「ぴえん」という病 の商品レビュー
完全にタイトルに惹かれて読みましたが…筆者の過去経験と人脈を渡っての現地取材をもとに、社会学とも結びつけて「歌舞伎町」という世界観・舞台(と言っていいのかな)を分析されていて読み応えがあった。『新宿野戦病院』を観て「ぴえん系」に対しての記憶が新しいのと、歌舞伎町には電車で行ける範...
完全にタイトルに惹かれて読みましたが…筆者の過去経験と人脈を渡っての現地取材をもとに、社会学とも結びつけて「歌舞伎町」という世界観・舞台(と言っていいのかな)を分析されていて読み応えがあった。『新宿野戦病院』を観て「ぴえん系」に対しての記憶が新しいのと、歌舞伎町には電車で行ける範囲にいることもあり、近寄ってはいけないという危機意識はあったものの、貢ぐために稼ぐという悪循環が横行してるとは思わなかった。近寄らないから、知られないよな。あと「推し活」という言葉をメディアが囃し立てるのも良くない気がした。
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私は裏社会の匂いがする本に惹かれやすい。 それは昼と夜を行ったり来たりしていた半端者だったからこその好奇心やある種の憧れのようなものが理由だと思う。 この本は10代から歌舞伎町に出入りしていて発売当時21歳の著者が書いたとは思えないほど、社会学や人間の心理を深く考察した内容だったことに驚いた。 かと言って決してとっつきにくい本ではなくて、早い人なら2時間くらいで読了できそうな読みやすさ。 歌舞伎町にたむろする10代20代を中心とした若者。本書で言ういわゆる「ぴえん世代」の置かれている環境や言動の動機、バックグラウンドが論理的に書かれていて「なるほどね〜」の連続だった。 ぴえん世代とSNSは切っても切れない関係であって、ぴえん世代はSNSを通して簡単に"他者の目"すなわち他者からの無責任な評価に晒される。 そこに居場所を見つけることができるという明るい面もある一方で、気づいたら常に他人の物差しの元で生きていて本当の自分を見失う怖さもある。 SNSの弊害として既に感じていることではあったけど、少なからず闇を抱えがちなぴえん世代にとってのそれは、私が思ってるよりも存在意義のすべてなんだろうと思ったら少し心がヒリヒリした。 SNSのインプ数やフォロワー数という"数字"がぴえん世代のアイデンティティなのだ。 「推し活」や「ホス狂い」にも詳しく触れているけど、ここにも「課金額」という形で"数字"に縛られている姿が書かれている。 数字を通した切り口はとても新鮮だと思ったし納得感が強かった。 良い悪いだけで済ませられる話ではない。 でも子どもたちが不必要に傷つくことは避けられたらいいなと思う。 生温かく見守るだけではなくて少しでも理解することで、ぴえん世代=Z世代という私からしたら宇宙人のような集団が「個人」に近づいたような気がした。 一点、誤字脱字がだいぶ多いのが気になったので☆マイナス1です。
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「ぴえん」だかなんだかよくわからないが、おじさんから見た10代の女子というのはそういうものだろう。病んでるのイイ!とか狂ってるのかイイ!みたいなのは90年代から続く若者カルチャーのような気もする。 この本に出てくるような歌舞伎町周辺の女子を、最近の若者の多数派であるかのような書...
「ぴえん」だかなんだかよくわからないが、おじさんから見た10代の女子というのはそういうものだろう。病んでるのイイ!とか狂ってるのかイイ!みたいなのは90年代から続く若者カルチャーのような気もする。 この本に出てくるような歌舞伎町周辺の女子を、最近の若者の多数派であるかのような書き方をしているのは少々気になった。いくらなんでもそれはないと思うが。 この本が出たのは2022年初頭だが、2025年末の今はトー横キッズの報道記事もあまりみなくなって、時の流れの早さを感じた。
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ぴえんという現象(言葉だけでなく、それを使う少年少女を含め)や歌舞伎町という小さな世界、経済圏のシステム等、とても興味深く読ませてもらった。 この世界に接点を持ち、深く潜り込める著者だからこそ書けた内容なのだろう。 著者が投げ掛けた、トー横キッズと呼ばれた少年少女たちをそれぞれの...
