チ。 ―地球の運動について―(第6集) の商品レビュー
神は理性の外、 自然にこそ宿る。 そもそも人は獣と然して変わらん。 知性を適切に扱う実力などないのだ。 半端な知性からは勘違いが生まれ、 勘違いからは悲劇が生まれる! “自然な悲劇”は受け入れるが、 人が引き起こす“不自然な悲劇”は あってはならない。 確かに 数が増える程 ...
神は理性の外、 自然にこそ宿る。 そもそも人は獣と然して変わらん。 知性を適切に扱う実力などないのだ。 半端な知性からは勘違いが生まれ、 勘違いからは悲劇が生まれる! “自然な悲劇”は受け入れるが、 人が引き起こす“不自然な悲劇”は あってはならない。 確かに 数が増える程 競争は激化するが、 その分 格差も酷くなる。 そしてそれは争いを生む。 この発想には弱者を救済する仕組みがない。 倫理を失った自由は混沌だ。 集団を動かす際は 常にそれを気にかけねばならん。 君は今から神に気を遣わなくていい。 寧ろ神に奪わせるな。感情の主導権も、生きる意味も。 “私は一生・・・ このままここで終わる運命なんじゃ。” “信念がお前を導く。” “知性が宿ると実行する勇気が沸く。” 「必要な時に必要な分だけ その場で作る。それで十分ではないか。 不自然に“楽”をしたいから人は争う。世界は混沌とする。」 「でも技術によって、救われる命もあると思うけど?」 「元々死ぬ運命だった命が不自然な力で救われる必要があるか? 人の命が 神の選択に優先されることなどない。」 「バカバカしい! それじゃまるで神の奴隷だ。」 「うむ。思い上がった人間より ましだ。」 情報の自由度が 社会の自由度に繋がる。 大昔、アカデメイアでは 思想の違うプラトンとアリストテレスが同居していた。 そういう開かれた場で、多様な意見が集まってこそ 理性は磨かれるーーーーー 以上はネタバレでは無いですが、 第6集に出てくる、深い名言の数々です。 本書のシリーズは全8冊ですが とても内容の濃い、現代人向けの実践的な哲学書 だと私は感じました。 個々の登場人物が、出自も考えかたも価値観も違うのに、 それぞれ相互の関係性を通して自問自答しながら 生きかたを模索し続けていく。 その姿に感銘を受けました。 まだ読んだことのないかた、 漫画でもアニメでも構いません(どちらも、それぞれのよさがあり素晴らしいです)、是非ご一読ください、、、!
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感想 なんで全部燃やされたはずなのに名前知ってるんだろう、と思ったらヨレンタさんか。 1人の12歳の少年の残した感動が色んな人な人生を変え、世界を変える1歩手前まで来た。信念は人を突き動かす。現にヨレンタさんも信念があったから25年ものときをぶれずに過ごすことが出来た。そしてそれは伝播して輪をどんどん広げていく。 話が複雑になってより難解なものになってきたが、このままあと2巻突き進む!!
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第一に「神は存在しない」神に支配される必要は無い。 第二に「考えろ」そのために文字を学べ。考えるために文字を学べ。その過程に知性が宿る。知性があれば、留まる勇気と踏み出す度胸が得られる。 第三に生まれるものが「信念」ってやつだ。コレがあれば不安に打ち勝ち泣きやめる。 この本で、大稼ぎできる気配を。 基本から考えよう。大稼ぎする為には広く人に受け入れられる必要がある。そもそも受け入れられるってなんだ?史上最も人に受け入れられたのは、おそらく、神だ。では、神は何故こんなにも受けてる? それはきっと皆、「不安」だからだ。 将来や死後など、人は未知なものや不確かなものを恐れる。そのきゅうさいとして絶対的で揺るがない存在であって魂の保証である神がいる。 でもおじさんは言った。神はいない。その言葉が事実なら今は単に神以外の選択肢がないだけでもしかしたら代替となる不安の紛らわし方もあるんじゃ?成就するかわからない"祈り"で不安を紛らわすより、もっと確実に"娯楽"で不安を紛らわせたとしたら。人はわかりやすいモノのほうが好きな筈。いずれ娯楽は身近で刺激的なモノになるんじゃ、そして、もし、もし読書が、その娯楽になれたら? この本で大稼ぎ出来る、かも。 人々の"不安"。 本の内容とその内容で世界が揺らぐ時代、あとは生産方法はどうする?何か生産手段の技術があれば。
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かなり観念的な話が多く、神や信念などの見えない話題を扱っているため結構読むのに力が要ります。 現状を変えるためにはリスクを取らなければならないという理念のようなものは感じました。
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C教正統派を打倒するために結成された異端解放戦線は火薬を使って教会を襲撃し、とらえられたメンバーを奪還する。 彼らの目的は地動説を論じた書籍を、活版印刷術を用いて世に広め、そのことでC教の権威を失墜させることにある。 遊牧生活をしている共同体のドゥラカは金儲けをして、その日暮らしの生活から抜け出したいと考えているが、叔父に連れられて行った廃村で偶然、地動説の書籍を読んでしまう。書籍は教会と解放戦線の戦いの途中で燃えてしまうが、ドゥラカは一度読んだら総てを記憶できる能力の持ち主だった。いまや書籍はドゥラカの頭の中にしかない。解放戦線はドゥラカを首領の下へと連れていく。首領はなんとヨレンタだった。
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2023/5/24 まさかのヨレンタここで復活。 25年経ってるんよな。 信念があればぶれないか。 心の不安をどう埋めるのか、、。 物語が結局大切みたいなことに。 19:46
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・36話 あれから25年後。何が始まるのかドキドキします。 現在C教の権威は揺らいでいるそう。何故? 発端はどれなんでしょう。 異端解放戦線という組織も表立って存在しているそう。 ・37話 爆薬の存在が流れ始めてきたんですね! 「地球を、動かすとしよう」鳥肌立ちました! ・...
