ミトンとふびん の商品レビュー
大切な人を失った時に読み返したい一冊。 吉本ばなな×旅、大好きな組み合わせ。2023年最後の一冊にしようと思ってたけど、勿体無くてちびちび読み、年越し本となりました。 吉本ばななの美しい文章が好きな方、是非!
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大切な人の喪失。それでも生きて、寂しさや孤独を感じながら日常を取り戻していく様子が描かれている短編集。 ゆったり落ち着いた環境で読みたくて、夜に少しずつ読みすすめました。 作品のあちこちで文章がじんわり染みた。 何てことない場面なのに心に残る。 自分の気持ちにしっくりはまって、...
大切な人の喪失。それでも生きて、寂しさや孤独を感じながら日常を取り戻していく様子が描かれている短編集。 ゆったり落ち着いた環境で読みたくて、夜に少しずつ読みすすめました。 作品のあちこちで文章がじんわり染みた。 何てことない場面なのに心に残る。 自分の気持ちにしっくりはまって、人生のしみじみとした場面や、感情の記憶を呼び起こさせてくれました。 ばななさんの作品は、個人的にストーリーを楽しむというよりも、“感覚”と“感情”を楽しむという感じ。 大切な人を失い、日常に埋もれたささやかな幸せに思いを馳せたり、一抹の寂しさのなかにある光みたいなものを感じたり。 ほんのりとした温かさが漂う短編集。 『幸せなやりとり、生きている者同士、肉体があって、同じ時間軸の中に存在していて、ほんとうにはわかりあえないのにとにかく気持ちを伝えようと一生懸命で』 『“ああ、もう時間もないのにお母さんにおみやげを選ばなくちゃ、どうしよう!”。失くしてみるとよくわかる、それが家族がいるという幸せの、本質なのだ』
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文章が丁寧で扱うテーマもセンシティブなのでもっとゆっくり味わいながら読めばよかった。 あとがきの文章が本当にすてきだった。また3つ目の山が現れるかは神様次第とふらりふらりと人生の歩みを進めている著者のスタンスがとても好き。
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まだミトンとふびんを読み終わった所だが、痛みにどうやって向き合っていくのか、気持ちが揺り動かされて止まらない。 最後まで楽しみ。
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吉本ばなな『ミトンとふびん』 2021年 新潮社 令和4年、第58回谷崎潤一郎賞受賞の本作。6編からなる短編集でした。 大切な人を亡くしたり、異国や日本の地方が舞台だったりしまいた。 大切な人を亡くした時に襲い掛かる悲しみ。それをもちろん忘れるということではなく、自分や気持ち...
吉本ばなな『ミトンとふびん』 2021年 新潮社 令和4年、第58回谷崎潤一郎賞受賞の本作。6編からなる短編集でした。 大切な人を亡くしたり、異国や日本の地方が舞台だったりしまいた。 大切な人を亡くした時に襲い掛かる悲しみ。それをもちろん忘れるということではなく、自分や気持ちを再生していくお話にぐっと来ました。 ただ悲しみに暮れるのではなく、周りの人々やその訪れた地の風や光によって心を解きほぐされ、包まれていくような感覚。 死と生の遠さと近さの絶妙なバランスを描くにはさすがばななさんだなと思いました。 感想を書くのが本当に難しいけど、心にそうっと染み入る素敵な物語でした。 #吉本ばなな #ミトンとふびん #新潮社 #読了
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すごく久しぶりのばなな作品。 何も大事件は起きないけど、 だからといって周りにこんな人いない。 自分も、もちろんそうじゃない。 そうじゃないことに安心しながら、 ちょっとだけ羨ましい気分で眺める世界。 吉本ばななを読んだって気持ちになった。
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中学生のときに好きで、よく読んでいたよしもとばななさんの短編集。 激しい凹凸はなくて、サラリとしている独特の文章、久々に読んで、あーこの感じ!と思いました。 奈良美智さんの絵との出会いもよしもとばななさんだったな。 ほんと、本の装丁も相変わらずオシャレ。 出てくる人物も、落ち...
中学生のときに好きで、よく読んでいたよしもとばななさんの短編集。 激しい凹凸はなくて、サラリとしている独特の文章、久々に読んで、あーこの感じ!と思いました。 奈良美智さんの絵との出会いもよしもとばななさんだったな。 ほんと、本の装丁も相変わらずオシャレ。 出てくる人物も、落ち着いてて、でも身軽で。 この独特な感じが懐かしい。そして魅力的。 お気に入りは短いけれど、珊瑚のリング。 私の母は今も健在だけど、なんとも趣味が良くて、 古い服や私の服や友達からもらった服をとても上手に着たり、 スカーフやアクセサリーを上手にまとったり、 古道具をなんとも趣味よく部屋に飾ったりする人です。 そのさまがとても好き。 母がもし亡くなってしまったら、大事に大事にそれらをどうするか決めていこう、 と、私も思っています。 この話の最後にあるように、それは自分の心のためなのです。 が、そういうことは理解しない兄弟たちに気づいたら捨てられてしまいそうで…戦々恐々としている。。 この話を読んで、やはりそれは阻止せねばな、と強く思いました。
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第58回の谷崎潤一郎賞の受賞作。 身近な人が亡くなった事からの悲しみと喪失と新たな出会いと再生の短編集。 どの話もしっとりしていて、人のちょっとした包容的温かさを感じられる小説だった。
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久しぶりの吉本ばななさん。 登場人物がいつも落ち着いた魅力を持っててモテモテなんだよなー、、 読み終わったらあんまり覚えてないけど読んでる間はずっと心を打たれてるということが多い。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
誰かを失う苦しみが淡々と描かれている。子どもにとっての母を失うことがどれだけ苦しいことなのか改めて考えさせられた。歳をとってても、病気でも、いなくなってしまったら本当に苦しいんだろうな。
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