雛口依子の最低な落下とやけくそキャノンボール の商品レビュー
自分は何を読んでいるんだろう…と何度も思いました。途中で読むのを止めようかと思うくらい、1/4くらいまで何の話なのか全然分からなくて…。 冒頭にとある銃乱射事件の新聞記事が出てくるのですが、その事件と主人公との関連性もまるで分からない状態がずっと続くのです。 話もなんだかふざけ...
自分は何を読んでいるんだろう…と何度も思いました。途中で読むのを止めようかと思うくらい、1/4くらいまで何の話なのか全然分からなくて…。 冒頭にとある銃乱射事件の新聞記事が出てくるのですが、その事件と主人公との関連性もまるで分からない状態がずっと続くのです。 話もなんだかふざけた調子で…『スワン』と『爆弾』しか読んだことがないのですが、呉さんってこんな作風だったっけ…?と戸惑いました。 物語は現在と4年前の話を交互に綴っていきます。 まず主人公の依子が浮世離れしたような呑気さで違和感がすごいのですが…4年前依子の兄が14階建てのマンションから落ちて死んで生き返った…らしい。暴力ばっかり振るう兄だったのに記憶を失って優しくなった…兄のせいで依子の家はずっと貧乏だが、優しい伯父さんがいて助けてくれるという…伯父の家に引越したら、なんか家政婦らしき女性と謎のおじさんもいっしょに住んでいる…で、伯父さんの息子といっしょに依子は毎日お風呂に入るのだが…息子まだ子どもなのかなぁと思いきや19歳!マジかよ…と段々依子から見える世界のいびつさが気になってきます。 そして、その状況がどういうことなのか分かってきてからは一気読みでした。 急にべらんめえ口調の金髪女子が出てきたり、かなりぶっ飛んだ話ですが、面白かったです。
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なんかもうめちゃくちゃな作品。目をそむけたくなるようなひどい状況なのに、それをそうと認識していない主人公にもやもやしつつも、先が気になってしまって読んでしまう。いろんなものを失いつつも、最後は自分で立ち上がれるようになったハッピーエンドでよかった。
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めちゃくちゃ酷い目にあってるんだけどあまりにも軽妙過ぎて笑ってしまう大傑作。脳がバグる。バディの葵、松永太な叔父や、杖爺など登場人物みんなキャラ立ちしているが、その中でも兄が暴力の彼岸に行っちゃってて神々しさすらある。
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胸糞悪い、その一言に尽きる。 雛口依子は金髪の葵ちゃんからある依頼を受ける。 葵の兄・浦部くんが犯人とされ、依子が被害者となった 三年前の猟銃乱射事件のルポを共に書こうというのだ。 依子と葵、理不尽な世間に押し潰されてきた二人は、 取材のためかつて依子が住んでいた『三角屋根の家...
胸糞悪い、その一言に尽きる。 雛口依子は金髪の葵ちゃんからある依頼を受ける。 葵の兄・浦部くんが犯人とされ、依子が被害者となった 三年前の猟銃乱射事件のルポを共に書こうというのだ。 依子と葵、理不尽な世間に押し潰されてきた二人は、 取材のためかつて依子が住んでいた『三角屋根の家』を訪ね、 あの事件の奈落に向き合うが。 物語は現在・去年・四年前という三つの構成で繰り広げられ、 冒頭からエンジンはフルスロットルという感じで進んでいく。 中盤でそのフルスロットル具合が全く別の意味を為していた事に気付く。 序盤で提示された謎は、違和感に変わり、 兄の家庭内暴力に苦しんでいた雛口家という構図は、 全く別の悍ましいものへとシームレスに移行していた。 簡単に一言二言で片付ければ、暴力と洗脳。 だが、読み始めは全く気付かない。 この辺は雛口依子及び浦部葵という二人の人物設計が秀逸だったからだ。 この辺のキャラ造形は流石と唸ってしまう。 まさにやけくそキャノンボールだ。 読後感は悪くない。むしろ強烈な一撃を喰らった感覚。 だが、また読みたいとは思えない。そんな類の怪作。恐れ入りました。
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登場人物のメチャクチャなキャラクター、容赦のない暴力。 何をとっても和む要素なんて一つもない本書ですが、冒頭から最後まで途切れることない疾走感と気付けば依子や葵、リツカに感情移入させられてて、まんまとしてやられたなあと言うのが一番の感想。残酷な結末なのに、何故か最後の一行を読み終...
