黄金旅程 の商品レビュー
競馬ファンは「ニヤリ」としてしまうことが多いのではないかと。タイトルがすでに現実の競走馬「ステイゴールド」を連想する名前ですし。作中に登場するベテランジョッキー「武藤邦夫」の名前にもニヤリとしてしまいます。息子のほうでないあたり、競馬歴の長さを誇る矜持を感じるというか。 ただ、あ...
競馬ファンは「ニヤリ」としてしまうことが多いのではないかと。タイトルがすでに現実の競走馬「ステイゴールド」を連想する名前ですし。作中に登場するベテランジョッキー「武藤邦夫」の名前にもニヤリとしてしまいます。息子のほうでないあたり、競馬歴の長さを誇る矜持を感じるというか。 ただ、あくまでフィクションで、ステイゴールドがモデルかと思われるメインの馬の毛色からして別馬ですし、競馬界を取り巻く現状も、現代の話です。 ベテラン競馬ファンが描く競馬小説らしく、単なる「競馬ロマン讃美」ではない作品で、大満足で読めました。 ギャンブルである以上、どしてもアングラと近しい場所になってしまう側面や、一方で、馬産に関わる人たちの「夢」という側面と、そして人間の思惑の外にある「馬の美しさ」など。「競馬」がもつ様々な要素を存分に味わえる小説でした。 また、馬産地の現状がリアルに盛り込まれていました。著者は、競走馬のふるさとである浦河出身とのことなので(Wikipedia情報ですが)、昨今の競馬が、別エリアにある某大手の「運動会」である現状や、それに対抗すべく小さな牧場が努力を重ねてることなど、小説でありながらルポルタージュのようです。レースの結果なども、大きなレースはなかなか勝てないんだよというカンジも、リアルだった。 そして何より、引退した競走馬についての話が、わりと頻繁に登場していることが、個人的に嬉しかった。主人公が装蹄師をやりながら養老牧場を運営しているあたりにも、引退馬への作者の強い想いを感じました。引退した馬たちのことを考える人が、これでまた少し増えてくれるだろうなと思うと、この作品がたくさんの人に読まれますように、と思います。 すでにどっぷりと馬券ファンな人にも、「馬ってキレイ」という人にも、まだ馬券は買ったことないけど競馬に興味がある人にも、とにかく「馬」に興味がある人全員にオススメです。
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平野敬は歳をとった馬を預かる養老牧場を営みながら蹄鉄を打つ装蹄師の仕事をしている。親友の亮介はトップジョッキーになったのに覚醒剤所持で刑務所に行き最近出所した。実力はあるのにやる気が出ずに勝てない馬エゴンウレア。地元の期待を背負って、GIを制覇できるのか。 競馬には興味がないは...
平野敬は歳をとった馬を預かる養老牧場を営みながら蹄鉄を打つ装蹄師の仕事をしている。親友の亮介はトップジョッキーになったのに覚醒剤所持で刑務所に行き最近出所した。実力はあるのにやる気が出ずに勝てない馬エゴンウレア。地元の期待を背負って、GIを制覇できるのか。 競馬には興味がないはずなのに、物凄く面白かった。 お金のない者がある者を負かすカタルシス、馬の死、犯罪、恋、人間ドラマ、登場人物。全てがうまく配合されていた。
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競馬馬の話である。G1に勝つサラブレッドを育てるにはそれに関わる多くの人がいる。小生も府中競馬場のVIP室で観戦したことが何回かある。最終近くでのパドックでの実況場面は目に浮かび圧巻だった。出て来る人々が皆善人ばかりで安心して読めた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
有馬記念直前に読めてよかった。 ステイゴールドの香港での馬名。ほんと素敵です。 まさかそのまま小説のタイトルになってしまうとは。 わたしは競馬が大好きなのですが、好き過ぎて、この小説を競馬を知らない人が読んでおもしろいと思うかはもはやわかりません。 ジャンルイジ・ガットゥーゾがツボに入りました。
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あの馬の話!!! ってすぐわかる どストレートなタイトル それだけで買っちゃったけど 終盤はあの馬を思い出して 感極まったりした 読みながら当時の映像が 勝手に脳内再生されるので 余計にグッときた なのに星は3つ 期待が大きすぎて 読み終わってみたら その期待に届かなかったなぁ...
あの馬の話!!! ってすぐわかる どストレートなタイトル それだけで買っちゃったけど 終盤はあの馬を思い出して 感極まったりした 読みながら当時の映像が 勝手に脳内再生されるので 余計にグッときた なのに星は3つ 期待が大きすぎて 読み終わってみたら その期待に届かなかったなぁ ってことで厳しめの3つ
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黄金旅程=名馬ステイゴールドをモデルとした作品。現役時代はシルバーコレクターと言われたほど2着を入賞をいくつも果たし、最後の最後でG1香港ヴァースを制して種牡馬入りした名馬。代表産駒は三冠馬オルフェープル、ゴールドシップなど多くのG1馬を輩出。競馬好きの自分としても大好きな馬の一...
黄金旅程=名馬ステイゴールドをモデルとした作品。現役時代はシルバーコレクターと言われたほど2着を入賞をいくつも果たし、最後の最後でG1香港ヴァースを制して種牡馬入りした名馬。代表産駒は三冠馬オルフェープル、ゴールドシップなど多くのG1馬を輩出。競馬好きの自分としても大好きな馬の一頭だ。 本書はステイゴールドをモデルにしたエゴンウレアという馬を勝たせるために牧場主、調教師、育成師、蹄鉄師、獣医師が苦難を乗り越えていくという設定。 うーーん。 という一言が感想の第一声。笑 馳ノワールが好きな人には良いのだが、陰湿な感じで話が進んでいくのが、どうも馴染めない笑 途中の官能小説みたいな絡みも要らないなぁ笑 もっとレース展開や心理戦を絡ませて、大舞台で活躍する話を期待していただけに残念だった。 オルフェーブルの話も出てきたんだから、凱旋門賞を優勝するような内容にしたらよかったのに! でもまあ競馬好きとしてはなかなか楽しめた一冊でした。
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競馬ファンの自分には面白い話でした。 競馬には騎手、馬主、調教師、蹄鉄師などいろんな人の想いが込められていることがよくわかる作品でした。 1レース、1頭にかける想いというのがとてもよく伝わってくる描写が多く、競馬の競争だけではない新たな一面を見ることができたと思います。 自...
競馬ファンの自分には面白い話でした。 競馬には騎手、馬主、調教師、蹄鉄師などいろんな人の想いが込められていることがよくわかる作品でした。 1レース、1頭にかける想いというのがとてもよく伝わってくる描写が多く、競馬の競争だけではない新たな一面を見ることができたと思います。 自分の夢が破れたとしても自分の想いを誰かに託すことや違う方法でアプローチする方法で自分の夢をみんなの夢として実現を目指す。そんな姿勢が主人公をはじめとして多くの登場人物に見られました。 個人的にはこの作品のモデルとなったステイゴールドやモデルになって描かれている(自分はそう読み取った)オルフェーヴルやゴールドシップの走りに心を動かされた経験があるので、そこも著者である馳さんと好きなタイプが似てるなぁと思いながら読んでいました。
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