愛じゃないならこれは何 の商品レビュー
読みやすい文章ですんごい恋愛の地獄を味わえる。 最高のモヤモヤぐるぐる感。天才だ…と感じた。すごく良い読書体験だった。 それぞれが抱えるもの、確かに愛と呼べるような呼べないような、言語化の難しい関係性と感情と、執着のような何か。そして帯通り「この恋は地獄に続いている」。愛の覚悟...
読みやすい文章ですんごい恋愛の地獄を味わえる。 最高のモヤモヤぐるぐる感。天才だ…と感じた。すごく良い読書体験だった。 それぞれが抱えるもの、確かに愛と呼べるような呼べないような、言語化の難しい関係性と感情と、執着のような何か。そして帯通り「この恋は地獄に続いている」。愛の覚悟と狂気。良くないけど、良かった。人は変わっていくものだけど、私の好きな人がこの覚悟を持ちませんように、とは感じた。 全ての短編が、それぞれ環境も感情も異なっているのに「愛じゃないならこれは何」というタイトルに終着していくのも凄いと思った。
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昔、彼氏が好きだから、いつもミニスカートはいて髪型もストレートロングで、趣味も予定も合わせてた子が居たのを思い出した。 無理して合わせるなんて私には全く理解出来なかったけどその子は、好きなんだから当たり前じゃない?って言ってた。 恋は盲目と言うけど、恋愛の形は人それぞれだなぁ。 ...
昔、彼氏が好きだから、いつもミニスカートはいて髪型もストレートロングで、趣味も予定も合わせてた子が居たのを思い出した。 無理して合わせるなんて私には全く理解出来なかったけどその子は、好きなんだから当たり前じゃない?って言ってた。 恋は盲目と言うけど、恋愛の形は人それぞれだなぁ。 共感出来るお話はなかったけど面白く読めた。
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この作家さんの書く恋愛小説は全部コンセプトが好きです。 読みながら、そっちにいったら危険だよってヒヤヒヤするような瞬間が沢山あってどのシーンも楽しめます。 私が一番好きな作品は「愛について語るときに我々の騙ること」です。 「一緒にいたい」って言葉の中に色んな意味があって 誰か一...
この作家さんの書く恋愛小説は全部コンセプトが好きです。 読みながら、そっちにいったら危険だよってヒヤヒヤするような瞬間が沢山あってどのシーンも楽しめます。 私が一番好きな作品は「愛について語るときに我々の騙ること」です。 「一緒にいたい」って言葉の中に色んな意味があって 誰か一人が独占しようとしただけで色んな意味が込められてるこの言葉の全部が崩れるのかなって考えただけでもう地獄だなって思います どれも読み始めたら最初から面白くなりそうって思える作品ばっかなので是非読んでみてほしいです
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ファンに惚れてしまうアイドル、3人で親友として過ごしていたのにそこに恋が入って「嫌だ!3人でいたいのに!」と思う若い女性などなど・・・ 短編集ですが確かに「愛っぽいけど愛とは呼んでもらえないもの」をうまく取り上げています。 確かにこれに名前ってついてないよなぁ。。。 というか愛っ...
ファンに惚れてしまうアイドル、3人で親友として過ごしていたのにそこに恋が入って「嫌だ!3人でいたいのに!」と思う若い女性などなど・・・ 短編集ですが確かに「愛っぽいけど愛とは呼んでもらえないもの」をうまく取り上げています。 確かにこれに名前ってついてないよなぁ。。。 というか愛ってなんなんだろうねぇ・・・ 読みやすい言葉で書かれているのでラノベ感覚で読めます。
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愛じゃないなら人はそれを執着と呼ぶ。 こういうの読みたかった!を提供してくれる作家。 適度な情報量で一行一行無駄なくテンポのいい文章の推進力よ。 『ミニカーだって一生推してろ』 ミステリー作家の恋愛小説はスリリング。自分がストーカーになったように錯覚する臨場感があった() ...
愛じゃないなら人はそれを執着と呼ぶ。 こういうの読みたかった!を提供してくれる作家。 適度な情報量で一行一行無駄なくテンポのいい文章の推進力よ。 『ミニカーだって一生推してろ』 ミステリー作家の恋愛小説はスリリング。自分がストーカーになったように錯覚する臨場感があった() 『きみの長靴でいいです』 エモい関係つーかキm… 用意された舞台だけど完璧に演じ切る妃楽姫は美しかっただろう。願望は儚く崩れ去るが、ガラスの靴を脱ぎ捨てた裸足のダンスは力強い。 『愛について語るときに我々の騙ること』 嫌すぎる三角関係に心が荒むぞ。 こんな泥沼地獄でも文脈的にはハッピーエンドな気がする。3人で居られたらそれで良い、のに… 続編は園生視点。彼が新太を好きな理由がわかって良かった。 『健康的で文化的な最低限度の恋愛』 笑っちゃった。好きな人に合わせてサッカーを勉強したり山も登る主人公は凄いしその努力に尊敬の念すら覚える。 むしろ彼がストーカーだった、ってオチかと思ってたらそんなことはなかったぜ
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「きみの長靴でいいです」という短編でこの作者さんの物語を初めて読みました。尖ってる感性で面白いな、と感じてほかのミステリ作品を読んでみて、そうしてあらためて今回の作品集を今回読みとおしました。 あらためてやっぱり思ったのは、台詞や展開の描きかたが尖ってて新鮮で、なのに書いてある...