登場人物のメチャクチャなキャラクター、容赦のない暴力。 何をとっても和む要素なんて一つもない本書ですが、冒頭から最後まで途切れることない疾走感と気付けば依子や葵、リツカに感情移入させられてて、まんまとしてやられたなあと言うのが一番の感想。残酷な結末なのに、何故か最後の一行を読み終えた時の頑張れ!と言う気持ちは、素直に清々しいものでした。 現実離れしてるけど、実際に社会で虐待や洗脳されてる人は少なからずいるはずで、そう考えると、ある意味では社会派ミステリと呼べるかもしれないとか思いました。
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雛口依子は、金髪の葵ちゃんからある依頼を受ける。 葵の兄が犯人とされ、依子が被害者となった三年前の猟銃乱射事件のルポを共に書こうというのだ。 依子と葵、理不尽な世間に押し潰されてきた二人は、取材のためかつて依子が住んでいた「三角屋根の家」を訪ね、「あの事件」の奈落に向き合うが……...
雛口依子は、金髪の葵ちゃんからある依頼を受ける。 葵の兄が犯人とされ、依子が被害者となった三年前の猟銃乱射事件のルポを共に書こうというのだ。 依子と葵、理不尽な世間に押し潰されてきた二人は、取材のためかつて依子が住んでいた「三角屋根の家」を訪ね、「あの事件」の奈落に向き合うが……。 暴力と不幸の果て、運命をぶっ壊す女二人の反撃と覚醒の物語。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
同著者の「爆弾」を読む前に、積ん読していたこちらをまず片付けようと思って読み始めました。 最初は時系列がぶつ切りにされていて流れが悪いような気がしたのですが、話が見えて来た途中からは加速がついて、思っていたより早く読み終えてしまいました。 これは正にセックス・アンド・バイオレンスの世界ですね。 ちょっと前に「冷たい熱帯魚」を観ていたせいか、これは映画化するなら園子温氏が適任であるように思います(諸事情で無理でしょうが)。 そういえば、園子温氏は、「愛のむきだし」という宗教団体映画も作っており、この本で色川という登場人物が作るカルト的サークルの描写とも親和性は高そうです。
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まさにやけくそキャノンボールだった。 理不尽で暴力的でイカレてたけど、読後感は最高。 ライトでエッジの効きまくった文体が気持ちよくて、内容はずっと最低だけど一気に駆け抜けちゃった。 いままで読んだ呉先生のなかで登場人物たちが一番トんでた。独特な言い回しをマシンガンみたいにしゃべり...
まさにやけくそキャノンボールだった。 理不尽で暴力的でイカレてたけど、読後感は最高。 ライトでエッジの効きまくった文体が気持ちよくて、内容はずっと最低だけど一気に駆け抜けちゃった。 いままで読んだ呉先生のなかで登場人物たちが一番トんでた。独特な言い回しをマシンガンみたいにしゃべり倒す葵ちゃんとテンション低めなのにワードチョイス面白い依子(本人はそんなつもりないんだろうけど)の会話ずーーーーっと読んでいたかった。終盤の葵ちゃんの「運が良かったな、ここがブロンクスじゃなくて病院で!」が大好きだったので病院で人をボコった時には是非使わせてもらおうとおもいました。(そんな時こないけど) あと、わたしはきっしょい脳みそ性器なおもしろイカレ男すきなので時郎くんでるたびきゃっきゃしてた。でもお気に入りキャラは兄貴です。最強の称号に弱い。 表紙裏は絶対読後に読んでください。
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めちゃくちゃでした。圧倒的な暴力と不快。 登場人物たちの誰ひとりとしてまともじゃない。ひどい話です。 でも、キャラとセリフが面白く顔を顰めながら笑ってしまい、スピード感に飲まれて先へ先へと読み進めました。 主人公たちが映画『ベイビーわるきゅーれ』の二人で脳内再生されました。
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アナーキーな作品タイトルに違わず国内の凶悪事件をまぜこぜにしたような相当胸糞悪い内容ではあるが、不思議な疾走感とポップさがある。読者を絶対的憂鬱かつ不愉快に導かない(いや、導かれてはいるか)、絶妙なバランス感覚を持った文章。記憶が風化しない程度の数年前と去年を交互に織り交ぜながら...
アナーキーな作品タイトルに違わず国内の凶悪事件をまぜこぜにしたような相当胸糞悪い内容ではあるが、不思議な疾走感とポップさがある。読者を絶対的憂鬱かつ不愉快に導かない(いや、導かれてはいるか)、絶妙なバランス感覚を持った文章。記憶が風化しない程度の数年前と去年を交互に織り交ぜながら、物語が進んでいくと徐々に全容を現す展開はぐいぐい引き込まれる。結果精神的ダメージもあるが。呉氏のほか作品とは毛並みがやや異なり、一方で圧倒的理不尽さがここにはある。 巻末付録の『毒母VSメンヘラ娘』も不快指数絶賛MAX状態。ご一読あれ。
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