・36話 あれから25年後。何が始まるのかドキドキします。 現在C教の権威は揺らいでいるそう。何故? 発端はどれなんでしょう。 異端解放戦線という組織も表立って存在しているそう。 ・37話 爆薬の存在が流れ始めてきたんですね! 「地球を、動かすとしよう」鳥肌立ちました! ・38話 「大地が動く」と記されたある本を回収するのがシュミットらの最重要任務。 彼らのボスは誰なんだ。 ・39話 新キャラドゥラカ。記憶力がいい。 ・40話 ドゥラカに神が存在しないこと、考えること、信念の3つのおまじないを授けた叔父さん。 ・41話 シュミットらの回収した本に目を通したドゥラカ。 そして叔父さんはばっさり司教らにドゥラカを売る。 売ったとて叔父さん連行されそうだが。 ・42話 本の回収に来たシュミットらの前で本を燃やすドゥラカ。 内容は全て彼女の頭に。運命を変えるための取引をする。 ・43話 神を根本から信じないドゥラカと、神は間違いなくいるというシュミット。 二人の対話、シュミットに共感しました。 私は神の存在はどうでもいいけど、人間が思い上がってるのは間違いない。 ・44話 ウッワー!まじか!ヨレンタさんここでか!泣きそう!
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またいきなり25年も飛んだぞ。 あらゆる神を信じない 解放戦線の話から始まって ドゥラガという移動民族の少女が登場。 学者肌だったこれまでのキャラと違って なかなかの現実主義です。 金を生み出して力を得ようとしている。 そんな彼女の手元に バデーニがつないだ地動説の書物が渡り ...
またいきなり25年も飛んだぞ。 あらゆる神を信じない 解放戦線の話から始まって ドゥラガという移動民族の少女が登場。 学者肌だったこれまでのキャラと違って なかなかの現実主義です。 金を生み出して力を得ようとしている。 そんな彼女の手元に バデーニがつないだ地動説の書物が渡り 彼女は解放戦線と行動をともにすることに。
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シュミットさんの思想ってちょっとポルポト思想に近いのかな? いろんな思想のぶつかり合い.... 最後はあの人が出てくる....
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いつの時代においても、自分の属する団体や地位、利害関係に囚われず、フラットに物事を視る重要性を説いていて、その難しさを謳っていた。その阻害要因は、それこそ自分の属する何かかもしれないし、時代かもしれない。 今作は神について話される場面が多かった。もちろん神をどう捉えてるかは個人...
いつの時代においても、自分の属する団体や地位、利害関係に囚われず、フラットに物事を視る重要性を説いていて、その難しさを謳っていた。その阻害要因は、それこそ自分の属する何かかもしれないし、時代かもしれない。 今作は神について話される場面が多かった。もちろん神をどう捉えてるかは個人に委ねられているが、仮に信仰の共通化されたものであり、社会の当たり前に信じられている対象である世界線から、そこに一石を投じようとする活動には目を見張った。 今作では、この複雑とも言える主人公の行動に指針が与えられていて面白かった。 また後半では言葉についても取り扱われていたが、時が進んだプラスαの要素として、流布の仕方、お金を生み出す方法の模索に関して検討されていた。 それにしても、思想が登場する、言語化され継承される、消失するが幾度となく繰り返されている。かなり命懸けの攻防がどうなっていくのだろうか
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