の虐待かな。 小さな子どもがじぶんでしんでしまう理由はいくらでもあり得ると思う。 いいか悪いかは本人にしかわからない。
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何度読んでもどう感想を書いていいのか分からなかった。 でも…このレビューを見てくれた人に、この本を読んだ人に伝えたくて。間に合うかな? 今日(2024/12/14)Eテレ23時〜谷川俊太郎さんの「ぼくはしんだ ひとりでしんだ」という番組が放送されます。 私は録画予約しました。 い...
何度読んでもどう感想を書いていいのか分からなかった。 でも…このレビューを見てくれた人に、この本を読んだ人に伝えたくて。間に合うかな? 今日(2024/12/14)Eテレ23時〜谷川俊太郎さんの「ぼくはしんだ ひとりでしんだ」という番組が放送されます。 私は録画予約しました。 いつも寝ている時間だし、観たら眠れなくなりそうだから。 観たらこのレビューも評価も変わるかもしれない。 でも…私は生きていてほしい。 自殺も自殺未遂もしないでほしい。 誰も救われない。 どこにどう残そうか迷ったけどこの続きに残しておくことにした。 観た。 観た。 うん。 結局…やっぱりこの絵本は「分からない」でいいんだと思った。 「分か」っちゃダメなんだろうと思った。 夫の自殺未遂に至った心理は理解した。 けど、その時の心の有り様なんて一生分かりたくなんてないと思ってる。 冷たいなーって思うでしょ? いいんだよ。 そこを分かろうと努力すると、鬱になるよ? 知らない、分からないのままでいいんだよ。 こっちまで引っ張られて巻き添えになる必要なんてない。 じゃあ私はそんな清廉潔白な人間なのかって? 私はこの「ぼく」よりももっと小さな時に死のうと思ったことがあるのよ。 あの時うっかり足を滑らせてなくて良かったなって、今生きていて良かったなって心から思ってるの。 だから自死した人の心理なんて一般人が分かろうとしなくていいんだよ。 でもさ、それでもこの絵本のある意義はあると思う。 分からないから考えるし、生きるってことを考える。 谷川俊太郎さんの詩も合田里美さんの絵も何故「ぼく」が自死を選んだのかこの絵本はその理由がちっとも分からないから必要以上に引っ張られることもない。 なんなんだろうね?うん。 なんなんだろう
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読み終えたばかりの「その世とこの世」で紹介されており深く考えずに図書館予約、2分ほどで読み終えました。 が、言葉を失う絵本でした。 決してひどい、出来の悪い絵本ではありません。ですが星の数で安易に仕分けしてはならない重みがありました。 子どもがタイトルだけ見て「読んで」と言いまし...
読み終えたばかりの「その世とこの世」で紹介されており深く考えずに図書館予約、2分ほどで読み終えました。 が、言葉を失う絵本でした。 決してひどい、出来の悪い絵本ではありません。ですが星の数で安易に仕分けしてはならない重みがありました。 子どもがタイトルだけ見て「読んで」と言いましたが、断りました。未就学児にはまだまだ早い。 小学校6年生の男の子が自死を選んだ、という内容です。 私はすっかり人の親となっていますので、これを読むと真っ先に何故なんだ、他の選択肢はなかったのかという思いに駆られます。 しかし歯を食いしばって繰り返し読んでみると、多感な年齢の時期には死を選ぶほどではなくとも「なにも ほしくなくなって なぜか ここに いたくなくな」る気持ちになることはあり得るなぁと、すっかり忘れていた当時の気持ちを谷川さんはこうも的確に描けるものかと変に納得したのでした。 とはいえ、特に子どもがこのような選択をすることは何があっても避けなければならないわけで、巻末の「編集部より」でそういった大人たちの思いが追記されています。 他の方のレビューを拝見すると、子ども向けなのか大人向けなのかというご意見も見られます。確かに、絵本の部分だけを読むとかえって逆効果な気もします。 生きることに意味を見いだせなくなった人やそのご家族・友人は子どもであれ大人であれ、手に取って巻末までしっかりと読んでほしいなと思います。 誰が、どのタイミングで読むべき絵本なのか。 非常に難しい作品です。
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ブレイディ・みかこと谷川俊太郎の往復書簡『あの世とその世』で紹介されていた谷川俊太郎の絵本。自死してしまった少年の「ぼく」が青みがかった空気を纏って自分にゆかりのある場所を訪れ、自分の気持ちを訥々と語っている。特に理由が無くても死を選んでしまう人がいるということにショックを受けつつも、この本が「ぼく」のようなぼんやりとした不安を抱えた人たちに届くといいなと感じた。
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