「きみの長靴でいいです」という短編でこの作者さんの物語を初めて読みました。尖ってる感性で面白いな、と感じてほかのミステリ作品を読んでみて、そうしてあらためて今回の作品集を今回読みとおしました。 あらためてやっぱり思ったのは、台詞や展開の描きかたが尖ってて新鮮で、なのに書いてあることをひとつひとつあげれば実は「とても普遍的な恋愛で起こる衝動や行動」ばかり。だから、ざっと読めばぜんぜん恋愛小説らしくない話ばかりなのに、カテゴライズするなら間違いなく恋愛小説という絶妙なバランスになっていて、好きだなあ、と思います。 初めて読んだ時の印象が強いので、「きみの長靴でいいです」がやっぱり好きだなと思うし、彼女が裸足になったときの描写が特に良かったです。 あとは「ミニカーだって一生推してろ」に潜む主人公の傲慢さと気弱さが入れ替わり立ち替わりぐちゃぐちゃになる心理描写が秀逸で好き。「健康で文化的な…」はこれこそ恋愛の地獄そのもの、をまるでポジティブに描き切っていて、病んでいるのにそれを感じさせないすべてを恋愛に振り切った強さが、いっそすがすがしく感じられるほどでした。 切ない恋愛小説はとても苦手な分野なのですが、このポジティブに愛や恋や好き!が疾走したこの短編集はすごく好きになりました。
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自分を唯一推してくれるファンを愛してしまったアイドル、カリスマデザイナーと献身的に尽くしてくれるパートナー、誰かの愛情によって崩れようとする3人組、好きになってしまった人のために自分を見失っていく女。脱げない鎧と、鎧を脱がなくては手に入れられない愛にじたばたする人々の短編集。 ...
自分を唯一推してくれるファンを愛してしまったアイドル、カリスマデザイナーと献身的に尽くしてくれるパートナー、誰かの愛情によって崩れようとする3人組、好きになってしまった人のために自分を見失っていく女。脱げない鎧と、鎧を脱がなくては手に入れられない愛にじたばたする人々の短編集。 基本的にずっと愛の地獄なんだけど、ただ愚痴愚痴ぐずぐずしているのではなくて鎧自体にきちんと誇りがあるところが好き。リアルな関係性としては苦手な関係(同性愛を含む3人組とか自分を偽ったままのカップルとか献身的すぎるパートナーとか)が多いのだけど、軽やかで鋭い文体のおかげでさらっと読める。まあそういうこともあるよな、ぐらいに思える歳だから揺れないけど、高校生ぐらいに読んでたら情緒に影響したかもしれない。初読み作家さんだけど楽しかった。『好きな人がウィキペディアに載っていないのが悲しかった。』という一文がとても好き。
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JUMPjBOOKS公式note掲載の4短編、書き下ろし1編。ミニカーだって一生推してろ、きみの長靴でいいです、愛について語るとき我々の騙ること、健康で文化的な最低限度の恋愛、ささやかだけど約にたつけど。スマホ世代の恋愛の周辺。 愛じゃない、というからもっとかけ離れているかと思...
JUMPjBOOKS公式note掲載の4短編、書き下ろし1編。ミニカーだって一生推してろ、きみの長靴でいいです、愛について語るとき我々の騙ること、健康で文化的な最低限度の恋愛、ささやかだけど約にたつけど。スマホ世代の恋愛の周辺。 愛じゃない、というからもっとかけ離れているかと思ったら、結構近い、それも男女のいわゆる恋愛に、と思いました。
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短編集だったので、とても読みやすく、すぐ読了することができた。 題名の通り、「愛」とはなんぞやということを考えさせられた。愛、難しい…。 私的には「きみの長靴でいいです」と「ささやかだけど、役に立つけど」が好きだな〜と思った。 引き続き斜線堂さんの作品を読んでみたい。
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怖いなーっていう恋愛のオムニバス。 自分を見失ったらもう自分ではなかなか止められないかもしれないね。止めてくれる人が近くにいたとして、その人の声はきっと敵意になってしまう。 あとあとその恋が叶わなくても、自分のための努力であれば、それで十分報われるのに、無理するから。相手に合わせ...
怖いなーっていう恋愛のオムニバス。 自分を見失ったらもう自分ではなかなか止められないかもしれないね。止めてくれる人が近くにいたとして、その人の声はきっと敵意になってしまう。 あとあとその恋が叶わなくても、自分のための努力であれば、それで十分報われるのに、無理するから。相手に合わせて虚像を育ててしまうから、相手に報いを求めてしまう。こんなに頑張ってるのだから、もっと見て欲しい。好きになって欲しい。そんなふうに。 そんな感じのお話と、あとは…男2人と女1人のお話…これも良かった。着地点の正解がもう、わからなかったけど。昔の漫画を思い出した。秋里和国の。 あれは結局…ううん、これもネタバレに繋がっちゃうのかな。書かないでおこう…。 どのお話も、主人公のことは嫌いではない。と言うか、そんなに特殊な人じゃない。いつかの私かもしれない。そう思えるような、少しずつ歪んでしまった人たち。 しかし斜線堂有紀さんは、登場人物の名前の読みが難しい。一回で覚えられないことが多い。 この方の本は2作目だけど、文章運びも少し独特。 でも読みやすいです。他の作品も読みたいと思います。
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