ぴえんという現象(言葉だけでなく、それを使う少年少女を含め)や歌舞伎町という小さな世界、経済圏のシステム等、とても興味深く読ませてもらった。 この世界に接点を持ち、深く潜り込める著者だからこそ書けた内容なのだろう。 著者が投げ掛けた、トー横キッズと呼ばれた少年少女たちをそれぞれの家庭に連れ戻すことは簡単だが、元々家庭に問題があり、居場所を求めて歌舞伎町に集まってきたのに、それを戻してしまうことが解決にはならない、という言葉には、考えさせられるものがある。 子供たちをどう守っていけるか、社会の仕組み自体を作り直すくらいでなければ、解決できないのだろう。 ただし、現在30代以上の世代と、いわゆるZ世代と呼ばれる世代では育った環境が全く異なっているため、その違いも踏まえた法体系の再構築も、合わせて必要となるのだろう。
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日々、本を読んで集まったときにシェアできたらいいね、って話してた友だちが読了のストーリーを挙げていたので、借りてみた。 同い年の人が研究してるとは思えない研究対象だったけど、読みやすかった! 歌舞伎町には足を運んだこともないし、ホストも経験したことないけど、かなりそこには特別な社...
日々、本を読んで集まったときにシェアできたらいいね、って話してた友だちが読了のストーリーを挙げていたので、借りてみた。 同い年の人が研究してるとは思えない研究対象だったけど、読みやすかった! 歌舞伎町には足を運んだこともないし、ホストも経験したことないけど、かなりそこには特別な社会があるんだなあと。全然関わりのない世界についての話だったので、興味深かった、
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タイトルが面白そうだったので読了。 作者がもともと歌舞伎町に入り浸っていたこともあってか本の書き手という第三者でありながらそこの当事者のような距離の近さを感じた。 「トー横」という場所はわかりやすい目印であったにすぎず、その子たちがそこに集まる根本的原因を排除しない限りは目印を破...
タイトルが面白そうだったので読了。 作者がもともと歌舞伎町に入り浸っていたこともあってか本の書き手という第三者でありながらそこの当事者のような距離の近さを感じた。 「トー横」という場所はわかりやすい目印であったにすぎず、その子たちがそこに集まる根本的原因を排除しない限りは目印を破壊しても変わるのはその場所だけでしかないのだなと再認識させられた。 また、ホストやパパ活といったその文化に馴染みのないものにとっては少々訝しいものたちについても取り上げられているため「なぜホストにはまり込むのか」「なぜ他人に体を売ることになるのか」という問いの回答の片鱗も知ることが出来るので色恋営業を始めたい人の手引書にもなるかもしれない。
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本書ではルッキズム(見た目)に関する考察がなされていた。が同じように歌舞伎町で遊んでいてもそれをマトモな金に変える力があるなしは「学力」によるものだと改めて実感。慶應義塾大学の学生であるから、それだけの学力があるからこその技である。
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時代に取り残されないよう勉強。 推しとかぴえんとかエモいとかホストとか、何もかも興味ないトピックばかりだが社会性を身につけるため。
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ニュース等でトーヨコキッズという話題をよく聞くなと思っていた。 ラジオで本書の執筆者の話を聞いて興味を持ち、読んでみた。 そもそも「ぴえん」というワードがわからなかった。 推しとか病むも.... ぴえん、推し、ホスト、歌舞伎町、みんな繋がっていた。 今を、今この時を楽しむ。 今...
ニュース等でトーヨコキッズという話題をよく聞くなと思っていた。 ラジオで本書の執筆者の話を聞いて興味を持ち、読んでみた。 そもそも「ぴえん」というワードがわからなかった。 推しとか病むも.... ぴえん、推し、ホスト、歌舞伎町、みんな繋がっていた。 今を、今この時を楽しむ。 今この時が、ベストという世界がそこにあるような気がする。 それでも良いんだろうな、少なくとも他人がどうのこうのと文句を言う筋合いでもないような気がした。 とりあえず本書は、私が知らなかった世界を垣間見させてくれた。
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(2022年6月) すごく良かった。 「推し文化」、「推し活」の記述が興味深かった。p.164の真鍋氏と佐々木氏の対談にて、「推しの立場や職業を親がちゃんと見るべき」と佐々木氏が話していたことに同意する。 私はジャニーズのアイドルに始まり、人生の中で俳優やお笑い芸人などを「...
(2022年6月) すごく良かった。 「推し文化」、「推し活」の記述が興味深かった。p.164の真鍋氏と佐々木氏の対談にて、「推しの立場や職業を親がちゃんと見るべき」と佐々木氏が話していたことに同意する。 私はジャニーズのアイドルに始まり、人生の中で俳優やお笑い芸人などを「推し」て生きてきた。どのジャンルも「推し」ていることを親に否定されることはなかった。もしこれがSNS上の一般人だったら、そうはいかなかっただろう。 少し話は変わるが、中学生の頃オタクの友人が「親に趣味を否定される」と言う悩みを打ち明けてくれた(先に言っておくと彼女が推していたのはジャニーズのアイドルである)。親であれ趣味の否定はすべきではないと思っていたが、この本を読んで「推しの立場や職業を見た結果の否定」であれば仕方がないかもしれないな、と思った。私だって子供が明らかに一般人みたいな人にハマっていたら否定してしまうかもしれないし。 でも人の趣味の否定はしたくない。難しい。
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